慶應義塾大学商学部
慶應商学部では教科書レベルを超えた知識が必要な問題も散見しますが、難題よりも標準的または標準以下の問題も少なくありません。早慶レベルの受験を考えている学生にとってはかなり基本的な問題となるので、高レベルの闘いになることが必須となっています。
全体概観:配点100点 時間60分
設問のほとんどが1問1答形式なので、早慶標準の学力を有していれば問題を終わらないということはないです。一問一答形式だからといって一問一答ばかりを勉強していては知識に繋がりがないので、答えることはできません。地理感覚が必要な問題もあるので、学習するときに地図を必ず確認することも重要となります。記述問題も出題されるということから、30字程度の論述問題もやっておくべきでしょう。
出題概要
大問3題・マークシート方式の選択式、記述式になっています。年度によって出題地域・時代・分野が大きく変化。
対策1:経済・金融の問題には注意!
慶應の商学部は学部の特性上経済史、金融史の出題が非常に多くなっています。特に、産業革命や大航海時代、アジア・アフリカの植民地化、世界恐慌、経済のグローバル化などの経済上の変化の部分は頻出のポイント。よく理解をしておくようにしてください。
対策2:現代史をどうするか?
慶應大学の商学部では学部の性質上戦後史も含めた現代史が頻出します。対策としてはどのようなことをしたら良いでしょうか?
1つ例を見てみましょう。
慶應大学商学部世界史2016年大問Ⅰの問5です。
下線部(d)に関連して、当時のアメリカ大統領は、何故この戦争を正義の戦争としたのか。答えは解答用紙Bの所定の欄に、40字以内で説明しなさい。
※下線部(d)は「正義の戦争と信じていたアメリカ国内世論に疑問を呈した」また、この戦争はベトナム戦争のことである。
受験生の皆さんがよく使っている『ナビゲーター世界史』をみてみましょう。4巻173ページに「Q:アメリカは、なぜベトナムに介入したのでしょう?・A:政治が腐敗し混乱していた南ベトナム(ベトナム共和国)に、北ベトナム(ベトナム民主共和国)の影響が及んで、共産化されてしまうことを防ごうとしたためです。」とあります。つまり、「共産化を防ぐ」ことが理由であることがわかります。当時は冷戦の時代であったことを考えると、これをそのまま答えればいいことがわかります。解答例は、「ベトナム戦争は、東南アジアの共産化を防ぐための戦争であったから。」となります。
皆さんが使っている参考書でもよくみて、考えればかなりの問題も解くことができます。当塾では、家庭学習で参考書をどのように使っていくのかという指導も行っています。
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