方針の立て方 (1) 絶対値の問題では,絶対値の中身の正負で場合分けをする.すると,を境目にして場合分けが生じることが分かるため,本解答の(ⅰ)~(ⅲ)のように場合分けすることが分かる. (2) 考える図形を図示して,どこの面積を求めれば良いかを特定する.後は積分計算を行うだけ. (3) 解析を行う
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方針の立て方
(1)
絶対値の問題では,絶対値の中身の正負で場合分けをする.すると,
を境目にして場合分けが生じることが分かるため,本解答の(ⅰ)~(ⅲ)のように場合分けすることが分かる.(2)
考える図形を図示して,どこの面積を求めれば良いかを特定する.後は積分計算を行うだけ.(3)
解析を行うには,点
の座標を具体的に書き下す必要があるが,そのままでは全部で(点
がどの関数上に乗っているかで)6通りを考えることになる.高々6通りであるから,このまま考えても良いが,もう少し絞れないかを検討してみる.実際に満たす点
を具体的に考えると,点
は
軸の左側,点
は
軸の右側になければならないと分かるから,点
は必ず
上に乗っていると分かる.これより,考えるべきパターンは2通りに減少する.後は,本解答のように解析するのみ.解答例
(1)
となる.
(ⅰ)
のとき
![Rendered by QuickLaTeX.com F\left(x\right)=-x-1+\int_{-1}^{x}\left(1+t\right)dt=-x-1+\left[t+\frac{1}{2}t^2\right]_{-1}^x=\frac{1}{2}x^2-\frac{1}{2}](data:image/png;base64,iVBORw0KGgoAAAANSUhEUgAAAhsAAAAYAQAAAAB7VwKXAAAAAnRSTlMAAHaTzTgAAAAUSURBVBgZYxgFo2AUjIJRMAroCAAGeAABzdlMXAAAAABJRU5ErkJggg==)
(ⅱ)
のとき
![Rendered by QuickLaTeX.com F\left(x\right)=x+1+\int_{-1}^{x}\left(1+t\right)dt=x+1+\left[t+\frac{1}{2}t^2\right]_{-1}^x=\frac{1}{2}x^2+2x+\frac{3}{2}](data:image/png;base64,iVBORw0KGgoAAAANSUhEUgAAAikAAAAYAQAAAAAXUVCSAAAAAnRSTlMAAHaTzTgAAAAVSURBVBgZYxgFo2AUjIJRMAoGMQAABqgAAaZk08wAAAAASUVORK5CYII=)
(ⅲ)
のとき
![Rendered by QuickLaTeX.com F\left(x\right)=x+1+\int_{-1}^{0}\left(1+t\right)dt+\int_{0}^{x}\left(1-t\right)dt=x+1+\left[t+\frac{1}{2}t^2\right]_{-1}^0+\left[t-\frac{1}{2}t^2\right]_0^x=-\frac{1}{2}x^2+2x+\frac{3}{2}](data:image/png;base64,iVBORw0KGgoAAAANSUhEUgAAAmkAAAA2AQAAAAC0TTN0AAAAAnRSTlMAAHaTzTgAAAAbSURBVFjD7cExAQAAAMKg9U9tDQ+gAAAAAF4MEKoAAWWELMgAAAAASUVORK5CYII=)
以上,(ⅰ)~(ⅲ)より,
……(答)(2)
前問で求めた
のグラフを描くと,

上図.
よって,求める面積は,
……(答)(3)
かつ
が必要であり,
となる.
(ⅰ)
のとき
となる.
よって,
を結ぶ線分の中点の座標は,
と書ける.これが
であるとき,

これは
かつ
を満たす.よって,
となる.
このとき傾き
は,
となる.
(ⅱ)
のとき
となる.
よって,
を結ぶ線分の中点の座標は,
と書ける.これが
であるとき,

より,
.これは
を満たす.よって,
となる.
このとき傾き
は,
となる.
より,
以上,(ⅰ)と(ⅱ)より,求める範囲は,
……(答)





となる.![Rendered by QuickLaTeX.com F\left(x\right)=x+1+\int_{-1}^{0}\left(1+t\right)dt+\int_{0}^{x}\left(1-t\right)dt=x+1+\left[t+\frac{1}{2}t^2\right]_{-1}^0+\left[t-\frac{1}{2}t^2\right]_0^x=-\frac{1}{2}x^2+2x+\frac{3}{2}](https://hiroacademia.jpn.com/wp/wp-content/ql-cache/quicklatex.com-41c71a6f673b63fa745fc3d548c4ed52_l3.png)
……(答)
……(答)

……(答)






……(答)

![Rendered by QuickLaTeX.com A=\int_{0}^{2}f\left(t\right)dt=\int_{0}^{2}\left(\frac{3}{a}t^2-\frac{1}{a}t+A^2\right)dt=\left[\frac{1}{a}t^3-\frac{1}{2a}t^2+A^2t\right]_0^2=2A^2+\frac{6}{a}\Leftrightarrow2A^2-A+\frac{6}{a}=0](https://hiroacademia.jpn.com/wp/wp-content/ql-cache/quicklatex.com-ab0bf548b4a46975e7979ac67d04290f_l3.png)
![Rendered by QuickLaTeX.com \int_{0}^{b}\left\{f\left(x\right)-f\left(b\right)\right\}dx=\int_{0}^{b}\left\{\frac{3}{a}x^2-\frac{1}{a}x-\frac{3}{a}b^2+\frac{1}{a}b\right\}dx=\left[\frac{1}{a}x^3-\frac{1}{2a}x^2-\frac{3}{a}b^2x+\frac{1}{a}bx\right]_0^b=-\frac{b^2\left(4b-1\right)}{2a}](https://hiroacademia.jpn.com/wp/wp-content/ql-cache/quicklatex.com-a1ae218f005a4a94ff3accbf2e2f76ee_l3.png)


であるから,
……(答)




より,
……(答)


……(答)







より,