早稲田大学社会科学部の世界史対策・勉強法
このブログでは、早稲田大学社会科学部の日本史に関する入試対策(出題傾向と勉強法)をご紹介していきます。 基礎知識0の状態から合格するためには何をどのようにしたら良いのかを参考書の使い方まで徹底解説!
本ブログ記事は早稲田大学社会科学部の日本史についての対策についての記事になります。
早稲田大学社会科学部の配点や合格最低点他の科目についてはこちらのページをご覧ください。
ページ目次
- 【何からはじめたらいい?という人向け】
【まず始めることをお伝えします】 - 早慶に合格するための戦略とは?
1,2年生から合格するための戦略を立てるには? - 【高1】早慶現役合格の勉強法を徹底解説
志望校に合格するためにやるべきこと紹介 - 【高2】現役で早慶GMARCHに合格
必要な勉強法(勉強時間、参考書)を紹介 - 【高2】早慶絶対合格!!のためにすること
勉強時間、スケジュール、参考書、勉強法の紹介
早稲田社会科学部世界史の全体外観
早稲田大学社会科学部の世界史はマークシート方式では1,2の難易度を誇ります。
ただそれは、満点を取るのは難しいという意味です。合格点を取ること(7割付近)は早大を目指しているレベルの学生であれば、取れないと合格は難しい。
合格点を取ることが目標であるということを忘れずに学習を進めましょう。
早稲田社会科学部世界史の配点
外国語:50/130点 時間90分
国語:40/130点
地歴:40/130点
合格最低点が大きく変わるが全体で90点程度取れておく必要がある。
と考えると日本史では、最低でも25点は取る必要がある。
早稲田大学社会科学部出題概要
大問4題から構成されています。設問は40問前後。
形式はマークシート+論述の出題が予想され、空所補充、配列問題、正誤問題で出題されます。
※論述問題は、2021年より出題されました。今後も出題が予想されます。
出題範囲としては、全時代から出題されます。
学部の性質上、特に近現代史が重視されています。
地域 | 注意点 |
---|---|
西洋史 | 西ヨーロッパや北アメリカが中心 |
東洋史 | 中国史が出題されやすい |
その他 | アフリカやオセアニアから出題もあり |
西洋史は、西ヨーロッパや北アメリカが中心となっています。
東洋史は、中国史が出題されやすいですが、西アジア、インドも出題されます。
またアフリカやオセアニアから出題されることもあるので注意してください。
文化史は大問1つ扱われることもあるので入念な対策が必要です。
早稲田社学対策:現代史はどのように対策をすれば良いのか?
早稲田大学社会科学部の世界史は学部の性質上、現代史が頻繁に出題されます。
しかし多くの受験生(特に現役生)は勉強していて、
いっぱい人がでてきて、もう何がなんだかよくわからない状態で頭の中がほとんど整理されていない
このような状態になっています。
これでは出題された時に答えられないのは当然です。
今回は世界史の現代史を学ぶ際のポイントをお伝えします。
まず当然ですが、整理できない原因として国ごとの関係がグチャグチャになっていることが挙げられます。
現代史を整理する時のポイント
いきなり国と国の関係という横の関係を学ぶ前に国のみの関係という縦の関係を学びましょう。
そこで大事なのが国を学ぶ順番です。
この順番に学んでいきましょう。
現代史=アメリカの歴史と言っても過言ではありません。
ですから、現代史を学ぶ際には必ずアメリカの大統領を全員覚えましょう。
アメリカの大統領の功績を軸にして世界の状態を考えてください。
上記の歴史の順番を何周もしてどこの国が出ても答えられるようにしてくださいね。
現代史ももちろん年号を覚えた方が良いのですが、
早稲田社学ではそこまで細かく覚えてなくても答えられる問題も多いです。
- ① 奉天開戦
- ② 対露宣戦布告
- ③ 日英同盟調印
- ④ 第二次日韓協約締結
- ⑤ ポーツマス条約
- ⑥ 日本海海戦
*選択肢省略
これは、「日露戦争前の出来事」「日露戦争中の出来事」「日露戦争後の出来事」と分けるだけでもかなり回答できる問題。
このように歴史の流れを覚えるだけでもできる問題も多くなっています。
以前のような教科書に出ていない用語が出てくる頻度は減ったのですが、
用語集などでも低頻度とされる用語もたくさん出題されています。
地図資料の確認が重要
地図・資料を見ることもとても大切です。
学校の授業で使っている資料集で十分ですので、必ず地図・資料をみながら学習してください。
早稲田社学対策:難問への対策
早稲田大学社会科学部の世界史の特徴として正誤問題で普通の勉強をしていたらよくわからないようなことが問われるのが有名です。
過去問で問われていることをそのまま用語集で調べてそれを覚える・・・
というような勉強をしている学生がいるかもしれませんが、これでは応用力はつきません。
基本的なものとは、年号や家系図、体制図などといったものです。
論理関係というのは、そうした用語がどのような関係で繋がっているのかを確認します。
いきなり用語集を調べて勉強を開始してしまうのはあまりにも効率が悪いのでやめましょう。
用語集を使って暗記を開始するレベルの学生は偏差値でいうと記述模試で偏差値75以上の学生です。
早稲田社学特有の正誤問題の対策
上記で紹介した基本的な語彙を暗記した上で、
過去問を解きながら自身の持っている知識から類推の仕方を学びましょう。
正答の選択肢だけでなく、誤答になっている選択肢の内容も必ず確認してください。
この問題で正答するにはどのような知識が必要で、
どのように考えたらいいのかを1つ1つ確認していく中で、社学特有の考え方が身についていくはずです。
早稲田社会科学部過去の入試解説・講評
実際の入試問題が普段使っている参考書でどのように対処ができるのかをみていきます。
a. イギリスでは、1807年に世界で初めて奴隷貿易を禁止する法律が、また1833年には奴隷制度を廃止する法律が制定された。
b. アフリカのギニア地方では15世紀から19世紀の間に、ベニン王国、ガーナ王国、ダホメ王国などの黒人王国がアメリカ大陸向けの黒人奴隷貿易で繁栄した。
c. イギリスは、1713年のパリ条約で新大陸への奴隷貿易特権(アシエント)をスペインから獲得して以降、大西洋の三角貿易で巨利を得るようになった。
d. 北米では1619年にニューイングランド植民地に黒人奴隷がもたらされたのが黒人奴隷貿易の最初とされている。
このような問題があります。現在受験生のみなさんがよく使っている『ナビゲーター世界史』を見てみましょう。
3巻193ページを見てみます。
「1833年には、(1807年の奴隷貿易の禁止に続いて)奴隷制の廃止が決められました。これには1804年のハイチ(史上初の黒人共和国)の独立の影響もありました。」と書いてあります。
おそらく正しい選択肢だとわかります。ただし、世界で初めてかどうかがまだわかりませんね・・・。
3巻118ページに「アフリカの黒人国家のなかにも、ベニン王国・ダホメ王国などのように、近隣の黒人を捕らえてヨーロッパの奴隷商人に売り、大いに栄えた国もありました。」とあります。しかし、2巻220ページに「◯ガーナ王国(7世紀ころ〜13世紀半ばころ)セネガル川上流で、金とサハラ砂漠の岩塩との交易ルートを支配して栄えました。その交易にはムスリム商人がかかわり、イスラームの影響が及んできましたが、1076/77年にベルベル人の建てたイスラーム王朝であるムラービト朝に征服されました。」とあります。どうも、ガーナ王国は黒人奴隷貿易で栄えたわけではなさそうですから、誤っている文章になります。
3巻94ページに「結果は、1713年のユトレヒト条約にまとめられました。・・・(2)イギリスが、スペインからジブラルタルとミノルカ島という領土を獲得し、スペイン領新大陸植民地への奴隷供給契約権(アシエント)を手に入れたこと・・・」とあります。パリ条約ではなくユトレヒト条約ですから誤っている文章になります。
3巻140ページに「1619年は、黒人奴隷の輸入がはじめられた年でした。・・・1629年、マサチューセッツ植民地成立。この地域には、以後も多くのピューリタンたちが植民し、ニューイングランドと呼ばれています。」とあります。1619年に奴隷貿易開始は正しいですが、その年にはまだニューイングランド植民地はありませんから誤っている文章になります。ちなみに、1619年に黒人奴隷20人がヴァージニア植民地に輸入されたのがアメリカ奴隷制の始まりといわれています。
ここまで確認すると、正答はa.であるとわかります。
このような作業を繰り返していくことで、自分の持っている参考書のどこをどのように覚えていけば得点に結びつくのかがわかります。
同時に不足していた知識を身に着けていくこともできます。その先には、上記の「類推の仕方」があります。
ナビゲーターを使って効率的に勉強する方法をこちらの記事でも伝えています。
そもそも世界史がまだできてないという人は・・
早稲田社学の過去問に取り組む前に、まずは盤石な基礎力を身につける必要があります。
当塾でどのように指導をしているのかの一部の世界史の勉強法についてまとめてありますので、ご覧ください。
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