方針の立て方
(1)
具体的に題意を満たす場合を考えれば解答が得られる.
(2)
前問の解法を応用する.前問では,参加者の賞金額が0円,1円となるときを考え足し合わせたので,本問では,0円,1円,2円,……,円を考え総和を取ればよい.あとは,その確率が0.5以上となるときを解析すれば解答にたどりつく.
(3)
期待値の定義に従って期待値を求めていく.という具体的に数値を書き下すのは現実的に困難な値があるが,解答で求められているのが小数第1位までのため厳密な数値は必要ないと判断する.本解説ではその件を丁寧に論述したが,本番では途中経過は求められないため,直観的には殆ど無視できると考え,4.0と即答してもよいだろう.
解答例
(57)(58)(59)……0.36
(60)(61)……03
(62)(63)(64)……04.0
解説
コインで裏が出る確率は
(1)
・参加者の賞金額が0円となる確率
1回目で裏が出れば必要十分……0.2
・参加者の賞金額が1円となる確率
1回目で表を出し,2回目で裏が出れば必要十分……
よって,求める確率は,
……(答)
(2)
求めるは100ではない.よって,以下ではの範囲で考える.
参加者の賞金額が円()となる確率は,回目まで表を出し,回目で裏が出す確率と等しく,.
よって,賞金額が円()以下となる確率は,
これが0.5以上となるのは,.
より,上記不等式を満たす最小のは,……(答)
(3)
参加者の賞金額が100円となる確率は100回表を出す確率と等しく.
よって,期待値は,
ここで,
より,両辺を引き算すると,
よって,期待値は,
となる.これの小数点第2位以下を四捨五入するためにの値について考える.
まず,より
さらに,より,となる.
以上より,期待値の小数点第2位以下を四捨五入すると,4.0……(答)
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