方針の立て方
- 「集合と命題」の基本問題です。「がすべて素数である」ことの否定は、「のうち、素数でないものが(一つ以上)存在する」ことなので、のとき、の中から素数でないものを見つければよいです。が、なんとなく5の倍数になるような雰囲気を出しています。
(2) をにそれぞれ代入してみると、いずれも5の倍数になることがわかります。(このような整数問題では、小さな値を用いて具体的に計算してみることが鉄則です。)そこで、のどれかが5の倍数になることを言えれば良さそうです。5の倍数であることを言うときに問題となるのは、その数が5で割ったときの余りが0になるかどうかですから、の5で割った余りに着目します。これは、を代入すれば分かるので、答案ではそのようにします。
解答例
- にを代入すると、で、かつ明らかには明らかに2以上の整数である。すなわち、は5でない5の倍数である自然数なので、は素数でない。よって、のとき、のうち素数でないものが存在したので、(*)を満たさない。(証明終)
- (ⅰ) (は自然数)のとき、が成立する。より、であり、。すなわち、のとき、は5でない自然数で、5の倍数である。すなわち素数でないので、(*)を満たさない。
(ⅱ) ()のとき、が成立する。同様にして、より、であり、である。これは、が5でない自然数で、5の倍数であることを示している。すなわち素数でないので、(*)を満たさない。
(ⅲ) のとき、(1)の結果から、(*)を満たさない。
(ⅰ)~(ⅲ)より、のとき、(*)を満たさない。
のとき、、、で、いずれも素数である。
のとき、、、で、いずれも素数である。
以上の結果から、確かに(*)を満たすようなはのみであることが言えた。(証明終)
解説
- 方針の立て方に沿って解答例を作成しました。は5でないことを言わなければ、5は素数なので素数でないことの証明になりません。注意しましょう。
- の4通りで場合分けすることも考えられますが、を5で割ったあまりは、と、とでそれぞれ等しいので、とで場合分けしています。
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