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慶應環境情報2016

2016年慶応義塾大学環境情報|過去問徹底研究 大問1

方針の立て方
(1)
Aの箱に他の箱からのボールの追加をするわけだが,それぞれの箱(AとA以外)で黒ボールと白ボールの割合が違う.これこそがこの問題の難所である.数学においては「難所がある場合にはそれを分割する」ことが基本的な考え方である.そのため,Aにそもそも入っていたボールと,後からAに入ってきたボールとて分割して考えるという方針を立てる.

(2)
前問と同様それぞれの箱で黒ボールと白ボールの割合が違うことから,これらを分割して考える必要があると判断する.ただし,本問の場合には交換の度に箱E内の割合が変わってしまうことに注意.ここも分割することになる.よって,本解答のような,交換の度に確率を考えるという方針になる.

解答例
(1)(2)(3)(4)……\frac{07}{19}
(5)(6)(7)(8)……\frac{09}{19}
(9)(10)(11)(12)……2401
(13)(14)(15)(16)……657

解説
(1)
最終的に計19個のボールがAに入っている.最初にAに入っていた黒ボールを取り出す確率と,後から加えられた黒ボールを取り出す確率を求める.
・最初にAに入っていた黒ボールを取り出す確率
19個のボールの中から最初に入っていた7個の黒ボールのどれかを取り出す確率のため\frac{7}{19}
・後から加えられた黒ボールを取り出す確率
19個あるボールの中から後から加えられたボールを取り出す確率が\frac{9}{19}であり,後から加えられたボールの中から1個のボールを取り出したときに,それが黒ボールである確率は\alphaである.これらは独立であるため,後から加えられた黒ボールを取り出す確率は,\frac{9}{19}\alphaとなる.
よって,求める確率は,
\frac{7}{19}+\frac{9}{19}\alpha……(答)

(2)
EとFの箱の交換の後で,Eの箱から1個のボールを無作為に取り出したときにそれが黒ボールである確率は,前問と同様に場合分けして考えると,
・最初からEに入っていた黒ボールを取り出す確率
10個あるボールの中から最初からEに入っていたボールを取り出す確率が\frac{7}{10}であり,最初からEに入っていたボールの中から1個のボールを取り出したときに,それが黒ボールである確率は\frac{7}{10}である.これらは独立であるため,最初からEに入っていた黒ボールを取り出す確率は,\frac{7}{10}\cdot\frac{7}{10}=\frac{49}{100}となる.
・交換によってEに入ってきた黒ボールを取り出す確率
10個あるボールの中から交換によってEに入ってきたボールを取り出す確率が\frac{3}{10}であり,交換によってEに入ってきたボールの中から1個のボールを取り出したときに,それが黒ボールである確率は\alphaである.これらは独立であるため,最初からEに入っていた黒ボールを取り出す確率は,\frac{3}{10}\alphaとなる.
よって,EとFの箱の交換の後で,Eの箱から1個のボールを無作為に取り出したときにそれが黒ボールである確率は\frac{49}{100}+\frac{3}{10}\alphaである.この確率をfとおく.
次に,EとGの箱の交換の後で,Eの箱から1個のボールを無作為に取り出したときにそれが黒ボールである確率を求める.この交換の前にEに入っていた黒ボールを取り出す確率と交換によってEに入ってきた黒ボールを取り出す確率を場合分けして考えて,それらの確率を足し合わせると,
\frac{7}{10}f+\frac{3}{10}\alpha
となる.この確率をgとおく.
次に,EとHの箱の交換の後で,Eの箱から1個のボールを無作為に取り出したときにそれが黒ボールである確率を求める.この交換の前にEに入っていた黒ボールを取り出す確率と交換によってEに入ってきた黒ボールを取り出す確率を場合分けして考えて,それらの確率を足し合わせると,
\frac{7}{10}g+\frac{3}{10}\alpha
となる.この確率をhとおく.hこそが求める確率である.gfを代入すれば,
h=\frac{7}{10}\left(\frac{7}{10}f+\frac{3}{10}\alpha\right)+\frac{3}{10}\alpha=\frac{7}{10}\left\{\frac{7}{10}\left(\frac{49}{100}+\frac{3}{10}\alpha\right)+\frac{3}{10}\alpha\right\}+\frac{3}{10}\alpha=\frac{2401}{10000}+\frac{657}{1000}\alpha……(答)

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早慶専門個別指導塾HIRO ACADEMIA

偏差値30から早稲田慶應に合格するための日本で唯一の予備校です。 ただ覚えるだけの丸暗記では早稲田慶應に合格することはできません。 本ブログでは、当塾のメソッドでいかにして考えて早稲田慶應に合格することができるのかの一部をお伝えします。