方針の立て方
(1)
および
で割り切れるということは
で割り切れるということである.これに気付けなくとも,
と表せることから,
は
を因数に持ち,
は
を因数に持つということが分かれば,結局同じ議論ができる.後は,本解答のように
を導入し解析していく.
の導入は「
が
で割り切れる」という情報と「
が
で割り切れる」という情報の両方ともを加味しているため,
と
で考えるよりも都合が良い.
求めるのは最小の次数のものであるため,
を0次,1次,2次,……と考えていけば良い.
(2)(3)は,(1)で
が特定できてしまえば,典型問題の三次関数の接線の問題となる.特に捻りもなく,典型的な解法を取れば良い.
解答例
と表せる.
(1)
で割り切ることができる.その商を
とおく.
すると,
![]()
と表せる.
これより,
……(*)
となる.
より,(*)の上式に
を代入すると,
![]()
より,(*)の下式に
を代入すると,
![]()
よって,

これを満たす
で次数が最小のものは,
である.
……(答)
(2)
であるから,
である.
よって,点
における接線は,
![]()
よって,求める傾きは
,
切片は
……(答)
(3)
接線
が点
を通るので,
……(※)
が成り立つ.
は三次関数であり,複接線は引けないから,接線の本数と接点の個数は等しくなる.よって,(※)を
の三次方程式
![]()
の解がちょうど2個存在すれば必要十分である.
![]()
とおくと,
![]()
である.
(ⅰ)
のとき
となり,
(等号成立は
のときのみ)であるから
は単調増加となる.このとき,
となる
はただ1つしか存在しないため不適.
(ⅱ)
のとき
となる
は2つ(
)あり,かつ
それぞれの前後で
の符号が変化するから,
は極大値を極小値を1つずつ持つ(
のどちらが極大値,極小値になるかは
と1の大小関係に依存する).この極大値もしくは極小値が0となるとき,
となる解はちょうど2つ存在し,題意を満たす.
![]()
![]()
より,極大値もしくは極小値が0となるのは,
または,![]()
のとき.
以上,(ⅰ)と(ⅱ)より,求める条件は,
または,
(ただし,
)……(答)







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