方針の立て方
(1)
絶対値の問題では,絶対値の中身の正負で場合分けをする.すると,を境目にして場合分けが生じることが分かるため,本解答の(ⅰ)~(ⅲ)のように場合分けすることが分かる.
(2)
考える図形を図示して,どこの面積を求めれば良いかを特定する.後は積分計算を行うだけ.
(3)
解析を行うには,点の座標を具体的に書き下す必要があるが,そのままでは全部で(点がどの関数上に乗っているかで)6通りを考えることになる.高々6通りであるから,このまま考えても良いが,もう少し絞れないかを検討してみる.実際に満たす点を具体的に考えると,点は軸の左側,点は軸の右側になければならないと分かるから,点は必ず上に乗っていると分かる.これより,考えるべきパターンは2通りに減少する.後は,本解答のように解析するのみ.
解答例
(1)
となる.
(ⅰ)のとき
(ⅱ)のとき
(ⅲ)のとき
以上,(ⅰ)~(ⅲ)より,
……(答)
(2)
前問で求めたのグラフを描くと,
上図.
よって,求める面積は,
……(答)
(3)
かつが必要であり,となる.
(ⅰ)のとき
となる.
よって,を結ぶ線分の中点の座標は,と書ける.これがであるとき,
これはかつを満たす.よって,となる.
このとき傾きは,となる.
(ⅱ)のとき
となる.
よって,を結ぶ線分の中点の座標は,と書ける.これがであるとき,
より,.これはを満たす.よって,となる.
このとき傾きは,となる.
より,
以上,(ⅰ)と(ⅱ)より,求める範囲は,
……(答)
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