方針の立て方
(30)~(37)は基本問題であるため特筆事項なし.
(38)~(42)も基本的には,2次関数の接線の問題であるが,が4の倍数であるという条件が付いていることから,
について解いたときの分数を含む項の処理をしなければならないと考える.後は①を満たし,かつ
が4の倍数になる
を探せば良い.「①を満たす」と「
が4の倍数になる」を両方一気に考えるのは難しいため,最初は「
が整数になる」と条件を緩めて考えよう.
(C)は代入するだけ.
(43)と(44)について.の処理をせねばならないと考える.ガウス記号の問題では,まずガウス記号の基本性質
を使うことを考えよう.すると,本問は
の評価をすることになるが,
の中でも厄介なのは
の項であるから,
に焦点を当てて評価をしよう.
(D)について.(33)~(35)で求めた漸化式を解けば良い.そのためにまず,を削除する.
は一般項が求まっているため,
の削除は造作もない.すると,漸化式は
となる.この後の処理だが,累乗を含む漸化式の典型解法は使えない(
の項がネックになる)ため,隣接二項間漸化式の原理を応用することを考える.即ち,等比型の漸化式に帰着することを考える.今回ならば,
を実数として
と変形することを考えればよい.後は,等比型漸化式の解法を取れば良い.
解答例
(30)(31)
(32)
(33)(34)
(35)
(36)(37)
(38)(39)(40)
(41)(42)
(C)
(43)(44)
(D)
解説
一方で,は関数
の導関数であるから,
である.これらより,についての等式が立ち,
係数比較をすると,
……(答)
が得られる.
より,
となる.よって,全ての自然数について
が成り立つには,
が成り立つとき.よって,求めるの条件は,
……(答)
さて,放物線について.
である.
放物線と直線
の接点の座標を
とすると,接線の方程式は
と表せる.これと
が一致する.係数比較すると,
2式からを消去すると,
となる.ここでが4の倍数のとき,
は整数であるから,
は2の倍数となる必要がある.
よって,①を満たし,かつが2の倍数となる
の最小値の候補は,
がある.このとき,
を
に代入して計算すると,
となり,これは4の倍数となっている.
……(答)
数列の一般項は
であったから,
のとき,
……(答)
となる.
また,
より,であるから,
よって,となるような最小の
は,
より,……(答)
更に,②,③でを定義すれば,
であるから,
……(答)
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