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準1級

英検準1級要約問題対策!プロが教える3ステップ&高得点のコツ

英検準1級の要約問題を完全攻略!

2024年から、英検準1級に要約問題が登場します!

これまで英作文1本だったライティングセクションが、リニューアルによって要約問題と英作文の2本立てになるのです。

「要約なんて書いたことない…」「一体どうやって対策すればいいの?」

そんな不安を抱えている方も多いのではないでしょうか?

ご安心ください!

この記事では、英検準1級の要約問題で高得点を取るための具体的な対策法を、豊富な例文と練習方法を交えながら、
TOEIC990点、英検1級保持者、英語指導歴10年以上のプロが徹底解説します。

この記事を読めば、要約問題の攻略法がわかり、自信を持って試験に臨めるようになりますよ。

ぜひ最後まで読んで、要約問題マスターを目指しましょう!

Keio
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英検準1級要約問題の概要を掴もう!

まずは、新しく導入される要約問題の概要をしっかり理解しましょう。

英検準1級要約はどんな問題?

要約問題では、200語程度の英文が出題されます。

内容は社会問題や環境問題など、時事的なテーマが中心です。

この英文を読んで、重要なポイントを60〜70語の英語で要約していきます。

【英検準1級要約】試験時間と配点は?

試験時間はこれまで通り90分ですが、リーディング問題と語彙問題が削除され、その分ライティングに時間が割けるようになりました。

とはいえ、ライティング2題となっていますので、ライティングを書くのが苦手な人は、時間的に厳しいでしょう。

要約問題にかける時間の目安は15〜20分(安全圏は15分)です。

それ以上の時間をかけてしまうと、他の問題に支障が出てしまいます。

配点は英作文と同じく16点満点です。

内容、構成、語彙、文法の4つの観点から評価されます。

要約問題は、ライティングで大きなウェイトを占める重要なセクションです。

高得点を取るためには、対策が必須と言えるでしょう。

bannaer

英検準1級の要約問題は1文何文字程度が理想?

英検準1級の要約問題では、1文あたりの語数は厳密に決まっているわけではありません。

しかし、簡潔で読みやすい要約文を作成するためには、1文あたり15~20語程度を目安にするのがおすすめです。

60~70語の要約文を作成する場合、1文が長すぎると、情報が詰め込みすぎになり、読みにくくなってしまいます。

反対に、1文が短すぎると、文章全体にまとまりがなくなり、論理展開がわかりにくくなる可能性があります。

15~20語程度を目安に、適切な句読点を使用し、文と文の繋がりをスムーズにする接続詞や副詞を効果的に活用することで、簡潔で論理的な要約文を作成することができます。

以下に、1文あたりの語数と要約文の例を示します。

【例1:1文あたりの語数が少ない場合】

The government made a new policy. It aimed to reduce traffic. It worked. (7語, 6語, 5語)

改善点: 文が短すぎて、内容が断片的になり、読みにくい。

【例2:1文あたりの語数が多い場合】

The government implemented a new policy to reduce traffic congestion, and it was very successful in achieving its goals of having fewer cars on the road and cleaner air, which made the city a much more pleasant place to live. (36語)

改善点: 文が長すぎて、情報量が多く、理解しにくい。

【例3:適切な語数で書かれた場合】

The government’s new policy, designed to reduce traffic congestion, proved to be highly effective and successful.

This resulted in fewer cars and, consequently, improved air quality and quality of life. (16 words, 15 words)

【ポイント】

1文あたりの語数を15~20語程度に収める。

接続詞 (and, but, so, becauseなど) や関係代名詞 (which, that, whoなど) を使って文と文を繋げる。

分詞構文や名詞構文などを活用して、文を短くまとめる。

これらのポイントを意識して、練習を重ねることで、適切な長さで、読みやすい要約文を作成できるようになるでしょう。

そもそも要約とは? 情報を凝縮する達人になろう!

新しい英検準1級に登場する「要約問題」。

一体どんな問題で、どんなスキルが必要なのでしょうか?

簡単に言うと、要約とは「文章の重要なポイントだけを抜き出して、簡潔にまとめること」です。

例えば、友達から「昨日のドラマ見た?めっちゃ面白かったんだよ!」と長々とあらすじを聞かされたとします。

でも、あなたは「えーっと、結局何が言いたいの?」と、話が長すぎて要点が掴めない…。そんな経験はありませんか?

そんな時、友達が「主人公が最後に大逆転して、悪役をやっつけたんだよ!」と細かい部分を抜かして、短くまとめてくれたら、「なるほど!面白そうじゃん!」と、すぐに理解できますよね。

これが要約です。

要約は、限られた時間の中で効率的に情報を得るために、
そして相手に情報をわかりやすく伝えるために、とても役立つスキルです。

日常生活でも、要約スキルはあらゆる場面で活躍します。

  • 新聞やニュース記事の内容を短くまとめて、家族や友人に伝える
  • 会議やプレゼンテーションの内容を簡潔に記録する
  • 論文やレポートの要点をまとめて、効率的に学習する

このように、要約スキルは、情報過多な現代社会を生き抜く上で必須のスキルと言えるでしょう。

英検準1級の要約問題では、英語で書かれた文章を英語で要約することが求められます。

これは一見難しそうに思えるかもしれませんが、ポイントを押さえれば、誰でもマスターすることができます。

ここでは、要約の基本的な考え方具体的なテクニックを、豊富な例文と練習問題を交えながら解説していきます。

要約力を高めて、情報を効率的に処理し、相手に分かりやすく伝えられる達人を目指しましょう!

抽象化で情報をギュッと凝縮!

英検準1級の要約問題の練習として、、、

いきなり英語の文章を要約する前に、
要約をする上で非常に重要な“抽象化”することがどのようなことなのかを学んでいきましょう。

抽象化とはどのようなことか?

抽象化とは、具体的な情報から共通の特徴や概念を抽出し、より上位の概念で表現することです。

例えば、「りんご、みかん、バナナ」という具体的な果物の名前を「果物」という抽象的な言葉で表現するのが抽象化です。

抽象化によって、情報をより簡潔にまとめることができ、要約文の作成がスムーズになります。

ここでは、まず日本語の文章を抽象化する練習問題を通して、抽象化のスキルを磨いていきましょう。

日本語要約練習問題

以下の文章を、抽象的な表現を使って短くまとめてみましょう。

  1. 昨日、近所のスーパーで、牛乳、卵、パン、チーズを買いました。
  2. 山田さんは、東京大学法学部を卒業後、弁護士として活躍し、その後、政治家になり、現在は国会議員として活動しています。
  3. 地球温暖化の影響で、海面が上昇し、島国では国土が水没する危険性があり、また、異常気象が頻発し、農作物の収穫量が減少し、食糧不足が懸念されています。
クリックして解答を表示
  1. 昨日、スーパーで食料品を買いました。
  2. 山田さんは、法曹界を経て政界に進出し、現在は国会議員として活躍しています。
  3. 地球温暖化は、環境問題や食糧問題など、様々な深刻な問題を引き起こしています。

解説

  1. 「牛乳、卵、パン、チーズ」という具体的な商品名を「食料品」という抽象的な言葉に置き換えました。
  2. 「東京大学法学部」「弁護士」「政治家」「国会議員」という具体的な職業や肩書きを「法曹界」「政界」という抽象的な言葉で表現しました。
  3. 「海面上昇」「国土水没」「異常気象」「農作物収穫量減少」「食糧不足」という具体的な事象を「環境問題」「食糧問題」という抽象的な概念にまとめました。

抽象化は、要約問題だけでなく、様々な場面で役立つスキルです。

日頃から情報を整理することを意識し、抽象的な思考を鍛えることで、要約力だけでなく、思考力や表現力も向上させることができます。

もう少し抽象度を上げた解答例

クリックして解答を表示
  1. 昨日、買い物をしました。
  2. 山田さんは、専門性を活かしてキャリアを築いています。
  3. 地球温暖化は、地球規模で深刻な影響を及ぼしています。

解説

  1. 「スーパー」や「食料品」といった具体的な情報を省き、「買い物」というより抽象的な行動で表現しました。
  2. 具体的な職業や経歴を省き、「専門性を活かしたキャリア」という抽象的な表現でまとめました。
  3. 具体的な問題点を省き、「地球規模で深刻な影響」という、より包括的な表現で要約しました。

抽象化はより広い範囲を包含する言葉を選ぶことで、文章を短くしつつ、本質的な情報を伝えることができます。

よくありがちな間違いとして、具体、抽象の二部法で考えてしまうことです。

どちらも相対的な概念なので、対象となる文章同士を比べて抽象か、具体なのかを決めるようにしましょう。

要約に唯一の正解はないのです!!

状況や目的に応じて、どの程度の抽象度で情報をまとめるべきかが変わってきます。

例えば、上の例で「果物」よりもさらに抽象化すると「食べ物」という表現も可能です。

「食べ物」は「果物」よりも広い概念を包含しているので、より抽象度が高いと言えます。

どのレベルの抽象度が適切かは、要約する文章のテーマや目的、そして字数制限などを考慮して判断する必要があります。

ここでは、日本語の文章を抽象化する練習問題を通して、抽象化のスキル適切な抽象度を見極める力を磨いていきましょう。

抽象化をする際のコツ

  • 具体的な名詞をグループ化する: 共通の特徴を持つ名詞を、より上位の概念でまとめる
  • 動作や状態を一般化する: 特定の行動や状況を、より一般的な言葉で表現する
  • 情報をカテゴリー化する: 複数の情報を、共通のテーマやカテゴリーに分類する
  • 状況や目的に応じて、適切な抽象度を選ぶ: 要約する文章のテーマや目的、そして字数制限などを考慮して、抽象度を調整する

日頃から情報を整理することを意識し、抽象的な思考を鍛えることで、英検準1級の要約力だけでなく、読解力はもちろんのこと、思考力や表現力も向上させることができます。

【準1級要約問題】攻略のカギは?

要約問題を効率的に解くために、以下の3ステップを意識しましょう。

  • ステップ1:読解
  • ステップ2:捨象
  • ステップ3:変換

【ステップ1】 読解 論理構成を把握する

要約問題で高得点を取るには、英文の論理構成を正確に理解することが最も重要です。

建物を建てる前に設計図が必要なように、要約文を作る前にも文章全体の設計図=論理構成を理解することが不可欠です。

論理構成とは、筆者がどのような流れで主張を展開しているのか、という文章の骨組みのこと。

これを把握することで、どの情報が重要で、どの情報が補足的なのかが明確になります。

例えるなら、文章全体を俯瞰する地図を手に入れるようなイメージです。

下記3点に注意して、文章を読んでいきましょう。

  1. トピックセンテンスを探す
  2. ディスコースマーカーに注目する
  3. 段落間の関係性を掴む

具体的に一つずつ見ていきましょう。

① トピックセンテンスを探す

要約問題を攻略するには、まず各段落が何を伝えたいのかを理解することが重要です。

そのために、各段落のトピックセンテンスを見つけ出す練習をしましょう。

トピックセンテンスとは、その段落の主題を端的に示した文のこと。いわば、各段落のリーダーのような存在です。

多くの場合、段落の最初の文がトピックセンテンスになりますが、必ずしもそうとは限りません。

注意深く 段落全体を読み、筆者が最も伝えたいことを見抜くことが重要です。

それでは、具体的に文章を読んで見ていきましょう。

【例文】

Recycling is one way to protect the environment, but it is not a perfect solution. Many recycled materials are downcycled, meaning they are turned into lower-quality products. Furthermore, the recycling process itself can be energy-intensive and produce pollution. Recently, reducing waste has been receiving a lot of attention as a more sustainable approach. By reducing consumption and reusing items, we can minimize the amount of waste that needs to be recycled or disposed of. This approach is gaining popularity as people become more aware of the environmental impact of their choices.

最初の数文はリサイクルの限界について説明しています。

しかし、続く文章では、Recentlyで話が転換をして、より持続可能なアプローチとして「ゴミ削減」が注目されていることがわかります。

そして、消費を減らし、物を再利用することで、リサイクルや廃棄されるゴミの量を最小限に抑えることができると述べています。

つまり、この段落のトピックセンテンスは「reducing waste has been receiving a lot of attention」です。

② ディスコースマーカーに注目する

次に、ディスコースマーカー(論理マーカーとも呼ばれます)に注目しましょう。

ディスコースマーカーなんて聞いたことありません!

ディスコースマーカーとは、文と文の関係性を示す言葉のこと。

いわば、文章の流れを読み解くためのヒントであり、筆者の思考を辿る道しるべです。

これを理解すれば、筆者がどのような論理で文章を組み立てているのかを把握することができます。

逆にいうと、ディスコースマーカーがわからないと文章を理解することは不可能です。

いわば名探偵が事件の真相を解明する手がかりのようなもの。

それぞれのディスコースマーカーが持つ意味合いを理解し、文と文の繋がりを見抜くことで、英文の論理構成をより深く理解することができます。

代表的なディスコースマーカーを4つの種類に分けて、例文を交えながら解説していきます。

  1. 逆説
  2. 例示
  3. 追加
  4. 因果関係

逆説:前の文と反対の内容を述べる

  • However,
  • Although 主語+動詞, 主語+動詞
  • 主語+動詞, but 主語+動詞

【例】

Smartphones offer many advantages, such as easy access to information and convenient communication. However, excessive smartphone use can have negative impacts on mental and physical health.

【解説】

最初の文でスマートフォンの利点を述べた後、Howeverで逆説を導入し、後半では「使いすぎると健康に悪影響がある」という反対の内容を述べています。

【要約のポイント】

逆説のディスコースマーカーの後には、筆者が本当に伝えたい重要な情報が置かれることが多いです。要約する際は、However以降の内容を重視しましょう。

例示:前の文の具体例を挙げる

  • For example,
  • 主語+動詞, including 名詞
  • 主語+動詞, such as 名詞

【例】

Renewable energy sources are becoming increasingly important in combating climate change. For example, solar and wind power are now more affordable and accessible than ever before.

【解説】

最初の文で再生可能エネルギーの重要性を述べた後、For exampleで具体例を導入し、後半では太陽光発電や風力発電を例に挙げて説明しています。

【要約のポイント】

例示はあくまで補足情報なので、要約する際は省略しても問題ありません。

重要なのは、例示の前にある主張です。

英検2級では入れることがありますが、英検準1級では原則入れないと考えてください。

追加:前の文に情報を付け加える

  • Additionally,
  • S also V (←忘れがちなので重要)
  • Some 文章 others 文章

【例】

Regular exercise has numerous health benefits. Additionally, it can improve mood, reduce stress, and boost cognitive function.

【解説】

最初の文で運動の健康効果を述べた後、Additionallyで情報を追加し、後半では気分改善、ストレス軽減、認知機能向上といった具体的な効果を挙げています。

【要約のポイント】

追加情報は主張を補強する役割を持つため、要約する際に重要な情報となります。

【超重要】因果関係を掴む

 

原因 (S’V’, SV) 原因 (句) 結果 (SV)
Because Due to 名詞 Therefore,
Because of 名詞 Thus,
Consequently,
As a result,

文章の内容を理解する上で非常に重要な概念です。

ディスコースマーカーだけでなく下記3パターンで因果関係がよく使われるので注意してください。

  1. ディスコースマーカー
  2. 名詞構文
  3. 分詞構文

【例1:ディスコースマーカーで明示的に因果関係を表す場合】

The demand for electric cars is increasing. Consequently, car manufacturers are investing heavily in the development of new electric vehicle models.

【解説】

最初の文で電気自動車の需要増加を述べ、Consequentlyで結果を示し、後半では自動車メーカーが電気自動車モデルの開発に投資していることを述べています。

【例2:名詞構文で因果関係を表す場合】

The popularity of online shopping has led to a decline in traditional retail stores.

【解説】

この文では、「オンラインショッピングの人気が高まったこと」が原因で「従来の小売店の衰退」という結果が生まれたことを、名詞構文 “The popularity of online shopping” を主語にすることで表現しています。

【例3:文末の分詞構文で因果関係を表す場合】

Many people are choosing to live in urban areas, leading to increased population density in cities.

【解説】

この文では、「多くの人が都市部に住むことを選択していること」が原因で「都市部の人口密度が高まっている」という結果が生まれたことを、分詞構文 “leading to increased population density in cities” を使って表現しています。

【要約のポイント】

因果関係は、文章の論理展開を理解する上で非常に重要です。

特に、名詞構文や分詞構文で因果関係が表現されている場合は見落としがちなので、注意深く読み取るようにしましょう。

ディスコースマーカーは、筆者の思考を理解するための重要な手がかりです。それぞれのマーカーが持つ意味合いを理解し、文と文の繋がりを見抜くことで、英文の論理構成をより深く理解し、効果的な要約文を作成することができます。

ステップ③ 段落間の関係性を掴む

各段落のトピックセンテンスとディスコースマーカーを手がかりに、段落間の関係性を掴むことが重要です。

これは、森の木々を見るのではなく、森全体を俯瞰するようなイメージ。

全体像を把握することで、筆者の主張の核心が見えてきます。

英検準1級の要約問題では、多くの場合、3段落構成が採用されます。

各段落はそれぞれ特定の役割を担っており、それらが組み合わさることで、筆者の主張を効果的に伝える論理構造が構築されています。

英検準1級の要約問題では、多くの場合、3段落構成で以下のようなパターンが見られます。

  • 第1段落:導入(社会問題や現状の説明)
  • 第2段落:賛成意見(メリットや利点)
  • 第3段落:反対意見(デメリットや懸念点)

【例】

第1段落:

The rise of social media has had a profound impact on society. It has changed the way we communicate, consume information, and interact with the world around us.

第2段落:

Proponents of social media argue that it has democratized information and made it easier for people to connect with each other. They point to the role of social media in facilitating social movements and raising awareness of important issues.

第3段落:

However, critics argue that social media can be addictive and contribute to a decline in mental health. They also express concerns about the spread of misinformation and the erosion of privacy.

この例では、第1段落で「ソーシャルメディアの影響」というテーマが提示され、第2段落で「賛成派の意見」、第3段落で「反対派の意見」が述べられています。

その他の代表的なパラグラフの論理展開例

具体的な英文例を挙げながら解説します。

1. 問題提起 → 解決策 → 効果・影響

第1段落(問題提起):

The world’s population is growing rapidly, and this is putting a strain on our ability to produce enough food for everyone. Food security is a major concern, as climate change, water scarcity, and land degradation threaten agricultural productivity.

第2段落(解決策):

One potential solution to this problem is vertical farming. Vertical farms are multi-story buildings where crops are grown indoors under controlled conditions. This method uses less water and land than traditional agriculture, and it can be implemented in urban areas, closer to consumers.

第3段落(効果・影響):

Vertical farming has the potential to revolutionize food production, making it more sustainable and efficient. By reducing transportation costs and food waste, vertical farms can also help to lower the environmental impact of agriculture. However, there are challenges to overcome, such as the high energy consumption of indoor growing systems.

【解説】

この文章は、世界の人口増加に伴う食糧問題を提起し、その解決策として垂直農法を紹介しています。

第1段落では食糧安全保障が重要な課題であることを示し、第2段落では垂直農法の特徴と利点を説明しています。

そして第3段落では、垂直農法が食糧生産に革命をもたらす可能性がある一方で、克服すべき課題も存在することを指摘しています。

2. 現状の説明 → メリット → デメリット

第1段落(現状の説明):

The COVID-19 pandemic has accelerated the adoption of remote work. With advances in technology, many employees are now able to perform their jobs effectively from home. This shift has led to a significant change in the traditional workplace.

第2段落(メリット):

Remote work offers several benefits for both employees and employers. Employees can enjoy greater flexibility and work-life balance, while employers can reduce office space costs and access a wider pool of talent.

第3段落(デメリット):

However, remote work also presents some challenges. Maintaining communication and collaboration among team members can be difficult, and some employees may struggle with isolation and loneliness.

【解説】

この文章は、パンデミックをきっかけに普及したリモートワークについて、そのメリットとデメリットを論じています。

第1段落ではリモートワークの普及という現状を説明し、第2段落では従業員と雇用主双方にとってのメリットを挙げています。

そして第3段落では、コミュニケーションや孤独感といったリモートワークに伴う課題を指摘しています。

3. 現象の提示 → 原因 → 結果

第1段落(現象の提示):

Surveys show that young people are reading less than ever before. This trend is concerning, as reading has numerous benefits for cognitive development, language acquisition, and emotional intelligence.

第2段落(原因):

Several factors contribute to this decline in reading. The rise of social media and streaming services has created more competition for young people’s attention. Additionally, many young people find traditional books to be boring or irrelevant to their lives.

第3段落(結果):

This decline in reading could have serious consequences. It could lead to a decline in literacy rates, critical thinking skills, and empathy. Furthermore, it could make it more difficult for young people to succeed in school and in their future careers.

【解説】

この文章は、若者の読書離れという現象を取り上げ、その原因と結果について分析しています。

第1段落では読書離れという現状を提示し、その問題点を指摘しています。

第2段落ではソーシャルメディアの普及や従来の書籍への興味関心の低下など、読書離れの原因を分析しています。

そして第3段落では、読書離れがもたらす深刻な影響について警鐘を鳴らしています。

4. 主張の提示 → 根拠1 → 根拠2

【例:音楽教育の重要性】

第1段落(主張の提示):

Music education is essential for the holistic development of children. It not only fosters creativity and self-expression but also enhances cognitive skills and promotes social and emotional growth.

第2段落(根拠1):

Studies have shown that learning music can improve children’s memory, attention, and language skills. Playing a musical instrument requires coordination and discipline, which can translate to other areas of life.

第3段落(根拠2):

Furthermore, music education provides opportunities for children to collaborate and connect with others. Participating in a choir or orchestra fosters teamwork and communication skills.

【解説】

この文章は、音楽教育の重要性を主張し、その根拠を2つの段落で提示しています。

第1段落では、音楽教育が子供たちの全体的な発達に不可欠であると主張しています。

第2段落では、音楽学習が子供の記憶力、注意力、言語能力を向上させるという研究結果を根拠として示しています。

第3段落では、音楽教育が子供たちに協調性やコミュニケーション能力を育む機会を提供するという根拠を述べています。

これらの例以外にも、様々な論理展開があります。

重要なのは、各段落の役割を理解し、全体としてどのような論理構造で筆者の主張が展開されているのかを把握することです。

この全体像を掴むことで、要約すべきポイントが明確になり、効果的な要約文を作成することができます。

【ステップ2】捨象 一般化・抽象化する

先ほど行った日本語での抽象化を今度は英語で行なっていきましょう。

ステップ1で英文の論理構成を把握したら、次は情報を一般化・抽象化していきます。

これは、具体的な情報から重要なポイントを抽出し、より少ない言葉で表現するテクニック。

例えるなら、旅行の荷物をコンパクトにまとめるようなイメージです。

要約問題では、制限字数内に収めるために必須のスキルと言えるでしょう。

具体的な情報は抽象的な言葉に置き換える

文章中に登場する具体的な名詞(人物名、地名、組織名、商品名など)は、より抽象的な言葉に置き換えましょう。

【問題例】

In 2023, a team of scientists at Harvard University developed a new type of battery that can store twice as much energy as conventional batteries. The new battery is made from a combination of lithium and graphene, and it is expected to revolutionize the electric vehicle industry.

【解説】

この文には、「2023年」「ハーバード大学の科学者チーム」「リチウムとグラフェン」「電気自動車産業」といった具体的な名詞が登場します。

これらの名詞を抽象的な言葉に置き換えてみましょう。

  • 2023年 → 近年 recent years
  • ハーバード大学の科学者チーム → 科学者たち researchers
  • リチウムとグラフェン → 新素材 advanced materials
  • 電気自動車産業 → 産業界 the industry

【抽象化後の文章(日本語)】

近年、科学者たちは従来のバッテリーの2倍のエネルギーを蓄えられる新しいタイプのバッテリーを開発した。この新素材で作られたバッテリーは、産業界に革命を起こすと期待されている。

【抽象化後の文章(英語)】

In recent years, researchers have developed a new type of battery that can store twice as much energy as traditional batteries. This new battery, made from advanced materials, is expected to transform the industry.

このように、具体的な名詞を抽象的な言葉に置き換えることで、情報の焦点がより明確になります。

具体的な数値や統計データを「多数」「少数」などの言葉で表現する

文章中の具体的な数値や統計データは、「多数」「少数」「ほとんど」「わずか」などの言葉で表現することで、情報を凝縮できます。

【問題例】

A recent study found that 85% of American adults own a smartphone, while only 35% own a tablet device.

【解説】

この文には、「85%」と「35%」という具体的な数値が登場します。これらの数値を抽象的な言葉で表現してみましょう。

  • 85% → 大多数 majority
  • 35% → 少数 minority

【抽象化後の文章】

最近の調査によると、米国の成人の大多数がスマートフォンを所有しているのに対し、タブレット端末を所有しているのは少数にとどまることがわかった。

In a recent survey, the majority of employees expressed satisfaction with their job, while a minority were dissatisfied, and a portion remained neutral.

このように、具体的な数値を言葉で表現することで、情報を簡潔に伝えることができます。

練習問題

以下の文を、具体的な数値を言葉で表現してみましょう。

  1. In a survey of 500 college students, 75% reported feeling stressed about their academic workload.
  2. The company’s revenue increased by 20% last quarter, while its profits rose by only 5%.

【解答例】

1. A survey of college students revealed that a significant majority reported feeling stressed about their academic workload.

2. The company’s revenue saw a substantial increase last quarter, while its profits grew only marginally.

以上の2つのテクニックを組み合わせることで、具体的な情報を抽象化し、より少ない言葉で要点を表現することができます。要約問題に取り組む際は、これらのテクニックを活用して、制限字数内で的確に情報を伝えることを心がけましょう。

【ステップ3】変換 ~ 言い換えテクニックで要約力を高めよう!

ステップ2で情報を一般化・抽象化したら、いよいよ言い換えを行い、要約文を作成していきます。

このステップでは、情報を整理して得た「地図」と「コンパクトな荷物」を使って、自分だけのオリジナルの要約文を作り上げていくイメージです。

言い換えには、以下の2つの目的があります。

  1. 同じ表現の繰り返しを避ける
  2. より洗練された表現にする

言い換えテクニックをマスターすることで、採点官に「この受験者は語彙力があり、表現力も豊かだな」と好印象を与えることができます。

同意語を使う ~ 語彙力をアピール!

同じ単語を何度も使うのではなく、同意語を積極的に使うことで、語彙力をアピールしましょう。

【例】

Many students experience anxiety before taking an important exam.

Numerous students feel anxious prior to taking a crucial exam.

このように、“many”“numerous”“important”“crucial” という同意語に言い換えることで、より洗練された印象になります。

英検準1級レベルの同意語をいくつか紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

よく使う単語 同意語
important crucial, significant, essential, vital
problem issue, challenge, difficulty, obstacle
solution answer, resolution, remedy, approach
improve enhance, boost, upgrade, refine
reduce decrease, diminish, lessen, alleviate
increase rise, grow, surge, escalate
support back, advocate, promote, endorse
oppose resist, object to, challenge, criticize
argue claim, assert, contend, maintain
believe think, consider, hold, deem

練習問題1

次の文の太字部分を、上記の表を参考に同意語に言い換えてみましょう。

  1. Many experts believe that climate change is a serious problem.
  2. The government is implementing a new policy to reduce traffic congestion.
  3. Exercise can improve both physical and mental health.
クリックで解答表示。

【解答例】

1. Numerous experts consider that climate change is a serious issue.

2. The government is implementing a new policy to alleviate traffic congestion.

3. Exercise can enhance both physical and mental health.

文を句で表現する ~ 短くスマートな表現をマスターしよう!

「文を句で表現する」とは、主語と動詞を含む文を、名詞句形容詞句などに言い換えるテクニックです。

文章をより短く、スマートで洗練された表現にすることができます。

これは、制限字数のある要約問題において非常に有効なテクニックと言えるでしょう。

具体的な方法を、文法項目を交えながら解説していきます。

接続詞を前置詞句に置き換えて文を短縮しよう!

要約問題では、限られた字数の中で情報を正確に伝える必要があり、簡潔な表現が求められます。

そこで役立つのが、接続詞を前置詞句に置き換えるテクニックです。

接続詞で始まる副詞節を、前置詞句にすることで、文を短くすることができます。

特に因果関係を表す接続詞 “because” は、前置詞 “due to” や “because of” を使った句に置き換えることで、より簡潔で洗練された表現にすることができます。

実例で確認

【例文】

The game was canceled because the weather was bad.

The game was canceled due to the bad weather.

The game was canceled because of the bad weather.

このように、接続詞 “because” を前置詞句 “due to” や “because of” に置き換えることで、より簡潔で自然な表現にすることができます。

ポイント

“due to” と “because of” はどちらも「~のために」という意味ですが、”due to” の方がよりフォーマルな印象を与えます。

前置詞句は、文頭に置かれることが多いですが、主節の後に置くことも可能です。

“because” を前置詞句に置き換える際には、動詞を名詞化する必要がある場合があります。

練習問題

以下の文の “because” を前置詞句 “due to” または “because of” に置き換え、文を書き換えてみましょう。

  1. Because the traffic was heavy, I was late for the meeting.
  2. Many people are choosing to work from home because the cost of commuting has increased.
  3. The concert was canceled because the lead singer got sick.

【解答例】

1. Due to the heavy traffic, I was late for the meeting. / Because of the heavy traffic, I was late for the meeting.

2. Many people are choosing to work from home due to the increased cost of commuting. / Many people are choosing to work from home because of the increased cost of commuting.

3. The concert was canceled due to the lead singer’s illness. / The concert was canceled because of the lead singer’s illness.

接続詞を前置詞句に置き換えるテクニックをマスターすることで、要約問題でより効果的に情報を伝えることができるようになります。

積極的に練習に取り組んで、簡潔で洗練された英文作成スキルを磨いていきましょう!

名詞構文を効果的に活用する

“increased” を “increase” に名詞化します。

【例文】

Due to the increase in the price of gasoline, many people started using public transportation.

名詞構文を効果的に活用することで、よりアカデミックで洗練された表現にすることが可能です。名詞構文とは、動詞を名詞化して主語にする構文のことです。

【例】

The government decided to implement a new policy.

The government’s decision to implement a new policy was met with mixed reactions.

このように、“decide”“decision”という名詞化することで、よりフォーマルで客観的な印象になります。

名詞構文は、アカデミックな文章で頻繁に使われる表現なので、要約問題で効果的に活用することで、高評価に繋がります。

練習問題2

以下の文を、句を使って短くし、さらに名詞構文を使って書き換えてみましょう。

  1. The use of smartphones has increased rapidly, and this is causing concern among educators.
  2. The government invested heavily in renewable energy, and this resulted in a significant reduction in carbon emissions.
  3. Scientists conducted a thorough investigation, which led to a new discovery in the field of medicine.
  4. The number of people working from home has risen dramatically, and this is changing the way companies operate.
解答を表示

【解答例】

1. The rapid increase in smartphone use is causing concern among educators. → The rapid increase in smartphone use has led to concern among educators.

2. Due to heavy government investment in renewable energy, there was a significant reduction in carbon emissions. → Heavy government investment in renewable energy has resulted in a significant reduction in carbon emissions.

3. A thorough investigation by scientists led to a new discovery in the field of medicine.

4. The dramatic rise in the number of people working from home is bringing about changes in how companies operate.

名詞構文についてはこちらの記事で詳しく説明しています。

また、名詞構文の練習には下記の教材がおすすめです。

『ここで差がつく!英文ライティングの技術』、『発信型英語スーパーレベルライティング』

パラフレーズのコツ ~ 柔軟な発想で表現の幅を広げよう!

パラフレーズは、単に単語を置き換えるだけでなく、文全体の構造を変えたり、異なる視点から表現したりするなど、柔軟な発想が求められます。

いくつか具体的な方法を紹介しましょう。

受動態と能動態の変換

【例】

The new law was passed by the government. (受動態)

The government passed the new law. (能動態)

受動態を能動態に変えることで、文章が短くなり、より直接的な表現になります。

文型を変える

【例】

The company’s profits increased significantly due to the new marketing strategy. (SVO)

The new marketing strategy brought about a significant increase in the company’s profits. (SVOC)

文型を変えることで、同じ内容を異なる視点から表現することができます。

類義語だけでなく、反意語も活用する

【例】

The team’s performance was poor.

The team failed to perform well.

反意語を使うことで、表現に変化を与え、より洗練された印象にすることができます。

練習問題3

次の文を、できるだけ多くの方法でパラフレーズしてみましょう。

The increasing popularity of electric vehicles is contributing to a decrease in air pollution.

解答を表示

【解答例】

Air pollution is decreased due to the rising popularity of electric vehicles. (受動態)

The more popular electric vehicles become, the less air pollution there is. (比較級)

Electric vehicles are becoming increasingly popular, which is leading to a reduction in air pollution. (関係代名詞)

The growing demand for electric vehicles is helping to improve air quality. (反意語)

パラフレーズのコツは、色々な表現方法を試して、表現の幅を広げていくことです。

積極的に練習に取り組むことで、要約問題に必要な柔軟な表現力を身につけることができます。

英検準1級要約問題の練習方法を紹介!

要約問題は、実際に練習を重ねることが重要です。

以下のステップで練習してみましょう。

【ステップ1】 英文記事を読む

まずは、英字新聞や雑誌の記事など、200語程度の英文を読み、内容を理解する練習をしましょう。

おすすめは、The Japan TimesBBC Newsなどのオンラインニュースサイトです。

まずは興味のある分野の記事を選ぶことで、モチベーションを維持しやすくなります。

【ステップ2】 各段落を要約する

英文全体を読んだら、各段落の要旨を日本語でメモしましょう。

この時、ステップ1で学んだ論理構成の把握を意識することが重要です。

  • トピックセンテンスは何か?
  • ディスコースマーカーはどのように使われているか?
  • 段落間の関係性は?

これらの点を考慮しながら、各段落の核となる情報を抽出していきます。

【ステップ3】 要約文を作成する

日本語でメモした内容を基に、60~70語の英文要約文を作成しましょう。

この時、ステップ2で学んだ一般化・抽象化言い換えのテクニックを活用することが重要です。

また、文法やスペルのミスがないか論理的に矛盾がないかなど、見直すことも忘れずに行いましょう。

【ステップ4】 模範解答と比較する

作成した要約文と模範解答を比較し、改善点を見つけましょう。

内容、構成、語彙、文法の4つの観点から、自分の要約文を分析してみましょう。添削を受けるよりもまずは自分でチェックできるレベルを上げていくのが重要です。

  • 重要な情報は全て網羅されているか?
  • 論理展開は明確でわかりやすいか?
  • 適切な語彙が使われているか?
  • 文法やスペルのミスはないか?

まとめ|英検準1級要約問題を制覇しよう!

この記事では、英検準1級の要約問題の概要と対策法を詳しく解説しました。

要約問題は、英文の論理構成を把握し、情報を一般化・抽象化し、適切な表現で言い換えることが重要です。

これらのスキルは、一朝一夕に身につくものではありません。日頃から英文に触れ、積極的に要約する練習を積み重ねることで、着実に実力アップを目指しましょう。

自信を持って試験に臨めるよう、しっかりと準備を進めていきましょう!

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Published by

小野 和久

高校時代の成績は、偏差値30いかない程度。その状態から、皆に合わせて予備校に行くもうまくいかず、浪人。浪人生活の中で独学で勉強法を編み出して早慶ダブル合格を果たし、慶應義塾大学経済学部に進学。その後、留学せずに英検1級、TOEIC990点、国連英検特A級を習得。 また、在学中に慶應早稲田専門の本塾を起業し、数々の偏差値30からの生徒を合格に導きました。当塾での合格の秘訣は、「考えて勉強をすること」です。 このような自身の経験から考えて勉強することの重要性を認識し、考えて勉強することで勉強を効率化してどんな学力の受験生に対しても独自カリキュラムを提供しています。早慶専門個別指導塾HIRO ACADEMIA塾長。