方針の立て方
(ⅰ)
3次元の図形は作図が難しく考えにくいため,適当な平面で切って2次元の問題に帰着する.(8)と(9)は(3)と(4)の問題を一般化したパターンである.そのため(3)と(4)の考え方を応用すればよい.
(ⅱ)
(10)~(20)までは基本問題であり特筆事項なし.
(21)~(25)について.「
と
が平行である」という情報と「
」という情報を数式化する.「2つのベクトルが平行である」という情報は「2つのベクトルが実数倍だけ違う」という情報に,「2つのベクトルが垂直である」という情報は「2つのベクトルの内積が0となる」という情報に言い換えると数式化できる.後は,
のみ始点が
でないため,始点を
に揃えるという変形が思いつく.
(26)~(29)について.これも始点がバラバラであるから,始点を
に揃えると解法を得られる.
(A)と(B)は,ベクトルによる三角形の面積公式を利用すれば良い.本解答では座標を用いた三角形の面積公式を応用している.
解答例
(ⅰ)
(1)(2)![]()
(3)(4)![]()
(5)![]()
(6)(7)![]()
(8)(9)![]()
(ⅱ)
(10)![]()
(11)(12)![]()
(13)(14)![]()
(15)(16)![]()
(17)![]()
(18)(19)![]()
(20)![]()
(21)![]()
(22)(23)![]()
(24)(25)![]()
(26)(27)![]()
(28)(29)![]()
(A)![]()
(B)![]()
解説
(ⅰ)
〇
のとき((1)と(2)について)
断面図を考えると,

と
が交わってできる円の半径は上図の破線に当たる.
両円の中心と交点で作られる三角形は正三角形であるから,破線の長さは,
.
よって,求める円周の長さは
……(答)
〇
と
が交わってできる円の円周の長さが最大となるとき((3)~(7)について)

上図のように,
と
が交わってできる円の半径が
の半径と一致するとき,円周が最大となる.
三平方の定理より,
……(答)
また,直線
と
と
の位置関係について作図すると,

上図(実際には
軸対称にもう1本直線
が存在するが,求める座標は同じになるため,上図の1本のみ考える).直線
の方程式を
とすると,
と
の接線であるから,

よって,直線lの方程式は,
.よって,求める座標の
座標は,
![]()
よって,求める座標は,
……(答)
〇
が
の100倍以上となるとき((8)と(9)について)
(3)と(4)を考えたときと同様に考えると,
と
が交わってできる円の円周の長さが最大となるのは,
と
が交わってできる円の半径が
の半径と一致するときである.
![]()
この漸化式を解くと,
![]()
となる.
が
の100倍以上となるのは,
![]()
が成り立つとき.この不等式が成り立つのは
のときである.……(答)
(ⅱ)
〇
の値((10)~(14)について)
……(答)
……(答)
……(答)
〇点
の座標((15)~(20)について)

よって,点
の座標は
……(答)
〇
と
((21)~(25)について)
と
は平行であるから,実数
を用いて
と書ける.
であるから,
![]()
と書ける.
より,
![]()
(※途中で(11)~(14)の結果を用いた)
よって,
であり,これより,
……(答)
また,
であり,
であるから,連立すると,
……(答)
〇
の値((26)と(27)について)
点
は直線
上の点であるから,
(
は実数)と表せる.
また,点
は直線
上の点でもあるから,
(
は実数)とも表せる.
ここで,
![]()
より,
について等式を立てると,
![]()
両辺の係数比較をすると,

![]()
……(答)
〇
((28)と(29)について)
より,
![]()
一方,
と
より,

これらより,
……(答)
〇
と
の面積((A)と(B)について)
より,
……(答)
より,
……(答)







Published by