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2016年慶應大学経済学部|過去問徹底研究 大問2

2019.10.09

方針の立て方 (1)はどれも基本問題であるため特筆事項なし. (2)について.は分子を和の形に直すと,約分ができ回答欄の形式に沿うと分かる.よって,を和の形に変形するが,これはの定義を用いれば容易い. (3)について.前問で求めたの分母を上手く約分できないかを考えれば,本解のような式変形ができる.

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  • 方針の立て方

    (1)はどれも基本問題であるため特筆事項なし.

    (2)について.\frac{b_k}{a_ka_{k+1}}は分子を和の形に直すと,約分ができ回答欄の形式に沿うと分かる.よって,b_kを和の形に変形するが,これはb_kの定義を用いれば容易い.

    (3)について.前問で求めたS_nの分母を上手く約分できないかを考えれば,本解のような式変形ができる.

    解答例

    (13)3
    (14)2
    (15)2
    (16)1
    (17)1
    (18)(19)-1
    (20)1
    (21)2
    (22)2
    (23)(24)01
    (25)(26)-1
    (27)0
    (28)2
    (29)2
    (30)2
    (31)2
    (32)(33)02

    解説

    (1)
    a_{n+1}=\frac{1}{100}a_n+\frac{1}{10}\Leftrightarrow a_{n+1}-\frac{10}{99}=\frac{1}{100}\left(a_n-\frac{10}{99}\right)
    と変形できる.
    \therefore a_n-\frac{10}{99}=\left(a_1-\frac{10}{99}\right)\cdot\left(\frac{1}{100}\right)^{n-1}=-\frac{10}{99}\left(\frac{1}{100}\right)^n\Leftrightarrow a_n=-\frac{10}{99}\left(\frac{1}{100}\right)^n+\frac{10}{99}
    よって,階差数列\left\{b_n\right\}は,
    b_n=a_{n+1}-a_n=-\frac{10}{99}\left(\frac{1}{100}\right)^{n+1}+\frac{10}{99}-\left\{-\frac{10}{99}\left(\frac{1}{100}\right)^n+\frac{10}{99}\right\}=\frac{1}{{10}^3}\left(\frac{1}{{10}^2}\right)^{n-1}=\frac{1}{{10}^{2n+1}}
    となる.よって,p=3,q=2,r=2,s=1……(答)
    更に,
    a_n=a_1+\left(a_2-a_1\right)+\left(a_3-a_2\right)+\cdots\cdots+\left(a_n-a_{n-1}\right)=a_1+\left(b_1+b_2+\cdots\cdots+b_{n-1}\right)=a_1+\sum_{k=1}^{n+\left(-1\right)}b_k……(答)
    また,
    a_1+\sum_{k=1}^{n+\left(-1\right)}b_k=\frac{1}{10}+\frac{\frac{1}{{10}^3}\left\{1-\left(\frac{1}{{10}^2}\right)^{n-1}\right\}}{1-\frac{1}{{10}^2}}=\frac{\frac{1}{10}\left(1-\frac{1}{{10}^{2n}}\right)}{1-\frac{1}{{10}^2}}
    であるから,t=1,u=2,v=2……(答)

    (2)
    b_n=a_{n+1}-a_nより,
    \frac{b_k}{a_ka_{k+1}}=\frac{a_{k+1}-a_k}{a_ka_{k+1}}=\frac{1}{a_k}+\frac{-1}{a_{k+1}}……(答)
    これに,b_k=\frac{1}{{10}^{2k+1}}を代入すれば,
    \frac{\frac{1}{{10}^{2k+1}}}{a_ka_{k+1}}=\frac{1}{a_k}-\frac{1}{a_{k+1}}\Leftrightarrow\frac{1}{a_ka_{k+1}}={10}^{2k+1}\left(\frac{1}{a_k}-\frac{1}{a_{k+1}}\right)
    これを利用すれば,
    S_n=\sum_{k=1}^{n}\left\{\frac{1}{{10}^{2k}}\cdot{10}^{2k+1}\left(\frac{1}{a_k}-\frac{1}{a_{k+1}}\right)\right\}=10\sum_{k=1}^{n}\left(\frac{1}{a_k}-\frac{1}{a_{k+1}}\right)=10\left\{\left(\frac{1}{a_1}-\frac{1}{a_2}\right)+\left(\frac{1}{a_2}-\frac{1}{a_2}\right)+\cdots\cdots+\left(\frac{1}{a_n}-\frac{1}{a_{n+1}}\right)\right\}=10\left(\frac{1}{a_1}-\frac{1}{a_{n+1}}\right)=10\left[10-\frac{1-\frac{1}{{10}^2}}{\frac{1}{10}\left\{1-\frac{1}{{10}^{2\left(n+1\right)}}\right\}}\right]=\frac{1-\frac{1}{{10}^{2n}}}{1-\frac{1}{{10}^{2n+2}}}
    となるから,w=0,x=2,y=2,z=2……(答)

    (3)
    \left({100}^{n+1}-1\right)S_n={10}^{2n+2}\left(1-\frac{1}{{10}^{2n+2}}\right)\cdot\frac{1-\frac{1}{{10}^{2n}}}{1-\frac{1}{{10}^{2n+2}}}={10}^{2n+2}-{10}^2
    よって,2n+2桁……(答)

2016年慶應大学経済学部|過去問徹底研究 大問3

2019.10.09

方針の立て方 (1)(3)(4)は基本問題であり,特筆事項なし.(4)は本解ではと丁寧に記述したが,であることと,解答形式は穴埋め形式である(途中の計算を記述しない)ため,本番では直ちに11と答えても良いだろう. (2)は少々考えにくい問題であるが,相関係数とは,1つのデータで決まるものではなく,他

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  • 方針の立て方

    (1)(3)(4)は基本問題であり,特筆事項なし.(4)は本解では\sqrt{120.8}=10.9\cdots\cdots\fallingdotseq11と丁寧に記述したが,{11}^2=121であることと,解答形式は穴埋め形式である(途中の計算を記述しない)ため,本番では直ちに11と答えても良いだろう.
    (2)は少々考えにくい問題であるが,相関係数とは,1つのデータで決まるものではなく,他のデータとの関係で決まるものであるから,複数のデータを比較することが必要だと考える.
    相関係数0.95以上というのは大変強い正の相関であり,殆ど比例の関係だと見做せる.

    解答例

    (34)(35)52
    (36)(37)74
    (38)0
    (39)1
    (40)3
    (41)5
    (42)6
    (43)(44)(45)68.2
    (46)(47)(48)68.4
    (49)9
    (50)(51)11

    解説

    (1)
    表より,最小値は52,最大値は74……(答)

    (2)
    番号2の個体と比較して,「体長が大きく,体重も大きい」か「体長が小さく,体重も小さい」のどちらかに該当する番号の個体は種類Bに分類される可能性があり,該当する番号は(2を除いて)4,5,6,7,8,9である.
    逆にこれに該当しない番号0,1,3の個体は種類Aに分類される.
    番号0の個体と比較して,「体長が大きく,体重も大きい」か「体長が小さく,体重も小さい」のどちらかに該当する番号の個体は種類Aに分類される可能性があり,該当する番号は(0,1,3を除いて)5,6である.よって,種類Aの5匹の番号は小さい方から0,1,3,5,6……(答)
    また,種類Aの5匹の体長の平均値は,\frac{60+66+69+72+74}{5}=68.2……(答)

    (3)
    10匹のうち体長の大きい方から5匹の個体の番号は1,3,5,6,9であり,この5匹の体長の平均値は,\frac{66+69+72+74+61}{5}=68.4……(答)
    種類Bの5匹の番号は2,4,7,8,9であるから,体長の大きい5匹のうち種類Bの個体の番号は9……(答)

    (4)
    \sqrt{\left(60-68.2\right)^2+\left(66-68.2\right)^2+\left(69-68.2\right)^2+\left(72-68.2\right)^2+\left(74-68.2\right)^2}=\sqrt{120.8}=10.9\cdots\cdots\fallingdotseq11……(答)

2016年慶應大学経済学部|過去問徹底研究 大問1

2019.10.09

方針の立て方 (1) の二変数を考えるのは困難であるため,三角関数を導入することで一変数化する. (2) 基本対称式の典型問題であるため特筆事項なし. (3) 前問と同様に基本対称式の問題.基本対称式の問題であるためとしないでとすると良い. 解答例 (1)(2) (3)(4) (5) (6) (7)

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  • 方針の立て方

    (1)
    x,yの二変数を考えるのは困難であるため,三角関数を導入することで一変数化する.

    (2)
    基本対称式の典型問題であるため特筆事項なし.

    (3)
    前問と同様に基本対称式の問題.基本対称式の問題であるため\left(x+y\right)^3=x^3+3x^2y+3xy^2+y^3としないで\left(x+y\right)^3=x^3+y^3+3xy\left(x+y\right)とすると良い.

    解答例

    (1)(2)-2
    (3)(4)06
    (5)6
    (6)1
    (7)(8)(9)\frac{-7}{2}
    (10)2
    (11)(12)10

    解説

    Cの式は\left(x-1\right)^2+\left(y-1\right)^2=8\Leftrightarrow x^2+y^2-2\left(x+y\right)=6である.
    (1)
    C上の点は\begin{cases} x-1=2\sqrt2\cos{\theta} \\ y-1=2\sqrt2\sin{\theta} \end{cases}\Leftrightarrow\left(x,y\right)=\left(2\sqrt2\cos{\theta}+1,2\sqrt2\sin{\theta}+1\right)とおくことができる(\thetaは任意の実数).
    \therefore t=\left(2\sqrt2\cos{\theta}+1\right)+\left(2\sqrt2\sin{\theta}+1\right)=4\sin{\left(\theta+\frac{\pi}{4}\right)}+2
    (※途中で三角関数の合成公式を用いた)
    \thetaは任意の実数を取りうるため,-1\leqq\sin{\left(\theta+\frac{\pi}{4}\right)}\leqq1. \therefore-2\leqq t\leqq6……(答)
    また,t=0のとき,x+y=0が成り立つから,円Cの式に代入すれば,
    x^2+y^2=6……(答)

    (2)
    t^2=\left(x+y\right)^2=x^2+y^2+2xy
    Cの式より,x^2+y^2-2\left(x+y\right)=6\Leftrightarrow x^2+y^2=2t+6であるから,上式に代入すると,
    t^2=2t+6+2xy\Leftrightarrow xy=\frac{1}{2}t^2-t-3=\frac{1}{2}\left(t-1\right)^2-\frac{7}{2}となる.-2\leqq t\leqq6のもとでの\frac{1}{2}\left(t-1\right)^2-\frac{7}{2}の最小値は,t=1のときの-\frac{7}{2}
    よって,xyの値はt=1のとき最小値-\frac{7}{2}をとる.……(答)

    (3)
    t^3=\left(x+y\right)^3=x^3+y^3+3xy\left(x+y\right)=x^3+y^3+3\left(\frac{1}{2}t^2-t-3\right)t\Leftrightarrow x^3+y^3=-\frac{1}{2}t^3+3t^2+9t
    f\left(t\right)=-\frac{1}{2}t^3+3t^2+9tとおくと,f^\prime\left(t\right)=-\frac{3}{2}t^2+6t+9=-\frac{3}{2}\left\{t-\left(2-\sqrt{10}\right)\right\}\left\{t-\left(2+\sqrt{10}\right)\right\}
    -2\leqq t\leqq6に注意して増減表を描くと,

    t -2 \cdots 2-\sqrt{10} \cdots 2+\sqrt{10} \cdots 6
    f^\prime\left(t\right) - - 0 + 0 - -
    f\left(t\right) -2 \searrow \qquad \nearrow 26+10\sqrt{10} \searrow \searrow

    よって,t=2+\sqrt{10}のとき\left(f\left(t\right)=\right)x^3+y^3は最大となる.……(答)

2017年慶應大学経済学部|過去問徹底研究 大問1

2019.10.07

方針の立て方 (1) 典型問題であるため特筆事項なし. (2) 前問と同様の解法を用いると考える. 前問では,中心座標が与えられていたためここから考えられたが,本問では中心座標が与えられていない.そこで,まずは中心を文字で置くことから始める.すると前問の解法の流れが使える. (3) まずは,半径の情

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  • 方針の立て方

    (1)
    典型問題であるため特筆事項なし.

    (2)
    前問と同様の解法を用いると考える.
    前問では,中心座標が与えられていたためここから考えられたが,本問では中心座標が与えられていない.そこで,まずは中心を文字で置くことから始める.すると前問の解法の流れが使える.

    (3)
    まずは,半径の情報が与えられている円C_1の議論をする.(1)や(2)と同様に中心座標を文字で置いて議論すれば良い.
    解答に至るには円C_2の中心に関する議論が必要になるから,円C_1と円C_2の情報をつなげる(というより円C_1の情報を円C_2の情報に変換する)ことを考える.本問では線分\mathrm{P}_\mathrm{1}\mathrm{P}_\mathrm{2}の長さの情報が与えられているため,これを使ってやれば良い.直線l_aの傾きが三角比でよく見る\sqrt3という値であることから,図形的に考えれば良いと直観する.

    解答例

    (1)1
    (2)3
    (3)(4)16
    (5)5
    (6)9
    (7)(8)-4
    (9)3

    解説

    (1)
    中心が\left(1,3+\sqrt{10}\right)であり,y軸と接することから,円Cの半径は1である.……(答)
    また,円Cは直線l_aと接することから,中心\left(1,3+\sqrt{10}\right)と直線l_aとの距離は半径の長さ1と等しくなる.
    \therefore\frac{\left|a\cdot1-\left(3+\sqrt{10}\right)\right|}{\sqrt{a^2+\left(-1\right)^2}}=1\Leftrightarrow\left(a-3-\sqrt{10}\right)^2=a^2+1\Leftrightarrow a=3……(答)

    (2)
    円の中心の座標を\left(\alpha,\beta\right)(\alpha,\betaは実数)とおく.すると,円Cの方程式は,
    \left(x-\alpha\right)^2+\left(y-\beta\right)^2=4
    まず,y軸と接することから,\alpha=\pm2
    また,円Cは直線l_a\colon y=2xと接することから,中心\left(\alpha,\beta\right)と直線l_aとの距離は半径の長さ2と等しくなる.
    \therefore\frac{\left|2\cdot\alpha-\beta\right|}{\sqrt{2^2+\left(-1\right)^2}}=2\Leftrightarrow\left|2\alpha-\beta\right|=2\sqrt5\Leftrightarrow2\alpha-\beta=\pm2\sqrt5\Leftrightarrow\beta=2\alpha\pm2\sqrt5
    よって,円の中心は\left(-2,-4-2\sqrt5\right),\left(-2,-4+2\sqrt5\right),\left(2,4-2\sqrt5\right),\left(2,4+2\sqrt5\right)の4点.この4点からなる平行四辺形の面積が求める面積であり,
    4\cdot4\sqrt5=16\sqrt5……(答)

    (3)
    C_1の中心座標を\left(1,\alpha\right)(\alphaは正の実数.また,x座標が1となることは,半径が1であることとy軸に接することから明らか)とおく.
    すると,円C_1の方程式は,
    \left(x-1\right)^2+\left(y-\alpha\right)^2=1
    と書ける.これが直線l_a\colon y=\sqrt3xと接することから,中心\left(1,\alpha\right)と直線l_aとの距離は半径の長さ1と等しくなる.
    \therefore\frac{\left|\sqrt3\cdot1-\alpha\right|}{\sqrt{\left(\sqrt3\right)^2+\left(-1\right)^2}}=1\Leftrightarrow\left|\sqrt3-\alpha\right|=2\Leftrightarrow\sqrt3-\alpha=\pm2\Leftrightarrow\alpha=\sqrt3\pm2
    \alphaは正の実数であることより,\alpha=\sqrt3+2が適当.
    よって,円C_1の方程式は\left(x-1\right)^2+\left(y-\sqrt3-2\right)^2=1であり,直線l_a\colon y=\sqrt3xとの接点\mathrm{P}_1の座標を求めると\left(\frac{2+\sqrt3}{2},\frac{3+2\sqrt3}{2}\right)と分かる.
    下図のように考えると,\mathrm{P}_2の座標は\left(\frac{2+\sqrt3}{2}+2,\frac{3+2\sqrt3}{2}+2\sqrt3\right)=\left(\frac{6+\sqrt3}{2},\frac{3+6\sqrt3}{2}\right)と分かる.

    C_2の中心の座標を\left(\beta,\gamma\right)(\beta,\gammaはともに正の実数)とすると,y軸と接することから円C_2の半径は\betaとなる.
    また,中心\left(\beta,\gamma\right)は,点\mathrm{P}_2\left(\frac{6+\sqrt3}{2},\frac{3+6\sqrt3}{2}\right)を通る直線l_a\colon y=\sqrt3xの法線上にある.その法線の方程式は,y=-\frac{1}{\sqrt3}x+2+4\sqrt3であるから,\gamma=-\frac{1}{\sqrt3}\beta+2+4\sqrt3となる.
    更に,中心\left(\beta,\gamma\right)と直線l_a\colon y=\sqrt3xとの距離は半径\betaと等しくなるから,
    \frac{\left|\sqrt3\beta-\gamma\right|}{\sqrt{\left(\sqrt3\right)^2+\left(-1\right)^2}}=\beta\Leftrightarrow\sqrt3\beta-\gamma=\pm2\beta
    \gamma=-\frac{1}{\sqrt3}\beta+2+4\sqrt3と連立し,更に\betaが正の実数であることを用いれば,
    \beta=9-4\sqrt3……(答)

2018年慶応大学経済学部|過去問徹底研究 大問6

2019.10.07

方針の立て方 (1) およびで割り切れるということはで割り切れるということである.これに気付けなくとも,と表せることから,はを因数に持ち,はを因数に持つということが分かれば,結局同じ議論ができる.後は,本解答のようにを導入し解析していく.の導入は「がで割り切れる」という情報と「がで割り切れる」という

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  • 方針の立て方

    (1)
    xおよびx-1で割り切れるということはx\left(x-1\right)で割り切れるということである.これに気付けなくとも,F\left(x\right)=xP\left(x\right)=\left(x-1\right)Q\left(x\right)と表せることから,P\left(x\right)x-1を因数に持ち,Q\left(x\right)xを因数に持つということが分かれば,結局同じ議論ができる.後は,本解答のようにR\left(x\right)を導入し解析していく.R\left(x\right)の導入は「F\left(x\right)xで割り切れる」という情報と「F\left(x\right)x-1で割り切れる」という情報の両方ともを加味しているため,F\left(x\right)=xP\left(x\right)F\left(x\right)=\left(x-1\right)Q\left(x\right)で考えるよりも都合が良い.
    求めるのは最小の次数のものであるため,R\left(x\right)を0次,1次,2次,……と考えていけば良い.

    (2)(3)は,(1)でf\left(x\right)が特定できてしまえば,典型問題の三次関数の接線の問題となる.特に捻りもなく,典型的な解法を取れば良い.

    解答例

    F\left(x\right)=xP\left(x\right)=\left(x-1\right)Q\left(x\right)と表せる.
    (1)
    F\left(x\right)はx\left(x-1\right)で割り切ることができる.その商をR\left(x\right)とおく.
    すると,
    F\left(x\right)=xP\left(x\right)=\left(x-1\right)Q\left(x\right)=x\left(x-1\right)R\left(x\right)
    と表せる.
    これより,
    \begin{cases} P\left(x\right)=\left(x-1\right)R\left(x\right) \\ Q\left(x\right)=xR\left(x\right) \end{cases}……(*)
    となる.
    P\left(0\right)=-4より,(*)の上式にx=0を代入すると,
    -4=-R\left(0\right)\Leftrightarrow R\left(0\right)=4
    Q\left(1\right)=2より,(*)の下式にx=1を代入すると,
    2=1\cdot R\left(1\right)\Leftrightarrow R\left(1\right)=2
    よって,
    \begin{cases} R\left(0\right)=4 \\ R\left(1\right)=2 \end{cases}
    これを満たすR\left(x\right)で次数が最小のものは,R\left(x\right)=-2x+4である.
    \therefore f\left(x\right)=x\left(x-1\right)\left(-2x+4\right)=-2x\left(x-1\right)\left(x-2\right)……(答)

    (2)
    f\left(x\right)=-2x^3+6x^2-4xであるから,f^\prime\left(x\right)=-6x^2+12x-4である.
    よって,点\left(r,f\left(r\right)\right)=\left(r,-2r^3+6r^2-4r\right)における接線は,
    y=\left(-6r^2+12r-4\right)x+4r^3-6r^2
    よって,求める傾きは-6r^2+12r-4,y切片は4r^3-6r^2……(答)

    (3)
    接線y=\left(-6r^2+12r-4\right)x+4r^3-6r^2が点\left(s,t\right)を通るので,
    t=\left(-6r^2+12r-4\right)s+4r^3-6r^2……(※)
    が成り立つ.
    y=f\left(x\right)=-2x^3+6x^2-4xは三次関数であり,複接線は引けないから,接線の本数と接点の個数は等しくなる.よって,(※)をrの三次方程式
    4r^3+\left(-6s-6\right)r^2+12sr-4s-t=0
    の解がちょうど2個存在すれば必要十分である.
    g\left(r\right)=4r^3+\left(-6s-6\right)r^2+12sr-4s-t
    とおくと,
    g^\prime\left(r\right)=12r^2+\left(-12s-12\right)r+12s=12\left(r-s\right)\left(r-1\right)
    である.
    (ⅰ)s=1のとき
    g^\prime\left(r\right)=12\left(r-1\right)^2となり,g^\prime\left(r\right)\geqq0(等号成立はr=1のときのみ)であるからg\left(r\right)は単調増加となる.このとき,g\left(r\right)=0となるrはただ1つしか存在しないため不適.
    (ⅱ)s\neq1のとき
    g^\prime\left(r\right)=0となるrは2つ(r=s,1)あり,かつr=s,1それぞれの前後でg^\prime\left(r\right)の符号が変化するから,g\left(r\right)は極大値を極小値を1つずつ持つ(r=s,1のどちらが極大値,極小値になるかはsと1の大小関係に依存する).この極大値もしくは極小値が0となるとき,g\left(r\right)=0となる解はちょうど2つ存在し,題意を満たす.
    g\left(s\right)=4s^3+\left(-6s-6\right)s^2+12s\cdot s-4s-t=-2s^3+6s^2-4s-t
    g\left(1\right)=4\cdot1^3+\left(-6s-6\right)\cdot1^2+12s\cdot1-4s-t=2s-t-2
    より,極大値もしくは極小値が0となるのは,
    -2s^3+6s^2-4s-t=0または,2s-t-2=0
    のとき.
    以上,(ⅰ)と(ⅱ)より,求める条件は,
    -2s^3+6s^2-4s-t=0または,2s-t-2=0(ただし,s\neq1)……(答)

2018年慶應大学経済学部|過去問徹底研究 大問5

2019.10.07

方針の立て方 (1) 上の点,上の点の両方を動かして解析しようとするととても複雑になる.そこで,題意を満たすのはどのような線分なのかを定性的に考える.すると,点からに垂線を引いたときを考えれば良いと分かる. (2) まずは,図を描いてみて情報を整理する. 円や球の接点に関する議論は,基本的には半径と

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  • 方針の立て方

    (1)
    S上の点,l上の点の両方を動かして解析しようとするととても複雑になる.そこで,題意を満たすのはどのような線分なのかを定性的に考える.すると,点\mathrm{O}からlに垂線を引いたときを考えれば良いと分かる.

    (2)
    まずは,図を描いてみて情報を整理する.
    円や球の接点に関する議論は,基本的には半径と接線が直交することを応用して,内積が0となることを利用する.本問もそれを使おうと考える.すると,点\mathrm{Q}についてはそれで上手くいくが,点\mathrm{P}\vec{\mathrm{OP}}と直交するベクトルの情報を出すことが難しい.そこで,別の図形的性質がないかを考える.すると,\mathrm{OP}\mathrm{AB}が平行であることが見つかるから,内積0の代わりにこれを使えばよいと分かる.
    後は\mathrm{P}\mathrm{Q}の座標を文字を使って表し,解析していく.

    (3)
    直円錐Cの体積を出すには,底面の半径と高さの情報が必要になると考える.底面の半径も高さも直接出すのは難しい(球面SC内の半端な位置にいるために難しい)から,分割して考える.前問で点\mathrm{P}\mathrm{Q}の座標を求めさせたことから,点\mathrm{P}\mathrm{Q}の箇所で分割(\mathrm{RP}\mathrm{PU}に分割)して考える.すると三角形\mathrm{ORP}で考えるという方針が立つ.\mathrm{PU}については,(1)の議論や前問で得た「\mathrm{OP}\mathrm{AB}が平行である」という知見を考えれば,\mathrm{OT}に変換して考えることが思いつく.すると,高さについては点\mathrm{T}で分割(\mathrm{AT}\mathrm{TU}に分割)して考えるという方針が立つ.

    解答例

    球面Sの方程式はx^2+y^2+z^2=1である.
    (1)
    題意を満たすS上の点は,原点から直線lに下ろした垂線(つまり,中心と直線の最短距離)と球面Sとの交点である(下図).

    lの方程式は,実数tを用いて\left(x,y,z\right)=\left(6,0,0\right)+t\left(3-6,-6-0,-6-0\right)=\left(6-3t,-6t,-6t\right)と書ける.
    よって,原点とl上の点との距離は,
    \sqrt{\left(6-3t\right)^2+\left(-6t\right)^2+\left(-6t\right)^2}=3\sqrt{9\left(t-\frac{2}{9}\right)^2+\frac{32}{9}}
    と書ける.9\left(t-\frac{2}{9}\right)^2+\frac{32}{9}t=\frac{2}{9}のとき最小値\frac{32}{9}を取るから,原点とl上の点を結ぶ線分の長さの最小値は,3\sqrt{\frac{32}{9}}=4\sqrt2である.
    よって,S上の点とl上の点を結ぶ線分の長さの最小値は,Sの半径が1であることから,4\sqrt2-1……(答)

    (2)

    〇点\mathrm{P}の座標
    線分\mathrm{PO}lは平行であるため,実数tを用いて\vec{\mathrm{OP}}=t\vec{\mathrm{AB}}=\left(-3t,-6t,-6t\right)とおける.
    また,点\mathrm{P}S上の点であるから,
    \left(-3t\right)^2+\left(-6t\right)^2+\left(-6t\right)^2=1\Leftrightarrow t=\pm\frac{1}{9}
    \vec{\mathrm{OP}}の方向と\vec{\mathrm{AB}}の方向は等しいため,t=\frac{1}{9}が適当.
    \therefore\mathrm{P}\left(-\frac{1}{3},-\frac{2}{3},-\frac{2}{3}\right)……(答)
    〇点\mathrm{Q}の座標
    \vec{\mathrm{OQ}}=\alpha\vec{\mathrm{OA}}+\beta\vec{\mathrm{OB}}=\left(6\alpha+3\beta,-6\beta,-6\beta\right)(\alpha,\betaは実数)と表せる.
    \mathrm{Q}S上の点であるため,
    \left(6\alpha+3\beta\right)^2+\left(-6\beta\right)^2+\left(-6\beta\right)^2=1\Leftrightarrow36\alpha^2+81\beta^2+36\alpha\beta=1……①
    また,\mathrm{OQ}\bot\mathrm{AQ}より,\vec{\mathrm{OQ}}\cdot\vec{\mathrm{AQ}}=0である.\vec{\mathrm{AQ}}=\vec{\mathrm{OQ}}-\vec{\mathrm{OA}}=\left(6\alpha+3\beta-6,-6\beta,-6\beta\right)であるから,
    \left(6\alpha+3\beta,-6\beta,-6\beta\right)\cdot\left(6\alpha+3\beta-6,-6\beta,-6\beta\right)=0\Leftrightarrow36\alpha^2+81\beta^2+36\alpha\beta-36\alpha-18\beta=0……②
    ①②を連立すれば,
    \left(\alpha,\beta\right)=\left(\frac{4\pm\sqrt{70}}{144},\frac{\mp\sqrt{70}}{72}\right)(複号同順)
    となる.
    \vec{\mathrm{OQ}}\vec{\mathrm{OA}},\vec{\mathrm{OB}}の方向を考えれば,0<\alpha,\beta<0であるから,
    \left(\alpha,\beta\right)=\left(\frac{4+\sqrt{70}}{144},-\frac{\sqrt{70}}{72}\right)
    が適当.
    \thereforeQ\left(\frac{1}{6},\frac{\sqrt{70}}{12},\frac{\sqrt{70}}{12}\right)……(答)

    (3)

    上図のように点\mathrm{R}\mathrm{T}\mathrm{U}を取る.
    \mathrm{OP}\mathrm{OQ}Sの半径に当たるから,\left|\vec{\mathrm{OP}}\right|=\left|\vec{\mathrm{OQ}}\right|=1である.
    \therefore\vec{\mathrm{OP}}\cdot\vec{\mathrm{OQ}}=\left|\vec{\mathrm{OP}}\right|\left|\vec{\mathrm{OQ}}\right|\cos{\angle\mathrm{POQ}}=\cos{\angle\mathrm{POQ}}
    また,前問の結果より\vec{\mathrm{OP}}=\left(-\frac{1}{3},-\frac{2}{3},-\frac{2}{3}\right),\vec{\mathrm{OQ}}=\left(\frac{1}{6},\frac{\sqrt{70}}{12},\frac{\sqrt{70}}{12}\right)であるから,
    \vec{\mathrm{OP}}\cdot\vec{\mathrm{OQ}}=\left(-\frac{1}{3},-\frac{2}{3},-\frac{2}{3}\right)\cdot\left(\frac{1}{6},\frac{\sqrt{70}}{12},\frac{\sqrt{70}}{12}\right)=-\frac{1+2\sqrt{70}}{18}
    これらより,
    \cos{\angle\mathrm{POQ}}=-\frac{1+2\sqrt{70}}{18}
    \angle\mathrm{POR}=\frac{1}{2}\angle\mathrm{POQ}より,
    \cos{\angle\mathrm{POR}}=\cos{\frac{1}{2}\angle\mathrm{POQ}}=\sqrt{\frac{1+\cos{\angle\mathrm{POQ}}}{2}}=\sqrt{\frac{1-\frac{1+2\sqrt{70}}{18}}{2}}=\frac{\sqrt{17-2\sqrt{70}}}{6}=\frac{\sqrt{10}-\sqrt7}{6}
    \therefore\tan{\angle\mathrm{POR}}=\sqrt{\frac{1}{\cos^2{\angle\mathrm{POR}}}-1}=\sqrt{\frac{1}{\left(\frac{\sqrt{10}-\sqrt7}{6}\right)^2}-1}=\sqrt{35}+4\sqrt2
    よって,
    \mathrm{RP}=\mathrm{OP}\tan{\angle\mathrm{POR}}=\sqrt{35}+4\sqrt2
    ところで,線分\mathrm{OT}(図中の点線)の長さは(1)の途中で求めた原点とl上の点との距離と等しく4\sqrt2である.また,\mathrm{PU}=\mathrm{OT}=4\sqrt2である.
    よって,Cの底面の半径(\mathrm{RU})は,
    \mathrm{RU}=\mathrm{RP}+\mathrm{PU}=\sqrt{35}+4\sqrt2+4\sqrt2=\sqrt{35}+8\sqrt2
    となる.更に線分\mathrm{OA}の長さは6であるから,三平方の定理より,
    \mathrm{AT}=\sqrt{{\mathrm{OA}}^2-{\mathrm{OT}}^2}=\sqrt{6^2-\left(4\sqrt2\right)^2}=2
    である.また,\mathrm{TU}=\mathrm{OP}=1であるから,Cの高さ(\mathrm{AU})は,
    \mathrm{AU}=\mathrm{AT}+\mathrm{TU}=2+1=3
    よって,求める体積は,
    \frac{1}{3}\cdot\pi\left(\sqrt{35}+8\sqrt2\right)^2\cdot3=\left(163+16\sqrt{70}\right)\pi……(答)

2018年慶應大学経済学部|過去問徹底研究 大問4

2019.10.07

方針の立て方 (1) 対数の底が揃っていないため,底を揃える.後は普通の対数方程式の計算である. (2) 計算するだけ. (3) とを実際に書き下す.2の累乗まで分解できるため,この2の累乗を消去すればよいと考える.との表式から,二式を足し引きすると,単純な2の累乗にできると判断する. 解答例 (1

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  • 方針の立て方

    (1)
    対数の底が揃っていないため,底を揃える.後は普通の対数方程式の計算である.

    (2)
    計算するだけ.

    (3)
    f\left(\alpha+\beta\right)g\left(\alpha+\beta\right)を実際に書き下す.2の累乗まで分解できるため,この2の累乗を消去すればよいと考える.f\left(x\right)g\left(x\right)の表式から,二式を足し引きすると,単純な2の累乗にできると判断する.

    解答例

    (1)
    真数条件より,\begin{cases} f\left(x\right)-2>0 \\ f\left(x-1\right)-\frac{3}{2}>0 \\ f\left(x\right)+g\left(x\right)-2>0 \end{cases}\Leftrightarrow\begin{cases} f\left(x\right)>2 \\ f\left(x-1\right)>\frac{3}{2} \\ f\left(x\right)+g\left(x\right)>2 \end{cases}\Leftrightarrow\begin{cases} 2^x+2^{-x}>2 \\ 2^{x-1}+2^{-\left(x-1\right)}>\frac{3}{2} \\ 2\cdot2^x>2 \end{cases}
    ここで,相加相乗平均の関係式より,
    2^x+2^{-x}\geqq2\sqrt{2^x\cdot2^{-x}}=2,2^{x-1}+2^{-\left(x-1\right)}\geqq2\sqrt{2^{x-1}\cdot2^{-\left(x-1\right)}}=2
    (等号成立は,それぞれ2^x=2^{-x}\Leftrightarrow x=0,2^{x-1}=2^{-\left(x-1\right)}\Leftrightarrow x=1)であるから,真数条件は,
    \begin{cases} x\neq0 \\ 2\cdot2^x>2 \end{cases}\Leftrightarrow\begin{cases} x\neq0 \\ x>0 \end{cases}\Leftrightarrow x>0
    となる.
    {\mathrm{log}}_\frac{1}{2}{\left\{f\left(x\right)-2\right\}}=\frac{{\mathrm{log}}_2{\left\{f\left(x\right)-2\right\}}}{{\mathrm{log}}_2{\frac{1}{2}}}=-{\mathrm{log}}_2{\left\{f\left(x\right)-2\right\}}
    2\log_4{\left\{f\left(x\right)+g\left(x\right)-2\right\}}=2\cdot\frac{\log_2{\left\{f\left(x\right)+g\left(x\right)-2\right\}}}{\log_2{4}}=\log_2{\left\{f\left(x\right)+g\left(x\right)-2\right\}}
    であるから,
    {\mathrm{log}}_\frac{1}{2}{\left\{f\left(x\right)-2\right\}}+\log_2{\left\{f\left(x-1\right)-\frac{3}{2}\right\}}+2\log_4{\left\{f\left(x\right)+g\left(x\right)-2\right\}}=1\Leftrightarrow-{\mathrm{log}}_2{\left\{f\left(x\right)-2\right\}}+\log_2{\left\{f\left(x-1\right)-\frac{3}{2}\right\}}+\log_2{\left\{f\left(x\right)+g\left(x\right)-2\right\}}=1\Leftrightarrow\log_2{\frac{\left\{f\left(x-1\right)-\frac{3}{2}\right\}\left\{f\left(x\right)+g\left(x\right)-2\right\}}{\left\{f\left(x\right)-2\right\}}}=1\Leftrightarrow\frac{\left\{f\left(x-1\right)-\frac{3}{2}\right\}\left\{f\left(x\right)+g\left(x\right)-2\right\}}{\left\{f\left(x\right)-2\right\}}=2\Leftrightarrow\left\{f\left(x-1\right)-\frac{3}{2}\right\}\left\{f\left(x\right)+g\left(x\right)-2\right\}=2\left\{f\left(x\right)-2\right\}\Leftrightarrow\left\{2^{x-1}+2^{-\left(x-1\right)}-\frac{3}{2}\right\}\left(2\cdot2^x-2\right)=2\left(2^x+2^{-x}-2\right)\Leftrightarrow\left(2^x\right)^3-6\left(2^x\right)^2+11\cdot2^x-6=0\Leftrightarrow\left(2^x-1\right)\left(2^x-2\right)\left(2^x-3\right)=0\Leftrightarrow2^x=1,2,3\Leftrightarrow x=0,1,{\mathrm{log}}_2{3}
    真数条件よりx=0は不可.
    よって,x=1,{\mathrm{log}}_2{3}……(答)

    (2)
    f\left(1\right)f\left(-1\right)+g\left(1\right)g\left(-1\right)=\left(2^1+2^{-1}\right)\left(2^{-1}+2^1\right)+\left(2^1-2^{-1}\right)\left(2^{-1}-2^1\right)=4……(答)

    (3)
    f\left(\alpha+\beta\right)=2^{\alpha+\beta}+2^{-\left(\alpha+\beta\right)}=2^\alpha\cdot2^\beta+2^{-\alpha}\cdot2^{-\beta} g\left(\alpha+\beta\right)=2^{\alpha+\beta}-2^{-\left(\alpha+\beta\right)}=2^\alpha\cdot2^\beta-2^{-\alpha}\cdot2^{-\beta}
    ここで,
    f\left(\alpha\right)=2^\alpha+2^{-\alpha},f\left(\beta\right)=2^\beta+2^{-\beta}
    g\left(\alpha\right)=2^\alpha-2^{-\alpha},g\left(\beta\right)=2^\beta-2^{-\beta}
    より,
    2^{\pm\alpha}=\frac{1}{2}\left\{f\left(\alpha\right)\pm g\left(\alpha\right)\right\}
    2^{\pm\beta}=\frac{1}{2}\left\{f\left(\beta\right)\pm g\left(\beta\right)\right\}
    であるから,
    f\left(\alpha+\beta\right)=\frac{1}{2}\left\{f\left(\alpha\right)+g\left(\alpha\right)\right\}\cdot\frac{1}{2}\left\{f\left(\beta\right)+g\left(\beta\right)\right\}+\frac{1}{2}\left\{f\left(\alpha\right)-g\left(\alpha\right)\right\}\cdot\frac{1}{2}\left\{f\left(\beta\right)-g\left(\beta\right)\right\}=\frac{1}{2}\left\{f\left(\alpha\right)f\left(\beta\right)+g\left(\alpha\right)g\left(\beta\right)\right\}……(答)
    g\left(\alpha+\beta\right)=\frac{1}{2}\left\{f\left(\alpha\right)+g\left(\alpha\right)\right\}\cdot\frac{1}{2}\left\{f\left(\beta\right)+g\left(\beta\right)\right\}-\frac{1}{2}\left\{f\left(\alpha\right)-g\left(\alpha\right)\right\}\cdot\frac{1}{2}\left\{f\left(\beta\right)-g\left(\beta\right)\right\}=\frac{1}{2}\left\{f\left(\alpha\right)g\left(\beta\right)+g\left(\alpha\right)f\left(\beta\right)\right\}……(答)

2018年慶應大学経済学部|過去問徹底研究 大問3

2019.10.07

方針の立て方 (1) 数列の総和からを求めるには,普通を用いるが,を計算するとが入ってしまうため,上手くいかないことに気付く.逆に,この失敗を活かすと,を計算するとが出てくると判断できる.そこで,に関する考察を行う. また,これを一般化すれば,を使えばを出せると分かる.の漸化式はここから求めれば良い

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  • 方針の立て方

    (1)
    数列の総和S_nからa_1を求めるには,普通a_1=S_1を用いるが,S_1を計算するとa_2が入ってしまうため,上手くいかないことに気付く.逆に,この失敗を活かすと,S_0を計算するとa_1が出てくると判断できる.そこで,S_0に関する考察を行う.
    また,これを一般化すれば,S_nを使えばa_{n+1}を出せると分かる.\left\{a_n\right\}の漸化式はここから求めれば良い.ただし,S_nは用いることができないから,S_n-S_{n-1}=a_nとなることを用いてS_nを消去する.
    後は普通の計算問題である.

    (2)
    前半((40))については,解答欄の形式からa_{k-1}を用いてはならないことからa_{k-1}を消去することをまず考える.更に解答欄の形式からa_kのみを使うことからa_{k-1}\rightarrow a_kの変換をすれば良いと判断する.この変換には漸化式を使えば良い.
    後半((41)~(43))は,前半で導いた関係式をT_nを用いた式に変換する必要があるから,\sum_{k=1}^{n}{\left(k+1\right)a_k}\sum_{k=1}^{n+1}{ka_{k-1}},或いはこれに近い形を作り出す必要があると考える.そうすると,前半で導いた関係式の両辺の総和を取れば良いと判断できる.

    (3)
    ③の式をT_nについて解けば,解答欄の左辺を得られる.解答欄の形式からS_n,a_nは使えないから,これらを消すために②と一般項:a_n=nr^{n-1}を用いる.

    解答例

    (31)1
    (32)1
    (33)1
    (34)1
    (35)1
    (36)1
    (37)1
    (38)1
    (39)0
    (40)2
    (41)2
    (42)1
    (43)0
    (44)2
    (45)1
    (46)2
    (47)2
    (48)2
    (49)1
    (50)1
    (51)3

    解説

    (1)
    S_0=0=\frac{1-r^{0+1}}{\left(1-r\right)^2}-\frac{a_{0+1}}{1-r}=\frac{1-a_1}{1-r}\Leftrightarrow a_1=1……(答)
    また,n\geqq1に対して,
    a_n=S_n-S_{n-1}=\frac{1-r^{n+1}}{\left(1-r\right)^2}-\frac{a_{n+1}}{1-r}-\left(\frac{1-r^n}{\left(1-r\right)^2}-\frac{a_n}{1-r}\right)\Leftrightarrow a_{n+1}=ra_n+r^n……(答)
    a_{n+1}=ra_n+r^nの両辺をr^nで割れば,
    \frac{a_{n+1}}{r^n}=\frac{a_n}{r^{n-1}}+1\Leftrightarrow b_{n+1}=b_n+1
    であるから,数列\left\{b_n\right\}は初項b_1=\frac{a_1}{r^{1-1}}=1,公差1の等差数列になる.……(答)
    よって,
    b_n=1+\left(n-1\right)\cdot1=n\Leftrightarrow\frac{a_n}{r^{n-1}}=n\Leftrightarrow a_n=nr^{n-1}……(答)
    これを①に代入すれば,
    S_n=\frac{1-r^{n+1}}{\left(1-r\right)^2}-\frac{\left(n+1\right)r^n}{1-r}=\frac{1-\left(n+1\right)r^n+nr^{n+1}}{\left(1-r\right)^2}……(答)

    (2)
    前問で求めた漸化式:a_{n+1}=ra_n+r^nより,a_{k-1}=\frac{a_k-r^{k-1}}{r}であるから,
    \left(k+1\right)a_k-rka_{k-1}=\left(k+1\right)a_k-rk\cdot\frac{a_k-r^{k-1}}{r}=a_k+kr^{k-1}
    更に前問で求めた一般項:a_n=nr^{n-1}より,kr^{k-1}=a_kであるから,
    \left(k+1\right)a_k-rka_{k-1}=a_k+a_k=2a_k……(答)
    最左辺と最右辺の1からnまでの総和を取ると,
    \sum_{k=1}^{n}\left(\left(k+1\right)a_k-rka_{k-1}\right)=\sum_{k=1}^{n}{2a_k}\Leftrightarrow\sum_{k=1}^{n}{\left(k+1\right)a_k}-r\sum_{k=1}^{n}{ka_{k-1}}=2\sum_{k=1}^{n}a_k
    ここで,
    \sum_{k=1}^{n}{\left(k+1\right)a_k}=T_n
    \sum_{k=1}^{n}{ka_{k-1}}=\sum_{k=1}^{n+1}{ka_{k-1}}-\left(n+1\right)a_n=T_n-\left(n+1\right)a_n
    \sum_{k=1}^{n}a_k=S_n
    より,
    T_n-r\left\{T_n-\left(n+1\right)a_n\right\}=2S_n\Leftrightarrow\left(1-r\right)T_n=2S_n-r\left(n+1\right)a_n……(答)

    (3)
    (1)で求めた一般項:a_n=nr^{n-1}と②を③に代入して,
    \left(1-r\right)T_n=2\cdot\frac{1-\left(n+1\right)r^n+nr^{n+1}}{\left(1-r\right)^2}-r\left(n+1\right)nr^{n-1}\Leftrightarrow T_n=\frac{1}{\left(1-r\right)^3}\left\{2-\left(n+1\right)\left(n+2\right)r^n+2n\left(n+2\right)r^{n+1}-n\left(n+1\right)r^{\ n+2}\right\}……(答)

2018年慶應大学経済学部|過去問徹底研究 大問2

2019.10.07

方針の立て方 問題設定がやや奇天烈だか,題意を満たす関数を考えれば良く,それ以外は極めて平易な確率の問題である. (1)~(3)の前半((12)~(26))までは,特筆事項なし. (3)の後半((27)~(30))は,題意を満たす関数の特定がやや難しい.全ての関数の組み合わせに関して「を満たすすべて

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  • 方針の立て方

    問題設定がやや奇天烈だか,題意を満たす関数を考えれば良く,それ以外は極めて平易な確率の問題である.
    (1)~(3)の前半((12)~(26))までは,特筆事項なし.
    (3)の後半((27)~(30))は,題意を満たす関数の特定がやや難しい.全ての関数の組み合わせに関して「0\leqq x\leqq2を満たすすべての実数xに対してf_2\left(x\right)>g_2\left(x\right)となるか」を調べるのはパターン数も多くとても面倒である.そこで,「必要条件で可能性を絞って,虱潰しする」という方法を取ろう.この考え方はよく使う手段であるから,おさえておこう.具体的には,「0\leqq x\leqq2を満たすすべての実数xに対してf_2\left(x\right)>g_2\left(x\right)となる」の必要条件「f_2\left(0\right)>g_2\left(0\right)かつf_2\left(2\right)>g_2\left(2\right)となる」を用いて,題意を満たす関数の組み合わせを絞っていく.「f_2\left(0\right)>g_2\left(0\right)かつf_2\left(2\right)>g_2\left(2\right)となる」というのは,(3)の前半((22)~(26))で考えているから,すぐに\left(f_2\left(x\right),g_2\left(x\right)\right)=\left(6x^2-10x+11,6x\right),\left(-6x+15,-3x^2+12\right)と分かる.後は,\left(f_2\left(x\right),g_2\left(x\right)\right)=\left(6x^2-10x+11,6x\right)と,\left(f_2\left(x\right),g_2\left(x\right)\right)=\left(-6x+15,-3x^2+12\right)の2つを虱潰しに調べればよい.

    解答例

    (12)(13)\frac{3}{4}
    (14)(15)(16)\frac{7}{12}
    (17)(18)(19)(20)(21)\frac{19}{120}
    (22)(23)(24)(25)(26)\frac{19}{128}
    (27)(28)(29)(30)\frac{3}{256}

    解説

    (1)
    f\left(1\right)>8となる確率((12)と(13)について)
    \left.\left(-6x+15\right)\right|_{x=1}=9,\left.\left(-3x^2+12\right)\right|_{x=1}=9,\left.\left(6x^2-10x+11\right)\right|_{x=1}=7,\left.6x\right|_{x=1}=6
    であるから,f\left(1\right)>8を満たすには,f\left(x\right)=-6x+15または,f\left(x\right)=-3x^2+12であれば必要十分.
    よって,f\left(1\right)>8となる確率は,
    \frac{7+5}{16}=\frac{3}{4}……(答)
    〇条件つき確率((14)~(16)について)
    \int_{0}^{2}\left(-6x+15\right)dx=\left[-3x^2+15x\right]_0^2=18,\int_{0}^{2}\left(-3x^2+12\right)dx=\left[-x^3+12x\right]_0^2=16
    であるから,f\left(1\right)>8かつ\int_{0}^{2}f\left(x\right)dx>17となるのは,f\left(x\right)=-6x+15のとき.
    f\left(1\right)>8かつ\int_{0}^{2}f\left(x\right)dx>17となる確率は,\frac{7}{16}
    よって,求める条件つき確率は,
    \frac{\frac{7}{16}}{\frac{3}{4}}=\frac{7}{12}……(答)

    (2)
    \left.\left(-6x+15\right)\right|_{x=0}=15,\left.\left(-3x^2+12\right)\right|_{x=0}=12,\left.\left(6x^2-10x+11\right)\right|_{x=0}=11,\left.6x\right|_{x=0}=0
    \left.\left(-6x+15\right)\right|_{x=2}=3,\left.\left(-3x^2+12\right)\right|_{x=2}=0,\left.\left(6x^2-10x+11\right)\right|_{x=2}=15,\left.6x\right|_{x=2}=12
    であるから,f_1\left(0\right)>g_1\left(0\right)かつf_1\left(2\right)>g_1\left(2\right)となるような,f_1\left(x\right),g_1\left(x\right)の組み合わせは,\left(f_1\left(x\right),g_1\left(x\right)\right)=\left(6x^2-10x+11,6x\right),\left(-6x+15,-3x^2+12\right)の2通り.
    よって,求める確率は,
    \frac{3}{16}\cdot\frac{1}{15}+\frac{7}{16}\cdot\frac{5}{15}=\frac{19}{120}……(答)

    (3)
    f_2\left(0\right)>g_2\left(0\right)かつf_2\left(2\right)>g_2\left(2\right)となる確率((22)~(26)について)
    前問と同様に,f_2\left(0\right)>g_2\left(0\right)かつf_2\left(2\right)>g_2\left(2\right)となるのは\left(f_1\left(x\right),g_1\left(x\right)\right)=\left(6x^2-10x+11,6x\right),\left(-6x+15,-3x^2+12\right)の2通り.
    よって,求める確率は,
    \frac{3}{16}\cdot\frac{1}{16}+\frac{7}{16}\cdot\frac{5}{16}=\frac{19}{128}……(答)
    0\leqq x\leqq2を満たすすべての実数xに対してf_2\left(x\right)>g_2\left(x\right)となる確率((27)~(30)について)
    0\leqq x\leqq2を満たすすべての実数xに対してf_2\left(x\right)>g_2\left(x\right)となる関数の組\left(f_2\left(x\right),g_2\left(x\right)\right)を考える.
    まず,x=0,2で満たす必要がある(つまり,f_2\left(0\right)>g_2\left(0\right)かつf_2\left(2\right)>g_2\left(2\right)となる必要がある)ため,考えられる組は,\left(f_2\left(x\right),g_2\left(x\right)\right)=\left(6x^2-10x+11,6x\right),\left(-6x+15,-3x^2+12\right)の高々2通り.
    ここで,
    6x^2-10x+11-6x=6x^2-16x+11=6\left(x-\frac{4}{3}\right)^2+\frac{1}{3}
    であり,全ての実数xに対して6\left(x-\frac{4}{3}\right)^2+\frac{1}{3}>0であるから,\left(f_2\left(x\right),g_2\left(x\right)\right)=\left(6x^2-10x+11,6x\right)は題意を満たす.
    一方で
    -6x+15-\left(-3x^2+12\right)=3x^2-6x+3=3\left(x-1\right)^2であり,3\left(x-1\right)^2x=10となってしまうから,\left(f_2\left(x\right),g_2\left(x\right)\right)=\left(-6x+15,-3x^2+12\right)は題意を満たさない.
    よって,求める確率は,\left(f_2\left(x\right),g_2\left(x\right)\right)=\left(6x^2-10x+11,6x\right)となる確率と等しく,
    \frac{3}{16}\cdot\frac{1}{16}=\frac{3}{256}……(答)

2018年慶應大学経済学部|過去問徹底研究 大問1

2019.10.07

方針の立て方 (1)(2)は典型問題であるため特筆事項なし. (3)は三角形が二等辺三角形になることを利用する. (4)は角度に関する情報が与えられているため,ベクトルの内積を用いて求めるか,或いはその方法の原理となっている余弦定理から攻めると判断する. 前問の議論と合わせると,三角形の全ての辺の長

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  • 方針の立て方

    (1)(2)は典型問題であるため特筆事項なし.
    (3)は三角形\mathrm{PQR}が二等辺三角形になることを利用する.
    (4)は角度に関する情報が与えられているため,ベクトルの内積を用いて求めるか,或いはその方法の原理となっている余弦定理から攻めると判断する.

    前問の議論と合わせると,三角形\mathrm{PQR}の全ての辺の長さの情報が分かっているので,本解答ではベクトルによる解法ではなく,余弦定理による解法を用いた.

    解答例

    (1)5
    (2)5
    (3)4
    (4)5
    (5)4
    (6)1
    (7)9
    (8)(9)16
    (10)8
    (11)3

    解説

    x^2+y^2-8x-2ay+a^2=0\Leftrightarrow\left(x-4\right)^2+\left(y-a\right)^2=16
    よって,\mathrm{P}\left(4,a\right)であり,半径は4である.
    (1)
    \mathrm{P}\left(4,a\right)l\colon y=x+1上の点であるならば,
    a=4+1=5……(答)

    (2)
    \mathrm{P}\left(4,a\right)l\colon y=x+1の距離は,点と直線の距離の公式より,
    \frac{\left|4-a+1\right|}{\sqrt{1^2+\left(-1\right)^2}}=\frac{\left|5-a\right|}{\sqrt2}
    これが半径4より小さければ必要十分であるため,
    \frac{\left|5-a\right|}{\sqrt2}<4\Leftrightarrow\left|5-a\right|<4\sqrt2\Leftrightarrow-4\sqrt2<5-a<4\sqrt2\Leftrightarrow5-4\sqrt2<a<5+4\sqrt2……(答)

    (3)
    \begin{cases} y=x+1 \\ \left(x-4\right)^2+\left(y-a\right)^2=16 \end{cases}\Leftrightarrow\left(x,y\right)=\left(\frac{3+a\pm\sqrt{-a^2+10a+7}}{2},\frac{5+a\pm\sqrt{-a^2+10a+7}}{2}\right)(複号同順)
    よって,
    \mathrm{Q}\left(\frac{3+a+\sqrt{-a^2+10a+7}}{2},\frac{5+a+\sqrt{-a^2+10a+7}}{2}\right),\mathrm{R}\left(\frac{3+a-\sqrt{-a^2+10a+7}}{2},\frac{5+a-\sqrt{-a^2+10a+7}}{2}\right)と表せる(\sqrt{-a^2+10a+7}の係数の\pmのどちらを点\mathrm{Q},点\mathrm{R}とするかは本来決められないが,上記のように+の方を点\mathrm{Q}-の方を点\mathrm{R}とおいて一般性を失わない).
    これより,
    \vec{\mathrm{QR}}=\left(\sqrt{-a^2+10a+7},\sqrt{-a^2+10a+7}\right)
    \therefore\left|\vec{\mathrm{QR}}\right|=\sqrt{\left(\sqrt{-a^2+10a+7}\right)^2+\left(\sqrt{-a^2+10a+7}\right)^2}=\sqrt{2\left(-a^2+10a+7\right)}
    \mathrm{P}と辺\mathrm{QR}との距離は\frac{\left|5-a\right|}{\sqrt2}であるから,三角形\mathrm{PQR}の面積は
    \frac{1}{2}\cdot\frac{\left|5-a\right|}{\sqrt2}\cdot\sqrt{2\left(-a^2+10a+7\right)}=\frac{\left|5-a\right|\sqrt{-a^2+10a+7}}{2}
    これが8となるのは,
    \frac{\left|5-a\right|\sqrt{-a^2+10a+7}}{2}=8\Leftrightarrow a^4-20a^3+118a^2-180a+81=0\Leftrightarrow\left(a-1\right)^2\left(a-9\right)^2=0\Leftrightarrow a=1,9……(答)

    (4)
    \mathrm{PQ}\mathrm{PR}は円Cの半径にあたるから,長さは4である.
    よって,余弦定理より,
    {\mathrm{QR}}^2={\mathrm{PQ}}^2+{\mathrm{PR}}^2-2\cdot \mathrm{PQ}\cdot \mathrm{PR}\cdot\cos{\angle\mathrm{QPR}}\Leftrightarrow\left(\sqrt{2\left(-a^2+10a+7\right)}\right)^2=4^2+4^2-2\cdot4\cdot4\cdot\mathrm{cos} {{150}^\circ}\Leftrightarrow\left(a-5\right)^2=16-8\sqrt3……(答)


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