参考書の特色
▶対象者
国公立、私立の生物受験者で、入試頻出の標準問題の演習をしていきたい人向け。
本書は同じ旺文社からの出版の標準問題精講同様、一部の私大や国立2次対策用の問題集という理解が適切です。
標準問題精講はかなり発展的な内容が出題されるような学校・学部にもある程度対応していますが、本書はやや標準的な教科書の範囲からあまり逸脱しない出題をする学校・学部の志望者向けです。
使い方については以下に詳しく述べますが、本書もやはりある程度の知識が身についた上で取り組むべき問題集です。
標準問題精講とは違い、各「必修基礎問題」に関連した知識を「精講」でまとめてあるので、多少知識の定着があやふやでも問題集を進めていくことができるでしょう。
しかし、やはり出題は大学入試問題の過去問からであり、最低限教科書レベルの知識は身につけた上で取り組みたいところです。
特に実戦基礎問や演習問題は応用力が必要な問題です。これまでの知識が定着していないと考えられる部分については『宇宙一わかりやすい生物基礎』や『高校これでわかる生物』といった参照教材を使って理解を深めていきましょう。
「基礎」問題精講というタイトルですが、本書は、p.4で述べられている通り、例えば標準問題精講に比べて易しい問題で構成されているわけではありません。
入試で頻出の重要問題という意味での「基礎問」であり、実際、「必修基礎問題」も大学の入試問題からの出題となっています。
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勉強時間、スケジュール、参考書、勉強法の紹介
参考書の使い方
▶おすすめ使用期間
2ヶ月〜3ヶ月程度
本書は全10章、必修問題73問・実習基礎問25問という構成です。
また、各章の最後にその章に関連した演習問題が合計47問ついていますので、全部で150問程の問題が掲載されていることになります。
これらを最初から順番通り進めても良いですし、志望校の傾向や自身の苦手・得意分野の兼ね合いから特定のテーマ・範囲を中心に進めるのも使い方の一つの選択肢としてあります。
志望校や自身の苦手な分野に合わせて行う場合、目次で各問題がどのテーマを扱っているかがわかるようになっているので、参照して問題をピックアップすると良いでしょう。
本書の特長は「精講」で各問のポイントをまとめてある点で、多少その問題に関連した知識があやふやでも、解く前や解いた後にすぐに整理することができます。ただし、各問の解説は標準問題精講と比べると詳しいとは言えない点がネガティブポイントとして挙げられます。
上でも述べたように、本書は教科書レベルの基礎知識はある人が問題演習として使うのに適している問題集です。基礎知識未定着ではあまり効果が望めないことを念頭に入れておいてください。「基礎」問題集とは言え、大学入試問題で構成されていますので、難しいと感じた人や時間的に余裕のある人は教科書準拠の問題集を先にやるなどしてから本書に取り組むのも良いでしょう。本書は全150問程度、31のセクションから成っていますので、セクション毎に進めていくのが良いかも知れません。多少セクション毎に問題数に差がありますが、1日もしくは2日で1セクション進められて毎日取り組めば、約2ケ月で一周出来る計算になります。
2周する重要性
この問題集に限ったことではありませんが、復習として問題集を2周するようにしましょう。
いろいろな問題集に手を出すよりも、1冊を完璧に仕上げる方が知識の定着・深化には効果的です(特に時間のない現役生)。
本書の問題数・レベルからすれば、理解してすべての項目を覚えることができればかなり力はつきますので、少なくとも1周目にできなかった問題や難しいと感じた問題は1周終わった後に見直すようにしてください。
この参考書によくある質問集
ここではこの参考書によく当塾に寄せられる質問をQ&A形式でお答えします。
解答はプラトン先生にお答えいただきます。
質問1
本書と標準問題精講はどちらを選ぶべきですか?
具体的に目安を言えば標準問題精講は医学部や難関私立の志望者向け、本書は看護学部や中堅私立志望者向けと言えます。
自分の志望校の出題傾向に合わせて使い分けて下さい。
質問2
?いつ頃から本書を始めればいいですか?
そして冬に本書の2周目、志望校の過去問演習を進めるという流れになるかと思います。
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