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参考書の特色
▶対象者
日本史は一通り学校の授業は聞いているのだけれど、それでもよくわからない人
偏差値50~55 日本史の因果関係を考えたことがない人、教科書を読んでもわからない人
日本史を語り口調でわかりやすく説明している参考書です。実況中継本は他の教科にもありますが、この本が一番レベルが高いものです。よって、まったく日本史を勉強したことない人がこの本で勉強を始めるのはとても大変です。しかし、早慶レベルを受験することを考えるとこの参考書レベルのクリアを目指したいところです。
読みづらい用語はフリガナが振ってあり、難しい漢字は大きく書いてあるなど工夫されています。年代の語呂合わせなども紹介してあり、まさに予備校の授業を受けている感覚で楽しく読み進めることができます。因果関係なども紹介されており、早慶の正誤問題なども対応できる参考書です。ただし、授業を実況中継している・話し言葉で書かれているので用語が全て網羅されているわけではない点に十分気をつけてください。
使い方
▶おすすめ使用期間
1週目は 1.5ヶ月程度
(どのような参考書をやるときもそうですが)初めからすべてを覚えようとはしないでください。最初は流れを押さえる程度で十分という気持ちでざっと読みましょう。この参考書の1巻の最初にも「100覚えるつもりでやって、20忘れてしまっても、80残っているから合格できる」と書いてあります。ましてや、1回で全部覚えるなどということはできません。各時代のイメージなどが捉えられれば十分です。
1回読み終わったら、2回目以降は「覚える」ということを意識しながら読みましょう。ここでは、必要なら用語を書くことも必要かもしれません。特に難しい漢字については2〜3回練習しておくだけで全然違います。ここでも、すぐに全部覚えるという必要はありません。2回目より3回目、3回目より4回目と覚えている・理解していることが増えていけばいいのです。
すらすらと読める参考書なので、1周りするのに1ヶ月あれば余裕です。空いている時間を上手く使って進めていきましょう。ただし、すらすら読めるので読んだだけでできるようになっていると勘違いしてしまうこともありがちです。必ず問題集などを併用して身についているかの確認をしてください。この点は問題集の使い方のところでも触れたいと思います。
ノートや年表については早慶を受験する皆さんは完璧に覚えるつもりでやってください。もちろん、これも繰り返しやることで完璧になるものです。
1ランク成績を上げるための使い方
何回か終わったら、巻末の目次を見てください。そこに書いてある用語は覚えていますか?意味がわかりますか?覚えていない・意味がわからないものがあったらすぐに調べられます。
また、目次のところにチェックしてみてもいいですね。何度もやっていくと、チェックしたのにまたわからなくなっている用語が出てきます。繰り返しわからなくなっていたら明らかにそこは弱点です。よく見てみると同じ時代にチェックが集中していませんか?その時代が弱点になっていませんか?
また、付属のCDについても使い方を考えてください。机に向かって勉強している時にCDを聞いているのではもったいないです。スマートフォンなどに入れて通学時間中聞くなど工夫してください。
日本史にばかり時間をかけるわけには行きません。一方で、日本史は時間をかけるとわかりやすく成績が伸びる面もあります。時間は有限なのでかけられる時間をよく考えてみてください。
実際の早慶の入試問題ではこう出る!
では、この参考書の4巻137ページを見てみましょう。ロンドン海軍軍縮条約についての問ですので、該当するページを開けてみました。
「軍令部が、天皇に代わって海軍の統帥を補弼しているんだ。軍令部は内閣から「独立」して、天皇から直接、軍隊の指揮命令について委託されている。すなわち、統帥権は内閣には与えられていない。その軍令部の「独立」した権限を犯して、具体的には、軍令部との同意を無視した内閣のやり方は憲法の規定する統帥権の独立を侵害するものだという主張です。」
「もっとも、軍備は「常備兵額」、あるいは「編制権」の問題だから、内閣が天皇を補弼し、これを決めていいんですよ。軍縮条約というのは軍隊の指揮命令に関わるもんじゃない、編制権・常備兵額の問題だから憲法違反ではないんですが、厄介にも「軍令部条例」という法令に基づいて海軍の兵力量・軍隊の量についての内閣の決定には軍令部が同意を与えるとされていました。・・・」
さて、ここまで読むとハ・ニ・ホは正しそうだということがわかります。イも感覚的には正しそうですね。
ロの「帷幄上奏権」ってなんだろう?このページにはないぞ・・・と思ったら目次を見てみましょう。あった!4巻26ページです。「内閣を無視して、単独で天皇にあって意思を述べる。これを「帷幄上奏」と呼びます。統帥権の独立に関わるものです。「帷幄上奏」というのは参謀長・軍令部長・陸海軍大臣は首相や内閣の承諾なしでも天皇に直接会って裁可を求めることができるという制度。」とあります。これはロが誤文だとわかります。よって、答えはロです。
さて、この例から皆さんはこの参考書の使い方がわかりましたか?
「統帥権」「帷幄上奏」という言葉を覚えることも大切です。しかし、この参考書の最大の特色は言葉が羅列してあるだけではないということです。意味が書いてあり、それが歴史上どのタイミングで問題になったのか、その歴史的意味はなんなのかということが説明されているのです。そこまで理解していけば、早慶の非常に難解な正誤判定問題もクリアすることができます。用語を覚えるだけのために使わないようにしてください。
この参考書が難しいと感じた場合はこちら!
石川実況中継は大学入試の日本史をほとんど網羅しており、この参考書の中身を100%理解していればどこの大学でも日本史では合格レベルを取れるでしょう。ですが、その情報量も多いことは確かです。初学者の人にとってはこの参考書をいきなり行うのは大変かと思います。その場合は、『漫画版 日本の歴史』を行ってその後、『金谷の日本史 なぜと「流れ」がわかる本』を読むと良いでしょう。実況中継と似たように複数の巻数での構成ですが、一冊一冊が薄くそれでいて大体の内容は網羅しています。日本史初学者のレベルであればこの程度で良いでしょう。
▶『金谷の日本史 なぜと「流れ」がわかる本』の詳しい使い方はこちらから
この参考書の後には何を使ったらよいか?
早慶を目指すのであれば、、、
この参考書の後は、『HISTORIA 日本史』を問題集として行うと良いでしょう。この本は少々難しいですが、わからない部分は石川実況中継と照らしあわせることで理解を深めることができます。
▶『HISTORIA 日本史』の詳しい使い方はこちらから
また資料問題については基本的にはこの実況中継にある問題を理解してもらうだけで問題無いですが、英語、現代文で余力のある浪人生は『眠れぬ夜の土屋の日本史』をやってみても良いでしょう。
▶『眠れぬ夜の土屋の日本史』の詳しい使い方はこちらから
MARCH、関関同立を目指すのであれば、、、
石川実況中継を読み込むのと、東進一問一答、『時代と流れで覚える用語問題集』を行ってみると良いでしょう。特に現役生の場合は社会科目を行う時間が極端に短くなる可能性があります。早めに演習をして、自分と志望校のギャップを掴んで、合格までに何が必要なのか?という点を把握しておきましょう。時間によっては『時代と流れで覚える用語問題集』を行わないで、過去問演習をしつつ実況中継を読むとよいでしょう。
▶『時代と流れで覚える用語問題集』の詳しい使い方はこちらから
この参考書によくある質問集
ここではこの参考書によく当塾に寄せられる質問をQ&A形式でお答えします。
解答はプラトン先生にお答えいただきます。
質問1
日本史がまったくわかっていませんが、はじめからこの参考書を使って大丈夫ですか?
質問2
どのくらいのペースで進めたらいいでしょうか?
質問3
ノートなどをまとめながらすすめていったほうがいいですか?
質問4
この参考書の赤字で書いてあるところだけを覚えれば合格できますか?
日本史で成績が出なくてお悩みのそこのあなた!
当塾では偏差値30からの早慶専門塾として、勉強してどうして成績が出ないのか?を完全に理解しています。日本史には勉強のコツがあります。どのようにして日本史の成果を上げるのか?の対策の一部をこちらのページでご紹介しています。まずはこちらをご覧になってください。
また、最速で日本史の成績を上げたい方は当塾までご連絡ください。こちらから資料請求をお願いします。
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