遠心力とは何でしょうか。身近な例だと遊園地にあるコーヒーカップに乗っているときに、乗っている人は外側に引っ張られる力を感じます。
これが遠心力です。
今回これを例に遠心力について学んでみましょう。
遠心力を理解するには、慣性力がまずわかっていなければなりません。
まず慣性力とは、運動している人が加速運動をしている際に加速度と逆方向に力が働きこれを慣性力といいます。
遠心力は円運動における慣性力のことを言います。
遠心力を簡単に言いえば、向心力と大きさが等しく、反対向きにはたらく力のことです。
図1
遠心力と向心力で考える違いは、前者が力のつり合いで考えるのに対し、後者は運動方程式で考えるというところです。
そして遠心力のややこしいところは式のみかけ上は円運動の運動方程式と変わらないので(当たり前ですけど)、そのため自分がどっちの立場で考えているのかを区別して問題を解きましょう。
最後に例題を使って、遠心力の理解を深めましょう。
問:
図2のような、長さ l の糸の一端を固定し、他端に質量 m
のおもりをつるし、このおもりを水平面内で角速度ωで等速
円運動させたときの円錐振子運動について、以下の問いに答
えよ。
(1)糸の張力をm,gθを用いて表せ。
(2)物体水平方向について、遠心力を考えた場合
と運動方程式で考えた場合で両者が一致することを確認せよ。
ただし鉛直線と糸とのなす角を θ 、重力加速度を g とする。
図2
解:
図3
(1)図3において力のつり合いから、
mg=Tcosθ
(2)
遠心力:
遠心力をmrω²で力のつり合いより
運動方程式:
向心力がTsinθで円運動の方程式から
よって両者は一致した。
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