慶應義塾大学法学部の英語の対策
「慶應法学部は対策なしでは受かりません!」
その独特すぎる問題傾向から、
当塾では志望者には必ず入念な対策を練ってから受験に臨んでもらいます。
逆に言えば、適切な対策を行うことができれば、合格点を取ることが可能です。
このブログでは、
慶應義塾大学法学部の英語に関する入試対策(出題傾向と勉強法)をご紹介していきます。
基礎知識0の状態から合格するためには何をどのようにしたら良いのかを徹底解説していきます!
ページ目次
- 【何からはじめたらいい?という人向け】
【まず始めることをお伝えします】 - 早慶に合格するための戦略とは?
1,2年生から合格するための戦略を立てるには? - 【高1】早慶現役合格の勉強法を徹底解説
志望校に合格するためにやるべきこと紹介 - 【高2】現役で早慶GMARCHに合格
必要な勉強法(勉強時間、参考書)を紹介 - 【高2】早慶絶対合格!!のためにすること
勉強時間、スケジュール、参考書、勉強法の紹介
慶應法学部の英語の全体概観/傾向
大問 | 種類 | 語数 |
---|---|---|
I | 文法問題 | |
II | 難単語類推問題 | 約300words |
III | 英会話問題 | 約400words |
IV | インタビュー問題 | 約500~600words |
V | 長文問題 | 約1000words |
慶應の法学部は、
問題形式が他の大学では見ない問題が多く、
2019年のように急に新傾向の問題が出てきたりしています。
また大問1(時に2まで)の文法問題はここのところ毎年異なっています。
わからない問題が出てきた時に咄嗟に対応しなくてはいけないという
慶應の他の学部とはまた違った難易度があります。
「全ての問題に答えていこう!」と考えるのではなくて、
確実に答えることができる問題を探して解いていくという
戦略のほうが合格には適切でしょう。
- 15年前くらいであれば、解けない問題も多く難問だらけでしたが、現在は対策をすれば7割くらいは取れる!というレベルまで落ち着いて生きています。
慶應法の英語は何点取れれば良いのか?
結論から言うと、慶應法学部の英語の得点は、
- 200点中130~140点(65~70%)は取れるようにしてください。
なぜそれだけの点数を取らなくてはいけないのかを、
合格最低点と平均点から考えていきましょう。
慶應法の合格最低点
慶應法学部は法律学科と政治学科でわかれています。
学科による違いはあまりないので、
自身の大学に入ってから好きな方を選ぶと良いでしょう。
外国語:200/400点 時間80分
歴史(日本史or世界史):100/400点 時間60分
小論文:100/400点
法律学科
年度 | 配点 | 合格最低点 | 得点率 |
---|---|---|---|
2023 | 400 | 247 | 61.8% |
2022 | 400 | 239 | 59.8% |
2021 | 400 | 234 | 58.5% |
2020 | 400 | 252 | 63.0% |
政治学科
年度 | 配点 | 合格最低点 | 得点率 |
---|---|---|---|
2023 | 400 | 252 | 63.0% |
2022 | 400 | 236 | 59.0% |
2021 | 400 | 235 | 58.8% |
2020 | 400 | 258 | 64.5% |
例年、260~70点を取れていれば合格をすることができます。
小論文が多くの人が大体半分程度の点数と考えるのであれば、英語と歴史で220~30点は取っておきたいところです。
英語は近年は大問数が減って、時間内に解きやすくなってきているので、得意な人は160点程度取ることも難しくはないでしょう。
慶應法学部の英語の平均点
英語の平均点は50~60%前後で推移しています。
問題ごとに難しい問題もあったりするので、いかに時間内に最高得点を取れるのか?を意識してください。
年度 | 英語 [200] |
得点率 |
---|---|---|
2023 | 111.40 | 55.7% |
2022 | 110.16 | 55.1% |
2021 | 104.55 | 52.3% |
2020 | 124.06 | 62.0% |
【慶應法英語】設問ごとの配点予想
全体的に難しい(!)慶應法学部ですが、配点をうまく利用していきましょう。
大問 | 種類 | 難易度 | 配点 |
---|---|---|---|
1 | 文法問題 | ★★★ | 20 |
2 | 難単語類推問題 | ★★ | 30 |
3 | 英会話問題 | ★★★ | 50 |
4 | インタビュー | ★★★★ | 40 |
5 | 長文問題 | ★★★★ | 60 |
慶應法学部は問題数が異なる場合があるので、
それぞれのパターン別に配点をこちらで予想しています。
インタビューと会話問題が合格の鍵
インタビュー問題と会話問題が慶應法学部では出題されますが、
この部分をいかに対策するかが、
合格できるかどうかを左右します。
なぜならば、この2問が
- 全体の半分程度の点数を占めているが、多くの人が苦手としているからです。
この2題は難しいのですが、適切な対策次第で大幅に点数が上がります。
*対策だけでは、もちろんできず、基礎的な学力はもちろん必要です。
【慶應法】英語では時間配分はどうしたら良い?
慶應法学部は他の大学や学部と違って試験時間が共通テストと同じ時間で短いです。
この時間をうまく使うかも対策の一つになってきます。
慶應法学部の英語で合格するためには、
単に順番に問題を解いていくだけでは合格することは不可能です。
大問ごとにどの設問が大事なのかを見極めて、どこに時間をかけたら良いのかを考えてみましょう。
以下に時間配分の例を記載しておきますので参考にしてください。
問題形式 | 予想得点率 | 所要時間 |
---|---|---|
【大問1】文法/アクセント | 10% | 5分 |
【大問2】会話 | 15%-25% | 10-15分 |
【大問3】語彙定義 | 15% | 10分 |
【大問4】インタビュー問題 | 25% | 15-20分 |
【大問5】長文 | 30% | 25-28分 |
慶應法学部は年によって大問数が異なるので、
時間配分の形式もいろいろな場合を想定しておきましょう。
【慶應法 英語】設問別の対策・勉強法
それでは、ここから具体的に慶應法学部の英語の設問別の対策を見ていきます。
- 【大問1】文法問題の対策
- 【大問2】語彙選択問題の対策
- 【大問3】会話問題長文の対策
- 【大問4】インタビュー問題の対策
- 【大問5】長文問題評論の対策
大問の順番は年度によって変更になりますので参考までにとどめてください。
【大問1】文法問題の対策
この大問は出題が変わりやすいのでどのタイプの問題であっても対応できるようにしておきましょう。
これまでに出題された問題です。
- 単語パズル
- 正誤問題
- 発音問題
- アクセント問題
単語パズル形の問題が昨今は出題されています。
また、どのタイプの問題形式でも言えることですが、この設問では見切りの良さが大事です。
時間をかけないでスピーディーに対応していきましょう。
過去の入試では、アクセント、発音問題が出題されていました。
英語をアウトプットする力が問われる昨今の現状を考えるのであれば、
また出題される可能性は高いでしょう。
問題としてはときやすいので、対策をして確実に点数を取れるようにしていきましょう。
【大問2】語彙選択問題の対策
小説や、論説文の一部分を読んで、その中で下線の引かれた難単語の意味を答えていく問題です。
この問題は類推する単語の品詞が違うので、品詞が大きなヒントになります。
- 文構造から品詞を推測できるように、日頃から文構造を正確にとる練習を積んでください。
英検1級レベルまで覚える?
この大問は英検1級レベルまでの単語を覚えていると、難易度が大きく下がります。
慶應法学部を目指しているのであれば、大変ではありますが、覚えていくのが良いでしょう。
こちらのページで難単語用の参考書を紹介しているので確認してください。
もちろんですが、この設問に限らず全ての設問において語彙力が多い=理解度が上がることになることになります。
【大問3】会話問題長文の対策
会話文の空所に適切な語句を選択肢より選ぶ問題です。
正答に対して選択肢の数が多いため非常に紛らわしいため、
読みながら解いていくのは英語の学力が非常に高い生徒でないと混乱してしまう可能性が高いです。
まずは文章全体を読んで、空欄部が来たら入りそうな言葉を予測しておいて、後に選択肢を選ぶとよいでしょう。
また、代名詞が何を指しているのか?がわからなくなると、話がわからなくなるので、見失わないように注意してください。
英会話の例
それでは、実際に会話の例を見てみましょう。
慶應法学部の英会話問題は、
他の学部で出題されるような問題よりも長く、
話題もイギリス、アメリカ文化に関わることや最近のアメリカ、イギリス国内で起こった出来事を深めていくようなことが多いです。
また少なからず、英会話表現が出題されます。
This is a simple conversation between Yukichi (Japanese) and Sophia (British) about the merits of black tea (common in the UK) versus matcha (Japanese green tea).Sophia: Hey Yukichi, have you ever tried traditional British black tea?
Yukichi: Actually, I have! The taste is quite unique. What kind of flavors or blends do you recommend?
Sophia: Oh, there’s a wide range! If you like something aromatic, you might enjoy Earl Grey. It has a hint of bergamot. And if you prefer a strong, robust flavor, Assam might be right up your alley. By the way, do you usually drink your tea with any accompaniments?
Yukichi: In Japan, we often have traditional sweets with matcha, which balances its bitterness. Speaking of matcha, have you ever had the chance to try it?
Sophia: I’ve tried it once or twice. I found it intriguing! I noticed the preparation seemed quite methodical with the whisking and all. Is there a particular reason for that?
Yukichi: Yes, preparing matcha is an art in itself. The whisking is crucial for achieving a smooth, frothy consistency. Plus, it’s a part of our traditional tea ceremony. It’s fascinating how both our cultures have such deep-rooted traditions around tea. What’s the story behind the British afternoon tea?
Sophia:That’s a lovely tradition you have! As for the British afternoon tea, it dates back to the 1840s. It was a way for the upper classes to bridge the gap between lunch and dinner. Over time, it evolved into a delightful affair with sandwiches, cakes, and of course, tea. Do you think matcha could be enjoyed in such a setting?
Yukichi: That’s an interesting thought! Traditionally, matcha is enjoyed in a serene setting, but I believe it can be versatile. After all, we now have matcha lattes and desserts becoming popular worldwide. It’s all about blending traditions, right?
Sophia: Absolutely! You hit the nail on the head. It would be lovely to see a fusion of our tea cultures. Maybe we can organize a small tea party to celebrate both!
Yukichi: Sounds like a plan! I’m always up for trying something new. Let’s do it.
【大問4】インタビュー問題の対策
かなり特殊なタイプの問題なので受験者は対策を忘れないようにしましょう。
インタビュアーがある有名人に取材している様子を表現されています。
インタビュー文章例
インタビューと言われてもイメージがなかなかできないと思いますので、具体的な文章を記載してきます。
Interviewer: Ms. Roowling, it’s truly a pleasure to have this conversation. Your fantasy series has become an international sensation. Can you walk us through the initial stages of your journey to fame?
CK Roowling: Thank you. It’s still surreal sometimes. I remember writing the first drafts in a cozy, dimly-lit coffee shop in Edinburgh. Balancing a full-time job, raising my daughter, and writing seemed insurmountable, but the passion for my story kept me anchored.
Interviewer: That sounds incredibly challenging. What was the spark that ignited this particular story for you?
CK Roowling: I’ve always been a dreamer. One evening, during a particularly vivid dream, I visualized a magical school perched atop a cliff, shrouded in mist. This dream, combined with my love for folklore, gradually transformed into the tapestry of the series.
Interviewer: Dreams can indeed be powerful. As with every author’s journey, there must’ve been hurdles. Can you share one particular challenge that tested your determination?
CK Roowling: Of course. After I’d finished my first manuscript, I faced a series of rejections from publishers. One rainy afternoon, I received a particularly disheartening letter. I considered giving up, but the thought of my characters, who felt almost real to me, gave me the resilience to press on.
Interviewer: And we’re all grateful you did! When your series began to gain traction, how did you cope with the soaring popularity and the mounting expectations?
CK Roowling: It was a whirlwind. The first book signing where I saw a queue stretch around the block is etched in my memory. While the love from readers was heartwarming, it also came with the pressure to maintain the narrative’s integrity and depth in subsequent books.
Interviewer: Your characters are so rich and multifaceted. How do you approach their creation? And what was the experience like, transitioning from books to the silver screen?
CK Roowling: Many characters were born from personal experiences, some inspired by friends or even fleeting acquaintances. For instance, the wise mentor in my series was influenced by an old literature professor of mine. As for the films, that was an adventure in itself! Watching my characters come to life, while ensuring the movies retained the heart of the books, required countless hours of collaboration and discussion with the film team.
インタビューはこんな感じの文章になっています。
ただし実際の問題は、
インタビュアーとインタビューされる有名人のセットがバラバラになっていて、
その順番を上記のように元に戻す形式になっています。
インタビュー問題を解く時のポイントは?
インタビュアーの質問が何を意図しているのか、
またその有名人の答えの要旨は何かということを素早く把握することが肝心です。
質問によっては、有名人の過去を深掘りしたりするものがあったりします。
その場合は、
時制、キーワード、代名詞など
である程度機械的に判定ができるやりとりがありますので注意しましょう。
インタビュー問題について詳しく解き方を知りたい人はこちらの記事をどうぞ
【大問5】長文問題評論の対策
慶應法学部の長文問題はパラグラフごとに問われる問題が多いです。
そのため、解きやすさで言えば、解きやすいです。
ただし、問題形式がバラエティに富んでいるので、
問題形式ごとにどのような点を注意したら良いのかをみていきましょう。
【長文】問題形式ごとの対策
問題形式は一般的な内容一致と空欄補充が出題されるのはもちろんですが、、
- 主旨一致問題
- 並び替え問題
が、点数が高くなっているためここの問題の出来が、
大きく合否を左右する問題となるでしょう。
そのため、長文対策としてはこの2つの解き方を見ていきます。
主旨一致問題とは?
パラグラフ内で筆者が述べていた主張がどのようなものであったのか?、
またその主張がどのような論理構造でなされていたのかを見抜く必要があります。
内容一致ではないため、
本文に書いてあることがそのまま選択肢にあっても正解とはならないことに注意してください。
並び替え問題とは?
苦手な人の多い並び替え、整序問題です。
与えられた語彙を適切な順序で並び替えていくものです。
文法面、論理面様々な角度から考えて、1パターンしかありえないものを選んでください。
ポイントとしては、
- 文法面の考慮を最優先すること
意味から考えてしまうと、どのようなパターンにもなり得てしまうので、
文法的視点が重要です。
慶應法学部は、文法的な視点を持っているかどうかを問う問題が非常に多いので、
精読、基本的な文法問題の確認は怠らないようにしてください。
文章内の整序問題は、
早稲田商学部や、理工学部、またかつての早稲田政治経済学部が出題していたので、探ってみると良いでしょう。
慶應法学部の過去の長文テーマ一覧
慶應法学部はものすごく難しいテーマが出る年もあるので、要注意してください。
テーマは現在の社会、政治を色濃く反映したものが出題されるケースが多いです。
小説が出題されている年もあるので急に出題されても困らないように、評論との読み方の違いを確認しておきましょう。
英語長文が小説になったらどうする?
これまでに小説が出題された年もあり、
またかつては、
2004年~2005年で続けて出題された
泣く子も黙る伝説の問題 ”Latroman Empire”(「ラトロム帝国」)のような問題も出題されています。
このような小説問題が出てきた場合は、難しいことが多いです。
単純な内容一致を確実に解けるようにしておきましょう。描写の読み取りや推論は難しい。
また、登場人物が複数に渡るときは、関係性を整理をしながら読むようにしてください。
早稲田の国際教養や、法学部がたまに小説を出すので、
慶應法学部の対策のためにはこちらもやっておくと良いでしょう。
【慶應法英語】で7割取るためには?
ここまでお伝えした内容でも過去問で実践したら、
十分に慶應法学部で7割取れるようになる知識は身につきましたが、
普段の勉強でどのようなことをしたら良いのかをお伝えしてきます。
ここまで見てきたように慶應法学部では全体的にスピードが重要になります。
慶應法学部の問題をスピード感を持って解くことができるためには、下記3つの力が重要になります。
- 英検準1級レベルまでの語彙力を正確に
- 構文把握を正確に
- 読解スピードをWPM150目安
英検準1級レベルまでの語彙力を正確に
慶應法学部は全体的に語彙力が高いかつ、
難語類推問題もあり高い語彙力が求められます。
英検準1級までの語彙を確実にして、
できれば、1級レベルの単語を覚えられるようにしておくと良いでしょう。
構文把握を正確に
文構造を正確に把握できるかどうか?というのも重要です。
特に合否が分かれる整序問題は、
文構造がわかり品詞を特定するのが重要になってきます。
慶應法学部の合格を目指すのであれば、
必ず「ポレポレ英文読解」「英文読解の透視図」といった上位レベルの英語精読の教材を行なってください。
早慶レベルの英文精読の教材についてこちらの記事で紹介しています。
読解スピードをWPM150目安
早く正確に文章を読むことができるかどうかもスピード感を考える必要のある慶應法学部では重要です。
WPM(1分間に読むスピード)150を目指せるようにしてください。
一般的な受験生が80程度ですので、単に勉強をしているだけではこの境地に到達することができません。
「スラッシュリーディング」を使うのが効果的でしょう。
またWPMを意識するためには「ぐんぐん読める英語長文」シリーズが、
気軽に自身のWPMを計測することができるので非常におすすめです。
慶應大学に合格する英語力を鍛える勉強法とは?
慶應大学に合格するためには、
ただ単に勉強しているだけではできる合格できる学力を身につけることはできません。
こちらの記事にて慶應大学に合格するために、
どのような力が必要で、どのようなことを勉強したら良いのかを参考書含めて説明しています。
慶應法学部に圧倒的な実力で合格できる専門対策をします
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学習状況を伺った上で、残りの期間でどう受かるかを提案いたしますので、ぜひお気軽にお電話いただければと思います。
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