座・株仲間とは?
座・株仲間はともに、同業者組合のことを表しますが、少し違いがあるのでしっかり区別して覚えましょう。
「座」とは、商売等で特権を認められた集団のことを意味します。
特権とは具体的に言えば、「ここで商売してもいいよ」などという許可のことを言います。つまり商売を認められた人たちのグループを「座」と言います。
上納金という形で寺社・貴族・大名にお金を払うことで、商売を認められます。
ただ、このような制度のままでいると、自由な商売がなされず、社会の発展を妨げます。
そこで織田信長・豊臣秀吉によって「楽市・楽座」が行われるようになり、「座」の制度は消滅します。
一方、「株仲間」とは江戸時代の用語で、株を持つことで仲間に入れる組合のことをいいます。
まず特権をもらう「座」とは違い、株を買うことでお金を出し合って仲間になるのが「株仲間」です。
当初は楽市・楽座が継続していたのですが、徐々に幕府は株仲間に上納金を払わせるようになったので、結局組織の形としては同じようなものになってしまいました。
ただし、「座」ははじめから特権をもらっていた集団で、織田信長・豊臣秀吉の時代までの言葉。
「株仲間」は結果的に特権をもらった団体で、江戸時代以降の言葉、という区別はしっかり持っておきましょう。
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