<2019年5月10日に更新しました。>
みなさんは文法の授業でto不定詞を習ったとき、
to不定詞の否定は必ずnotを不定詞の前に置いて、
not (to) doのかたちにするように習っているはずです。
しかしながら実際に英語に触れていくと稀にではありますが、
to not Vというかたちに遭遇することがあることもあります。
その理由を本記事では説明していきます。
ネイティブはなぜto not Vをつかうのか?
なぜ学校文法で誤りとされているto not Vのかたちをネイティヴの人たちは使うのでしょうか?
to not Vを使う例文を使って考えてみましょう。
His hardest decision was to not allow the children to go to a summer camp.
(彼の一番大変だった決断は子供たちに夏のキャンプに行くことを許さないことだった。)
この文で、もしnotの位置をtoの前に置くと、notはallowだけでなくwasにかかる可能性が出てきて文意が曖昧になります。
こうした曖昧さを回避するためにnot to Vではなくto not Vの形で書いているわけですね。
not to Vで言い換えてみると・・
not to Vだと以下のような解釈も可能になるというわけです。
His hardest decision was not / to allow the children to go to a summer camp.
(彼の一番大変だった決断は子供たちに夏のキャンプに行くことを許すことではなかった。)
このように解釈してしまった場合、
結局なにが一番大変な決断だったかわからなくなってしまいます。
to not Vにしておけばこのように解釈してしまう余地を潰せるわけです。
というわけで結論は、「to不定詞の否定は、基本的にnot to Vを用いるが、
場合によってはto not Vも用いることもある。」です。
ちなみにnotなどの副詞をto Vの間に入れるかたちのことを
分離不定詞(Split infinitive)と呼びます。
このかたちは従来避けるように言われてきましたが、
近年文脈次第では許容されるようになってきました。
とはいえやはり大学受験や資格試験においてグレーゾーンのものをわざわざ使うのはリスクでしかないので、積極的に使うことは控えた方が良いのは間違いないです。
試験で分離不定詞の問題はまず出ませんので、
そういうものもあるんだなくらいの認識で大丈夫です。
まとめ
言語は日々使われているため、進化しているものなので、
自分の知らない形を日常生活で目にすることは多々あります。
知らない形に出会うたびになぜこのような形になっているのか?を考えてみると面白いですよ。
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