基礎
数学ができるようになるためには、ただ単に問題のパターンを覚えるというだけではできるようにはなりません。上記で見てもらったように、多くの数学ができてない学生というのは、表面上の数値のみを暗記しているために数学ができなくなってしまっています。
上記のようなことが発生しないようにするために、当塾では、
基礎概念を把握→高速化→運用というプロセスを行っております。
下記ではそのプロセスを詳しく説明していきます。
基礎の基礎<中学数学について>
高校数学を行う前に中学数学が理解できているかどうかを確認しましょう。特にこれまでの指導の中だと帰国子女で数学を全く勉強してないのに、帰国子女枠でレベルの高い進学校に入ってしまった学生、医学部志望など社会人になって学生時代数学は得意ではなかったけれど、勉強しなくてはならなくなった人の場合は中学数学から確認する必要があるでしょう。
中学数学の段階で公式の意味を理解していないで計算練習ばかり繰り返していてはできるようになりません。
概念把握
数学における概念把握とは、「座標軸上での状態」と「四則演算の行い方」があたります。それぞれの分野において、何も考えずにいきなり公式を覚えるのではいけません。新しい分野には入った場合には常に「座標軸上での状態」と「四則演算の行い方」を確認しながら理解していきましょう。
その上で、各分野で出てくる公式の証明が行えるようになることがあるでしょう。公式の証明をできるようにしておくというのは、その公式をなぜその部分で使用するのか?の意味が理解できません。ですから、全ての公式についてすぐに導出できるようにしておくべきでしょう。ただし、勉強の初期段階で公式が出てきたら、毎回導出ができるようにしていくということを行っていくと進みも悪いため、やる気がおこならない可能性があります。そのため、勉強の初期段階では、この公式はどのように成り立っているのか?ということを考える癖はつけつつ、公式を使って問題を解いてみるというのが先で良いでしょう。
下記では実際に公式の証明を使用して、公式をどのように覚えていったらよいのかをお伝えしていきます。
積の微分公式 証明をしてみる
f(x)とg(x)はそれぞれ微分可能であるとする。f(x)g(x)は導関数の定義より
ここで(1)は2つの関数が変化しているので1つの関数の微分を求めたように出来ません。
そのため一つの関数の微分のように強引に以下の様に変形します。
f(x+h)g(x+h)–f(x+h)g(x)+f(x+h)g(x)–f(x)g(x) (2)
下線部が強引に付け加えたところです。
今回のように対称性が高い式をあえて崩すすことで証明しやすくするという方法はしばしば出てくるので覚えておいても損はありません。 以上
以上より証明ができました。
ベクトル 内積の公式を図形的に考える
以下の様な図を考えたとき、
△OABにおいて余弦定理より
∴
記号を日本語で噛み砕く
公式の意味を数学特有の記号Σ、∫、lim、fの操作の意味を日本語で理解しておくことは重要です。この辺りは英語の単語を覚えるのと同じです。単語の意味がわからないと英語の文章を読むことも書くこともできないのと同様に、記号の意味をわかっていなければ使うことはできません。私たちはdogと見た瞬間に、実際に人それぞれどのような犬を想像するかは違いますが「犬」を頭の中で想像します。数学の場合は、記号に対しての動作が決まっていますので、数学特有の記号を見た瞬間に皆同じことを考えることができるのです。
ですが、数学ができない人は記号を見た瞬間に思考が停止してしまっています。
たとえば、
この数式の意味はkに1からnまでいれて、それぞれ足しなさいという意味です。
つまり
ということをΣを用いて書いているだけなのです。このような理解を記号を見た際にすぐにできているかどうか?というのが大事です。
坂田アキラ先生のシリーズではそうした記号の使い方を様々な例を活用してわかりやすく説明しています。数学が苦手な方はまずはこちらのシリーズを読んでみると良いでしょう。
▶『坂田アキラの面白いほどわかる数学シリーズの使い方』の詳しい使い方こちら
池田洋介先生のシリーズもイラストを使ってあるのでまったくの初学者でもわかりやすく解説してあります。数学2Bは苦手な学生が増える分野なので、苦手だ!と感じた瞬間に取り組むと良いでしょう。
学校で一度勉強をした範囲だけど公式が丸暗記になっていたり、問題は一度覚えてやってみたけど何かできないな。。という方は『元気が出る数学1A2B』を勉強すると良いでしょう。上記2冊はわかりやすさでも随一の教材ですが、
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