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早稲田理工2017

2017年早稲田大学理工|過去問徹底研究 大問1

早稲田大学理工過去問徹底研究 2017年 大問1

方針の立て方

(1)
消すべき文字はz,\bar{z},\bar{\beta}であるが,z,\bar{z}はPQ上の点を代入することで消滅するため,実質消去すべき文字は\bar{\beta}のみである.そのため,二点を代入して,連立方程式として解けばよいことが分かる.

(2)
z\rightarrow wへの変換であるため,zwの式に書き直せばよい.

(3)
\trianglePQRの内部を求める問題であるが,\trianglePQRの辺(領域の境界)について考え,その内部と考えればよい.複素共役は複素数平面では実軸対称性を持つことに注意すると,余計な計算をしないで済む.

解答例

(1)
z=1を通るので,\beta+\bar{\beta}+1=0
z=\alphaを通るので,\beta\alpha+\bar{\beta}\bar{\alpha}+1=0
二式から\bar{\beta}を削除して,
\beta=\frac{1-\bar{\alpha}}{\bar{\alpha}-\alpha}=\frac{1-\left(\frac{1}{2}-\frac{\sqrt3}{6}i\right)}{\left(\frac{1}{2}-\frac{\sqrt3}{6}i\right)-\left(\frac{1}{2}+\frac{\sqrt3}{6}i\right)}=-\frac{1}{2}+\frac{\sqrt3}{2}i……(答)

(2)
z=\frac{1}{w}であるから,(1)のPQの式に代入して,
\frac{\beta}{w}+\frac{\bar{\beta}}{\bar{w}}+1=0\Leftrightarrow\left(\bar{w}+\bar{\beta}\right)\left(w+\beta\right)=\beta\bar{\beta}\Leftrightarrow\left|w+\beta\right|^2=1\left(\because\beta\bar{\beta}=1\right)
よって,-\betaを中心とする半径1の円……(答)

(3)
直線QRを表す式は,\frac{z+\bar{z}}{2}=\frac{1}{2}\Leftrightarrow z+\bar{z}=1である.
z=\frac{1}{w}を代入すると,
\frac{1}{w}+\frac{1}{\bar{w}}=1\Leftrightarrow\left(\bar{w}-1\right)\left(w-1\right)=1\Leftrightarrow\left|w-1\right|^2=1
よって,直線QR上を点wが動くときの軌跡は,1を中心とする半径1の円.
直線PR上を動くときは,直線PRが直線PQの複素共役であることを考えると,-\bar{\beta}を中心とする半径1の円.
求める範囲は,(2)の円と,上記の2円の計3円で囲まれた領域であり,図示すると,

また,面積については,

上図のように考えれば,求める面積は,中心角\frac{2}{3}\piの扇形から,正三角形を取り除いた中心角\frac{1}{3}\piの扇形を2つ引いた面積と等しくなる(扇形の半径はどれも1)ため,
\frac{1}{2}\cdot1^2\cdot\frac{2}{3}\pi-2\cdot\left(\frac{1}{2}\cdot1^2\cdot\frac{1}{3}\pi-\frac{1}{2}\cdot1\cdot1\cdot\sin{\frac{\pi}{3}}\right)=\frac{\sqrt3}{2}……(答)

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偏差値30から早稲田慶應に合格するための日本で唯一の予備校です。 ただ覚えるだけの丸暗記では早稲田慶應に合格することはできません。 本ブログでは、当塾のメソッドでいかにして考えて早稲田慶應に合格することができるのかの一部をお伝えします。