方針の立て方
前半はあまりに平易な問題のため特筆事項なし.
後半は,実際に具体的なトーナメント表で考える.すると,選手Hの位置と,選手Hがいつ負けるのかがカギになると分かる.例によって,大まかな場合分け→細かい場合分け→さらに細かい計算というように,最初は大雑把に分けて考えていき細かいことは後回しとすると,全体の見通しが良くなる.対称性を見抜けるかで処理のスピードに差が出た問題である.入試数学は基本的には時間が足りなくなるのが常なので,小さな対称性でも,気付いてどんどん利用したい.
解答例
(43)(44)(45)(46)(47)(48)……
(49)(50)(51)(52)(53)(54)……
解説
〇すべての選手が互角であったときの確率((43)~(48))について
選手Aが3連勝すれば必要十分.
 ……(答)
……(答)
〇選手Hだけが他の選手より優れていたときの確率((49)~(54))について
選手Aと選手Hのトーナメント表での位置関係で場合分けする.このとき,選手Aは下図のように左端に固定して考えて一般性を失わない.

更に対称性から,②と② ,③と③
,③と③ と③
と③ と③
と③ を考えることは対等であるので,①,②,③のみを考える.
を考えることは対等であるので,①,②,③のみを考える.
①の位置に選手Hがいる場合
選手Aが優勝するには1回戦で選手Hに勝ち,後の2回を勝てば必要十分.

②か② の位置に選手Hがいる場合
の位置に選手Hがいる場合
2回戦で選手Hと戦うか,戦わないかで場合分けする.
2回戦で選手Hと戦って,選手Aが優勝するには,選手Aと選手Hがともに1回戦を勝ち,2回戦で選手Aが選手Hに勝ち,3回戦で選手Aが勝てば必要十分.

2回戦で選手Hと戦わず,選手Aが優勝するには,1回戦で選手Aが勝ち,選手Hが負け,後の2回を選手Aが勝てば必要十分.


③か③ か③
か③ か③
か③ の位置に選手Hがいる場合
の位置に選手Hがいる場合
選手Hが何回戦で負けるかで場合分けする.
選手Hが1回戦で負けて,選手Aが優勝するには,1回戦で選手Aが勝ち,選手Hが負け,後の2回を選手Aが勝てば必要十分.

選手Hが2回戦で負けて,選手Aが優勝するには,選手Aと選手Hがともに1回戦を勝ち,2回戦で選手Aが勝ち,選手Hが負け,3回戦で選手Aが勝てば必要十分.

選手Hが3回戦で負けて,選手Aが優勝するには,選手Aと選手Hがともに1回戦と2回戦を勝ち,3回戦で選手Aが勝てば必要十分.


さらに,抽選で選手Hが①の位置にくる確率は ,②か②
,②か② の位置にくる確率は
の位置にくる確率は ,③か③
,③か③ か③
か③ か③
か③ の位置にくる確率は
の位置にくる確率は であるから,求める確率は,
であるから,求める確率は,
 ……(答)
……(答)
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