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2018年早稲田大学理工|過去問徹底研究 大問2

2019.09.02

早稲田大学理工過去問徹底研究 2018年 大問2 方針の立て方 (1) 領域の図示も求積も頻出問題のため特筆事項なし.図示する場合には共有点はきちんと出しておくようにしよう. (2) 領域はの範囲に限られるため,は高々9通りを考えれば良い.そのためトリッキーな解法を考えるよりも,虱潰しに数え上げた方

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    方針の立て方

    (1)
    領域の図示も求積も頻出問題のため特筆事項なし.図示する場合には共有点はきちんと出しておくようにしよう.

    (2)
    領域は-3\leqq x\leqq5の範囲に限られるため,xは高々9通りを考えれば良い.そのためトリッキーな解法を考えるよりも,虱潰しに数え上げた方が速いと判断し,地道に数え上げる.

    解答例

    (1)
    \begin{cases} y=x+1 \\ y=-3x+5 \\ y=-\frac{1}{4}x^2-\frac{1}{2}x-\frac{5}{4}=-\frac{1}{4}\left(x+1\right)^2-1 \end{cases}
    これを図示すると,

    (なお,\left(-3,-2\right)\left(5,-10\right)で,放物線は直線と接する.)
    よって,求める面積は,
    \int_{-3}^{1}\left\{\left(x+1\right)-\left(-\frac{1}{4}x^2-\frac{1}{2}x-\frac{5}{4}\right)\right\}dx+\int_{1}^{5}\left\{\left(-3x+5\right)-\left(-\frac{1}{4}x^2-\frac{1}{2}x-\frac{5}{4}\right)\right\}dx\bigm=\left[\frac{1}{12}x^3+\frac{3}{4}x^2+\frac{9}{4}x\right]_{-3}^1+\left[\frac{1}{12}x^3-\frac{5}{4}x^2+\frac{25}{4}x\right]_1^5=\frac{32}{3}……(答)

    (2)
    x=-3からx=5まで,xを一つずつ動かしながら考える.
    x=-3……0個
    x=-2……0個
    x=-1……0個
    x=0……2個
    x=1……3個
    x=2……2個
    x=3……0個
    x=4……0個
    x=5……0個
    よって,求める個数は2+3+2=7個……(答)

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2016年慶應大学理工|過去問徹底研究 大問4

2019.08.31

慶應義塾大学過去問徹底研究 2016年 大問4 方針の立て方 (1) 実際にに小さい順から値を代入して確かめてみることで,方針どころか答えが得られる. (2) この問題の困難の一つは未知数が多いことである().まずはこの未知数を減らしたい.事実Fを用いればを消去できると考え,早速事実Fを用いる.この

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    方針の立て方

    (1)
    実際にkに小さい順から値を代入して確かめてみることで,方針どころか答えが得られる.

    (2)
    この問題の困難の一つは未知数が多いことである(a,b,k).まずはこの未知数を減らしたい.事実Fを用いればaを消去できると考え,早速事実Fを用いる.この問題では,整数kが任意であることに注意したい.また,複素数の累乗を見たらド・モアブルの定理を疑うことは基本解法としておさえておきたい.その後,mを動かすことで答えが分かる.

    (3)
    複素数の累乗を見たらド・モアブルの定理を疑うという基本解法,三角関数は2\pi周期の関数であることから方針を得る.その後は,分数の厄介さを解消するために分母を払うこと,更に,a,bが互いに素であることから,1次不定方程式に持ち込むことを考えたい.

    (4)
    (2)と問題設定が似ているため,(2)の結果を用いたい.その後は素直に集合Q_1の要素と集合Q_2の要素を掛け合わせたものを考えていけばよい.2\left(\frac{k_1b_2+k_2b_1}{b_1b_2}\right)\piの範囲を考えれば,重複を考える必要があると分かる.b_1b_2が互いに素でないときは,\begin{cases}b_1=db_1^\prime\\b_2=db_2^\prime\end{cases} (b1',b2'は互いに素な整数)と書けることは頻出の解法のためおさえておきたい.

    解答例

    (1)
    ツ:3
    (2)
    テ:b
    (3)以下、解答
    2akbπ=2πb+2nπ (nは整数)となるkが存在すれば必要十分.
    \frac{2ak}{b}\pi=\frac{2\pi}{b}+2n\pi\Leftrightarrow ak=1+nb\Leftrightarrow ak-nb=1
    abは互いに素であるから,この1次不定方程式を満たす整数の組\left(k,n\right)は存在する.
    証明終了.
    (4)
    ト:b_1b_2
    ナ:\frac{b_1b_2}{d}

    解説
    (1)
    k=1,2は,自明に不可.
    k=3のとき,
    \left(\cos{\frac{4}{5}\pi}+i\sin{\frac{4}{5}\pi}\right)^k=\cos{\frac{12}{5}\pi}+i\sin{\frac{12}{5}\pi} (ド・モアブルの定理) =\cos{\frac{2}{5}\pi}+i\sin{\frac{2}{5}\pi}
    よって,求めるkは3……(答)

    (2)
    事実Fから,
    P={z|zは整数mを用いて\left(\cos{\frac{2}{b}\pi}+i\sin{\frac{2}{b}\pi}\right)^mと表される複素数
    となる.
    z=\left(\cos{\frac{2}{b}\pi}+i\sin{\frac{2}{b}\pi}\right)^m=\cos{\frac{2m}{b}\pi}+i\sin{\frac{2m}{b}\pi}は,m=1,2,\cdots\cdots,bのそれぞれの値に対して,異なる複素数となるが,それ以外の整数については,m=1,2,\cdots\cdots,bのどれかの整数を代入した複素数と同じ複素数となる.
    \therefore n\left(P\right)=b……(答)

    (4)
    (2)と同様に考えると,
    Q_1={z|zは整数k_1を用いて\left(\cos{\frac{2}{b_1}\pi}+i\sin{\frac{2}{b_1}\pi}\right)^{k_1}と表される複素数}
    Q_2={z|zは整数k_1を用いて\left(\cos{\frac{2}{b_2}\pi}+i\sin{\frac{2}{b_2}\pi}\right)^{k_2}と表される複素数}
    であり,
    n\left(Q_1\right)=b_1
    n\left(Q_2\right)=b_2
    である.
    b_1b_2が互いに素であるとき
    \left(\cos{\frac{2k_1}{b_1}\pi}+i\sin{\frac{2k_1}{b_1}\pi}\right)\cdot\left(\cos{\frac{2k_2}{b_2}\pi}+i\sin{\frac{2k_2}{b_2}\pi}\right)=\cos{2\left(\frac{k_1b_2+k_2b_1}{b_1b_2}\right)\pi}+i\sin{2\left(\frac{k_1b_2+k_2b_1}{b_1b_2}\right)\pi}
    ここで,k_1=1,2,\cdots\cdots,b_1k_2=1,2,\cdots\cdots,b_2の範囲で考えると(この範囲のみで考えても,Q_1Q_2の全ての要素を考えつくしたことになる),0<k_1\leqq b_10<k_2\leqq b_2より,
    0<2\left(\frac{k_1b_2+k_2b_1}{b_1b_2}\right)\pi4pi
    となる.よって,Q_1Q_2の異なる要素の組を掛け合わせたとしても,その積に重複が生じる可能性があると考えられるが,以下では,その重複が存在しないことを示す.
    そのために,
    \frac{k_1b_2+k_2b_1}{b_1b_2}=\frac{k_1^\prime b_2+k_2^\prime b_1}{b_1b_2}+n (n=0,1) \Leftrightarrow \frac{k_1-k_1^\prime}{b_1}+\frac{k_2-k_2^\prime}{b_2}=n
    となる整数の組\left(k_1^\prime,k_2^\prime\right)を考える.
    上の方程式を満たす\left(k_1^\prime,k_2^\prime\right)の組が,\left(k_1,k_2\right)のみであることを示せれば,必要十分である.
    まず,n=0となるには,
    \begin{cases}k_1-k_1^\prime=0\\k_2-k_2^\prime=0\end{cases}\Leftrightarrow\left(k_1,k_2\right)=\left(k_1^\prime,k_2^\prime\right)
    が必要.
    次に,n=1となるには,
    \frac{k_1-k_1^\prime}{b_1}+\frac{k_2-k_2^\prime}{b_2}=1\Leftrightarrow\left(k_1-k_1^\prime\right)b_2+\left(k_2-k_2^\prime\right)b_1=b_1b_2\bigm\Leftrightarrow\left(k_1-k_1^\prime\right)b_2=\left(b_2-k_2+k_2^\prime\right)b_1\bigm\Leftrightarrow\frac{b_1}{b_2}=\frac{k_1-k_1^\prime}{b_2-\left(k_2-k_2^\prime\right)}
    であること(b_1b_2は互いに素であるから,左辺は既約分数)と,1\leqq b_2-\left(k_2-k_2^\prime\right)\leqq2b_2-1<2b_2より,
    \begin{cases}k_1-k_1^\prime=b_1\\b_2-(k_2-k_2^\prime)=b_2\end{cases}
    が必要だが,k_1-k_1^\prime=b_1は不可.
    よって,方程式を満たす\left(k_1^\prime,k_2^\prime\right)の組は存在しない.
    以上より,方程式を満たす\left(k_1^\prime,k_2^\prime\right)の組は\left(k_1,k_2\right)のみである.
    つまり,Q_1Q_2の異なる要素の組を掛け合わせたとき,その積に重複が生じる可能性はないことが示せた.
    よって,
    n\left(R\right)=b_1b_2……(答)
    b_1b_2が互いに素でないとき
    \begin{cases}b_1=db_1^\prime\\b_2=db_2^\prime\end{cases} (b_1^\prime,b_2^\primeは互いに素な整数)
    と書ける.
    \therefore\left(\cos{\frac{2k_1}{b_1}\pi}+i\sin{\frac{2k_1}{b_1}\pi}\right)\cdot\left(\cos{\frac{2k_2}{b_2}\pi}+i\sin{\frac{2k_2}{b_2}\pi}\right)=\cos{2\left(\frac{k_1b_2^\prime+k_2b_1^\prime}{db_1^\prime b_2^\prime}\right)\pi}+i\sin{2\left(\frac{k_1b_2^\prime+k_2b_1^\prime}{db_1^\prime b_2^\prime}\right)\pi}
    上記の議論と比べれば,
    n\left(R\right)=b_1^\prime b_2^\prime=\frac{b_1b_2}{d}……(答)

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2016年慶應大学理工|過去問徹底研究 大問5

2019.08.31

慶應義塾大学過去問徹底研究 2016年  大問5 方針の立て方 (ニ)と(ヌ)については,基本的な解法であるため特筆事項なし. (ネ)について. 面と垂線の問題である.面は2つの線形独立なベクトル(このようなベクトルを基底ベクトルという)の線形結合で表現される.つまり,「面と垂直」という条件を,「2

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    方針の立て方

    (ニ)と(ヌ)については,基本的な解法であるため特筆事項なし.
    (ネ)について.
    面と垂線の問題である.面は2つの線形独立なベクトル(このようなベクトルを基底ベクトルという)の線形結合で表現される.つまり,「面と垂直」という条件を,「2つの基底ベクトルと垂直」という条件に言い換えることができる.このことを利用しよう.なお,面と垂線の問題は難関大学では頻出の問題であるため,この問題ができなかった受験生は是非復習してほしい.
    (ノ)について.
    前問で\triangle\mathrm{ABC}の垂線を考えたので,\triangle\mathrm{ABC}を底面と考えて体積を求めるという方針が立つ.そのためには高さに当たる線分\mathrm{OH}の長さを求める必要があるため,線分\mathrm{OH}のことを考える.
    (ハ)について.
    実際に点\mathrm{P}と点\mathrm{Q}を作図する.\triangle\mathrm{ABC}は全ての辺の長さが分かっているため,垂線\mathrm{BB^\prime}の長さが求められることを考えれば,相似比を使うという考え方も思い浮かぶ.
    (ヒ)について.
    \triangle\mathrm{OAC}\equiv\triangle\mathrm{BCA}であることから,四面体のねじれ具合を考え,切り口の形を考える.線分\mathrm{PQ}の長さを前問で求めたので,線分\mathrm{PQ}を底辺として考えるという方針を立てると,点\mathrm{R}について考えるという方針も立つ.

    解答例
    ニ:\frac{3}{2}
    ヌ:\frac{3\sqrt{15}}{4}
    ネ:\frac{7}{9}\vec{\mathrm{AB}}+\frac{1}{3}\vec{\mathrm{AC}}
    ノ:\frac{5\sqrt2}{4}
    ハ:\frac{21\sqrt{15}}{40}
    ヒ:\frac{45\sqrt2}{32}

    解説

    \vec{\mathrm{AB}}\cdot\vec{\mathrm{AC}}と,\triangle\mathrm{ABC}の面積について(ニ,ヌについて)
    \triangle\mathrm{ABC}に対して余弦定理より,
    \left(\sqrt{10}\right)^2=3^2+2^2-2\vec{\mathrm{AB}}\cdot\vec{\mathrm{AC}}\Leftrightarrow\vec{\mathrm{AB}}\cdot\vec{\mathrm{AC}}=32……(答)
    \therefore\triangle\mathrm{ABC}=\frac{1}{2}\sqrt{\left|\vec{\mathrm{AB}}\right|^2\left|\vec{\mathrm{AC}}\right|^2-\left(\vec{\mathrm{AB}}\cdot\vec{\mathrm{AC}}\right)^2}=\frac{3\sqrt{15}}{4}……(答)

    \vec{\mathrm{AH}}について(ネについて)
    \vec{\mathrm{AH}}=x\vec{\mathrm{AB}}+y\vec{\mathrm{AC}} (x,yは実数定数)とおく.すると,\vec{\mathrm{OH}}=x\vec{\mathrm{AB}}+y\vec{\mathrm{AC}}-\vec{\mathrm{AO}}
    平面\alpha\mathrm{OH}は直交するので,下記の条件
    \begin{cases}\vec{\mathrm{OH}}\cdot\vec{\mathrm{AB}}=0\\\vec{\mathrm{OH}}\cdot\vec{\mathrm{AC}}=0\end{cases}
    を満たす.
    ここで.\triangle\mathrm{OAB}\triangle\mathrm{OAC}それぞれに余弦定理を用いることで,
    \begin{cases}\vec{\mathrm{AO}}\cdot\vec{\mathrm{AB}}&=\frac{15}{2}\\\vec{\mathrm{AO}}\cdot\vec{\mathrm{AC}}&=\frac{5}{2}\end{cases}
    を得る.これを用いて,上の条件式を計算すると,
    \begin{cases}x=\frac{7}{9}\\y=\frac{1}{3}\end{cases}
    を得る.
    \therefore\vec{\mathrm{AH}}=\frac{7}{9}\vec{\mathrm{AB}}+\frac{1}{3}\vec{\mathrm{AC}}……(答)

    〇四面体\mathrm{OABC}の体積について(ノについて)
    \left|\vec{\mathrm{AH}}\right|^2=\left(\frac{7}{9}\vec{\mathrm{AB}}+\frac{1}{3}\vec{\mathrm{AC}}\right)\cdot\left(\frac{7}{9}\vec{\mathrm{AB}}+\frac{1}{3}\vec{\mathrm{AC}}\right)=\frac{49}{81}\left|\vec{\mathrm{AB}}\right|^2+\frac{1}{9}\left|\vec{\mathrm{AC}}\right|^2+\frac{14}{27}\vec{\mathrm{AB}}\cdot\vec{\mathrm{AC}}=\frac{20}{3}
    \therefore\left|\vec{\mathrm{OH}}\right|^2=\left|\vec{\mathrm{OA}}\right|^2-\left|\vec{\mathrm{AH}}\right|^2=\frac{10}{3}\Leftrightarrow\left|\vec{\mathrm{OH}}\right|=\frac{\sqrt{30}}{3}
    よって,四面体\mathrm{OABC}の体積は,
    \frac{1}{3}\cdot\triangle\mathrm{ABC}\cdot\vec{\mathrm{OH}}=13\cdot\frac{3\sqrt{15}}{4}\cdot\frac{\sqrt{30}}{3}=\frac{5\sqrt2}{4}……(答)

    \mathrm{PQ}の長さについて(ハについて)
    \mathrm{P}は,線分\mathrm{AH}上の点のため,
    \vec{\mathrm{AP}}=k\vec{\mathrm{AH}}=\frac{7}{9}k\vec{\mathrm{AB}}+\frac{1}{3}k\vec{\mathrm{AC}}
    と書ける.
    ここで,点\mathrm{P}\triangle\mathrm{ABC}において,辺\mathrm{BC}上の交点であるから,
    \frac{7}{9}k+\frac{1}{3}k=1\Leftrightarrow k=\frac{9}{10}
    \therefore\vec{\mathrm{AP}}=\frac{7}{10}\vec{\mathrm{AB}}+\frac{3}{10}\vec{\mathrm{AC}}
    よって,点\mathrm{P}は,線分\mathrm{BC}を3:7に内分する点.

    上図のように,\triangle\mathrm{ABC}で,\mathrm{B}から\mathrm{AC}への垂線の足を\mathrm{B}^\primeとする.
    \mathrm{A}\mathrm{B}^\prime=x>0とおくと,三平方の定理より,
    {\mathrm{AB}}^2-x^2={\mathrm{BC}}^2-\left(\mathrm{AC}-x\right)^2\Leftrightarrow x=\frac{3}{4}
    \thereforeB\mathrm{B}^\prime=\frac{3\sqrt{15}}{4}
    \triangleC\mathrm{B}^\prime\mathrm{B}∽\triangleCQP(相似比10:7)より,
    \mathrm{PQ}=\frac{7}{10}\cdot\frac{3\sqrt{15}}{4}=\frac{21\sqrt{15}}{40}……(答)

    〇切り口の面積について(ヒについて)
    4つの面が全て合同であることから,2点\mathrm{P,Q}を通り平面\alphaに垂直な平面は,辺\mathrm{OA},辺\mathrm{OB}と交わる.
    特に,線分\mathrm{PQ}を平面\alphaと垂直な方向に動かすと,\triangle\mathrm{OAC}上を通ると考えられる.
    ここで,\mathrm{P}から,\triangle\mathrm{OAC}への垂線の足を\mathrm{R}とする.
    \vec{\mathrm{AR}}=s\vec{\mathrm{AO}}+t\vec{\mathrm{AC}}\Leftrightarrow\vec{\mathrm{PR}}=s\vec{\mathrm{AO}}-\frac{7}{10}\vec{\mathrm{AB}}+\left(t-\frac{3}{10}\right)\vec{\mathrm{AC}} (s,tは実数定数)とおく.

    \mathrm{PR}\triangle\mathrm{ABC}は直交するので,
    \begin{cases}\vec{\mathrm{PR}}\cdot\vec{\mathrm{AB}}=0\\\vec{\mathrm{PR}}\cdot\vec{\mathrm{AC}}=0\end{cases}
    これを解くと、
    \begin{cases}x=\frac{9}{10}\\y=0\end{cases}
    よって,点\mathrm{R}は辺\mathrm{AO}上の点であり,
    \vec{\mathrm{AR}}=\frac{9}{10}\vec{\mathrm{AO}}
    となる.
    \therefore\vec{\mathrm{PR}}=\frac{9}{10}\vec{\mathrm{AO}}-\frac{7}{10}\vec{\mathrm{AB}}-\frac{3}{10}\vec{\mathrm{AC}}
    \therefore\left|\vec{\mathrm{PR}}\right|=\frac{3\sqrt{30}}{10}

    また,上図のように,2点\mathrm{P,Q}を通り平面\alphaに垂直な平面と辺\mathrm{OB}の交点を\mathrm{S}とし,\mathrm{S}から平面\alphaへの垂線の足を\mathrm{T}とする.
    \triangle\mathrm{BOH}\backsim\triangle\mathrm{BST}より,\mathrm{T}\mathrm{BH}上の点であり,かつ,\mathrm{PQ}上の点であるから,実数定数i,jを用いて,
    \bagin{cases}\vec{\mathrm{BT}}=i\vec{\mathrm{BH}}\\\vec{\mathrm{QT}}=j\vec{\mathrm{QP}}\end{cases}\Leftrightarrow\bagin{cases}\vec{\mathrm{QT}}&=\left(1-\frac{2}{9}x\right)\vec{\mathrm{AB}}+\left(\frac{1}{3}x-\frac{9}{16}\right)\vec{\mathrm{AC}}\\\vec{\mathrm{QT}}&=\frac{7}{10}j\vec{\mathrm{AB}}-\frac{21}{80}j\vec{AC}\end{cases}
    係数比較して解くことで,
    j=\frac{25}{21}
    を得る.
    \therefore\left|\vec{\mathrm{QT}}\right|=\frac{25}{21}\left|\vec{\mathrm{PQ}}\right|=\frac{5\sqrt{15}}{8}
    等積変形の考え方を用いれば,求める面積は\triangle\mathrm{RTQ}の面積と同じであるから,
    \frac{1}{2}\cdot\mathrm{QT}\cdot\mathrm{PR}=\frac{1}{2}\cdot\frac{5\sqrt{15}}{8}\cdot\frac{3\sqrt{30}}{10}=\frac{45\sqrt2}{32}……(答)

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2018年慶應大学理工|過去問徹底研究 大問2

2019.08.30

慶應義塾大学過去問徹底研究 2018年 大問2 方針の立て方 (1)高々2回の移動のため,書き出して考えれば解答を得られる. (2)この問題も高々3回の移動のため,書き出せば解答を得られるが,正攻法で攻めるより余事象で考えた方が条件が厳しくなることを利用することで,手間を省ける. (3)左への移動は

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    方針の立て方

    (1)高々2回の移動のため,書き出して考えれば解答を得られる.

    (2)この問題も高々3回の移動のため,書き出せば解答を得られるが,正攻法で攻めるより余事象で考えた方が条件が厳しくなることを利用することで,手間を省ける.

    (3)左への移動はできないことから,右への移動回数=x座標となることを利用する.実際に満たすものを考えることで,この事実には気付ける.後は場合分けして虱潰しにすればよい.

    (4)「…」を使って満たす場合を書いてみることで,解法を得る.

    (5)正攻法で解くよりも,余事象で考えた方が条件が厳しくなることから余事象で攻めることを見抜く.(3)と同様に右への移動回数=x座標となることを利用して虱潰しに考えつくす.

    解答例
    (1)
    オ:\frac{1}{3}
    (2)
    カ:\frac{23}{27}
    (3)
    キ:\frac{11}{27}
    ク:\frac{13}{33}
    (4)
    ケ:\frac{n-1}{4}\left(\frac{2}{3}\right)^n
    (5)
    コ:\frac{2}{3}-\frac{n+1}{2}\left(\frac{2}{3}\right)^n

    解説
    x軸正方向に1動くことを右に動く,同様にy軸正(負)方向に1動くことを上(下)に動くということにする.
    (1)
    上→下,下→上,右→右に動く場合のみ.
    \therefore\left(\frac{2}{6}\cdot\frac{2}{6}\right)+\left(\frac{2}{6}\cdot\frac{2}{6}\right)+\left(\frac{2}{6}\cdot\frac{2}{6}\right)=\frac{1}{3}……(答)

    (2)
    余事象で考える.
    さいころを3回投げて,点Pのx座標とy座標がともに1未満となるのは,上0回,下3回か,上1回,下2回のどちらかの出し方をしたとき.
    ・上0回,下3回の確率
    \left(\frac{2}{6}\right)^3=\frac{1}{27}
    ・上1回,下2回の確率
    何回目に上に動くかで3通りあるため,
    3\cdot\frac{2}{6}\cdot\left(\frac{2}{6}\right)^2=\frac{1}{9}
    よって,さいころを3回投げて,点Pのx座標とy座標がともに1未満となる確率は,
    \frac{1}{27}+\frac{1}{9}=\frac{4}{27}
    これより,求める確率は,
    1-\frac{4}{27}=\frac{23}{27}……(答)

    (3)
    〇さいころを4回投げたとき,点Pのx座標が2以上である確率(キについて)
    4回の移動の内,右に何回動くかで場合分けする.
    (ⅰ)右に2回動くときの確率
    4回の移動の内,何回目で右に動くかで,{_4^}\mathrm{C}_2通り.
    \therefore{_4^}\mathrm{C}_2\cdot\left(\frac{2}{6}\right)^2\left(\frac{4}{6}\right)^2=\frac{8}{27}
    (ⅱ)右に3回動くときの確率
    4回の移動の内,何回目で右に動くかで,4通り.
    \therefore4\cdot\left(\frac{2}{6}\right)^3\cdot\frac{4}{6}=\frac{8}{81}
    (ⅲ)右に4回動くときの確率
    \left(\frac{2}{6}\right)^4=\frac{1}{81}
    以上,(ⅰ)~(ⅲ)より,
    \frac{8}{27}+\frac{8}{81}+\frac{1}{81}=\frac{11}{27}……(答)
    〇条件付き確率(クについて)
    さいころを4回投げたとき,点Pのx座標が2以上であり,かつ点Pのy座標が0である確率を求める.
    さいころを4回投げたとき,点Pのx座標が2以上であり,かつ点Pのy座標が0となるのは,
    (Ⅰ)前問の(ⅰ)で右以外の移動が「上下」か「下上」である場合
    (Ⅱ)前問の(ⅲ)の場合
    の2通り.
    (Ⅰ)の場合
    上への移動が先か,下への移動が先かで2通り.4回の移動の内,何回目で右に動くかで,{_4^}\mathrm{C}_2通り.
    \therefore2\cdot{_4^}\mathrm{C}_2\cdot\left(\frac{2}{6}\right)^2\cdot\frac{2}{6}\cdot\frac{2}{6}=\frac{4}{27}
    (Ⅱ)の場合の確率は,前問の(ⅲ)と同じで,\frac{1}{81}
    以上,(Ⅰ)と(Ⅱ)より,さいころを4回投げたとき,点Pのx座標が2以上であり,かつ点Pのy座標が0である確率は,
    \frac{4}{27}+\frac{1}{81}=\frac{13}{81}
    よって,求める条件付き確率は,
    \frac{\frac{13}{81}}{\frac{11}{27}}=\frac{13}{33}……(答)

    (4)
    1回目~n-1回目の移動で,右への移動が1回,右以外への移動がn-2回であり,かつ,n回目の移動が右であれば必要十分.
    1回目~n-1回目の内,何回目で右に動くかで,n-1通り.
    \therefore\left(n-1\right)\cdot\frac{2}{6}\cdot\left(\frac{4}{6}\right)^{n-2}\cdot\frac{2}{6}=\frac{n-1}{4}\left(\frac{2}{3}\right)^n……(答)

    (5)
    余事象で考える.
    (A)x=2上の格子点を1回も通らない確率
    (A-a)n回の移動の内訳が,右への移動が1回,右以外への移動がn-1回である確率
    n回の移動の内,何回目で右に移動するかでn通り.
    \therefore n\cdot\frac{2}{6}\cdot\left(\frac{4}{6}\right)^{n-1}=\frac{n}{2}\left(\frac{2}{3}\right)^n
    (A-b)n回の移動の内訳が,右への移動が0回,右以外への移動がn回である確率
    \left(\frac{4}{6}\right)^n=\left(\frac{2}{3}\right)^n
    以上,(A-a)と(A-b)より,x=2上の格子点を1回も通らない確率は,
    \frac{n}{2}\left(\frac{2}{3}\right)^n+\left(\frac{2}{3}\right)^n=\frac{n+2}{2}\left(\frac{2}{3}\right)^n
    (B)x=2上の格子点を1回だけ通る確率
    (B-a)n回目で初めてx=2上の格子点に乗る確率
    前問の結果より,
    \frac{n-1}{4}\left(\frac{2}{3}\right)^n
    (B-b)k回目(2\leqq k\leqq n-1)で初めてx=2上の格子点に乗り,その直後に右に動いて,x=2上の格子点から外れる確率
    k回目(2\leqq k\leqq n-1)で初めてx=2上の格子点に乗る確率が,\frac{k-1}{4}\left(\frac{2}{3}\right)^kであり,k+1回目に右に動く
    確率は\frac{2}{6}=\frac{1}{3}k+2回目以降の挙動についての制約はない.
    \therefore\frac{k-1}{4}\left(\frac{2}{3}\right)^k\cdot\frac{1}{3}=\frac{k-1}{12}\left(\frac{2}{3}\right)^k
    ここで,2\leqq k\leqq n-1の範囲で総和を取ると,x=2上の格子点を1回だけ通る確率の内,(B-a)を除いた確率が得られる.
    \sum_{k=2}^{n-1}{\frac{k-1}{12}\left(\frac{2}{3}\right)^k}=\frac{1}{12}\sum_{k=2}^{n-1}{k\left(\frac{2}{3}\right)^k}-\frac{1}{12}\sum_{k=2}^{n-1}\left(\frac{2}{3}\right)^k=\frac{1}{12}\sum_{k=2}^{n-1}{k\left(\frac{2}{3}\right)^k}-\frac{1}{12}\cdot\frac{\left(\frac{2}{3}\right)^2\left\{1-\left(\frac{2}{3}\right)^{n-2}\right\}}{1-\frac{2}{3}}=\frac{1}{12}\sum_{k=2}^{n-1}{k\left(\frac{2}{3}\right)^k}-\frac{1}{9}+\frac{1}{4}\left(\frac{2}{3}\right)^n
    ここで,S=\sum_{k=2}^{n-1}{k\left(\frac{2}{3}\right)^k}とおくと,
    S=2\cdot\left(\frac{2}{3}\right)^2+3\cdot\left(\frac{2}{3}\right)^3+4\cdot\left(\frac{2}{3}\right)^4+\cdots\cdots+\left(n-1\right)\left(\frac{2}{3}\right)^{n-1}
    \frac{2}{3}S=2\cdot\left(\frac{2}{3}\right)^3+3\cdot\left(\frac{2}{3}\right)^4+\cdots\cdots+\left(n-2\right)\left(\frac{2}{3}\right)^{n-1}+\left(n-1\right)\left(\frac{2}{3}\right)^n
    両辺を引き算すると,
    \frac{1}{3}S=2\cdot\left(\frac{2}{3}\right)^2+\left\{\left(\frac{2}{3}\right)^3+\left(\frac{2}{3}\right)^4+\cdots\cdots+\left(\frac{2}{3}\right)^{n-1}\right\}-\left(n-1\right)\left(\frac{2}{3}\right)^n=\frac{8}{9}+\frac{\left(\frac{2}{3}\right)^3\left\{1-\left(\frac{2}{3}\right)^{n-3}\right\}}{1-\frac{2}{3}}-\left(n-1\right)\left(\frac{2}{3}\right)^n=\frac{16}{9}-\left(n+2\right)\left(\frac{2}{3}\right)^n
    \therefore S=\frac{16}{3}-3\left(n+2\right)\left(\frac{2}{3}\right)^n
    よって,
    \sum_{k=2}^{n-1}{\frac{k-1}{12}\left(\frac{2}{3}\right)^k}=\frac{1}{12}\left\{\frac{16}{3}-3\left(n+2\right)\left(\frac{2}{3}\right)^n\right\}-\frac{1}{9}+\frac{1}{4}\left(\frac{2}{3}\right)^n=\frac{1}{3}-\frac{n+1}{4}\left(\frac{2}{3}\right)^n
    以上,(B-a)と(B-b)より,x=2上の格子点を1回だけ通る確率は,
    \frac{n-1}{4}\left(\frac{2}{3}\right)^n+\frac{1}{3}-\frac{n+1}{4}\left(\frac{2}{3}\right)^n=\frac{1}{3}-\frac{1}{2}\left(\frac{2}{3}\right)^n
    以上,(A)と(B)より,余事象の確率は,
    \frac{n+2}{2}\left(\frac{2}{3}\right)^n+\frac{1}{3}-\frac{1}{2}\left(\frac{2}{3}\right)^n=\frac{1}{3}+\frac{n+1}{2}\left(\frac{2}{3}\right)^n
    よって,求める確率は,
    1-\left\{\frac{1}{3}+\frac{n+1}{2}\left(\frac{2}{3}\right)^n\right\}=\frac{2}{3}-\frac{n+1}{2}\left(\frac{2}{3}\right)^n……(答)

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2017年慶應大学理工|過去問徹底研究 大問5

2019.08.30

2017年慶應大学理工|過去問徹底研究 大問5 方針の立て方 (1) (フ)については,「方程式の解」⇔「関数と軸との交点(の座標)」の同値変形を利用する.典型的な解法であるため,これ以上の特筆事項なし. (ヘ)については,増減表が描けていれば素直に計算するのみ. (2) (ホ)も問題文に素直に従い

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  • 2017年慶應大学理工|過去問徹底研究 大問5

    方針の立て方

    (1)
    (フ)については,「方程式f\left(x\right)=0の解」⇔「関数y=f\left(x\right)x軸との交点(のx座標)」の同値変形を利用する.典型的な解法であるため,これ以上の特筆事項なし.
    (ヘ)については,増減表が描けていれば素直に計算するのみ.

    (2)
    (ホ)も問題文に素直に従い,法線を出し,それとCとの交点を計算すれば求まる.
    (マ)については,最小値問題で最初に疑う相加・相乗平均の関係式で解ける問題であり,特筆事項なし.

    (ミ)について.「接線」が「法線」となっただけで,三次関数の接線の本数問題と同様の解き方をすればよいと考える.(1)の問題の結果を利用していないことを気に留めておくと途中の計算を殆どせずに答えにたどり着く.

    解答例
    (1)
    フ:\frac{4}{3}\alpha\sqrt\alpha
    ヘ:\frac{3}{2}\alpha^2
    (2)
    ホ:\frac{18a^2+1}{18a}
    マ:\frac{\sqrt2}{3}
    ミ:\left(\frac{3}{4}x\right)^\frac{2}{3}+\frac{1}{6}

    解説

    (1)
    \betaの条件(フについて)
    g\left(x\right)=18x^3-6\alpha x+\betaとおくと,
    g^\prime\left(x\right)=54x^2-6\alpha
    \therefore g^\prime\left(x\right)=0\Leftrightarrow x=\pm\frac{\sqrt\alpha}{3}
    増減表をかくと,

    x \cdots -\frac{\sqrt\alpha}{3} \cdots \frac{\sqrt\alpha}{3} \cdots
    g^\prime\left(x\right) \mathrm{+} 0 - 0 \mathrm{+}
    g\left(x\right) \nearrow \frac{4}{3}\alpha\sqrt\alpha+\beta \searrow -\frac{4}{3}\alpha\sqrt\alpha+\beta \nearrow

    よって,3次方程式g\left(x\right)=0が,ただ1つの実数解を持つ条件は,
    \frac{4}{3}\alpha\sqrt\alpha+\beta0
    この内,\frac{4}{3}\alpha\sqrt\alpha+\beta0\beta>0より,常に成立しない.
    \therefore-\frac{4}{3}\alpha\sqrt\alpha+\beta>0\Leftrightarrow\beta>\frac{4}{3}\alpha\sqrt\alpha……(答)
    〇面積(ヘについて)
    \beta=\frac{4}{3}\alpha\sqrt\alphaのとき,
    y=18x^3-6\alpha x+\frac{4}{3}\alpha\sqrt\alpha=18\left(x-\frac{\sqrt\alpha}{3}\right)^2\left(x+\frac{2}{3}\sqrt\alpha\right)
    よって,グラフの概形は下図の通り.

    求める面積は,
    \int_{-\frac{2}{3}\sqrt\alpha}^{\frac{\sqrt\alpha}{3}}\left(18x^3-6\alpha x+\frac{4}{3}\alpha\sqrt\alpha\right)dx=\left[\frac{9}{2}x^4-3\alpha x^2+\frac{4}{3}\alpha\sqrt\alpha x\right]_{-\frac{2}{3}\sqrt\alpha}^{\frac{\sqrt\alpha}{3}}\bigm=\frac{3}{2}\alpha^2……(答)

    (2)
    X\left(a\right)(ホについて)
    y^\prime=6x
    これより,点Pでの接線の傾きは-6aであり,法線の傾きは,\frac{1}{6a}と分かる.よって,点Pでの法線の方程式は,
    y=\frac{1}{6a}x+\frac{1}{6}+3a^2
    これと,Cの交点のx座標は,
    3x^2=\frac{1}{6a}x+\frac{1}{6}+3a^2\Leftrightarrow\left(x+a\right)\left(18ax-18a^2-1\right)=0
    X\left(a\right)\neq-aより,
    X\left(a\right)=\frac{18a^2+1}{18a}……(答)
    X\left(a\right)の最小値(マについて)
    X\left(a\right)=a+\frac{1}{18a}
    a>0かつ\frac{1}{18a}>0より,相加・相乗平均の関係式が使えて,
    X\left(a\right)\geqq2\sqrt{a\cdot\frac{1}{18a}}=\frac{\sqrt2}{3}
    等号成立は,a>0に注意すれば,
    a=\frac{1}{18a}\Leftrightarrow a=\frac{\sqrt2}{6}
    で成立する.
    よって,求める最小値は\frac{\sqrt2}{3}……(答)
    f\left(x\right)(ミについて)
    前問の議論より,点Pでの法線の方程式は,
    y=\frac{1}{6a}x+\frac{1}{6}+3a^2
    であった.
    よって,aについての以下の方程式
    y_0=\frac{1}{6a}x_0+\frac{1}{6}+3a^2\Leftrightarrow18a^3-6\left(y_0-\frac{1}{6}\right)a+x_0=0が,ただ1つの実数解をもつ条件を考えれば必要十分.
    y_0-\frac{1}{6}>0\Leftrightarrow\frac{1}{6}<y_0のとき
    y_0-\frac{1}{6}>0\Leftrightarrow\frac{1}{6}0\beta=x_0>0とすることで,(1)の議論に帰着でき,考えるべき条件は,
    x_0>\frac{4}{3}\left(y_0-\frac{1}{6}\right)^\frac{3}{2}\Leftrightarrow y_0<\left(\frac{3}{4}x_0\right)^\frac{2}{3}+\frac{1}{6}
    と分かる.
    y_0-\frac{1}{6}\leqq0\Leftrightarrow y_0\leqq\frac{1}{6}のとき
    \alpha=y_0-\frac{1}{6}\leqq0\beta=x_0>0とすることで,(1)の議論を考え直すと,
    g^\prime\left(x\right)=54x^2-6\alpha>0
    となり,任意のy_0に対してただ1つの実数解をもつ.
    よって,求める必要十分条件は,
    y_0<\left(\frac{3}{4}x_0\right)^\frac{2}{3}+\frac{1}{6}
    である.
    \therefore f\left(x\right)=\left(\frac{3}{4}x\right)^\frac{2}{3}+\frac{1}{6}……(答)

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2019.08.30

2017年慶應大学理工|過去問徹底研究 大問3 方針の立て方 (1) いきなり範囲を考えると難しいため,まず範囲の制約を無視したを解く.その後で範囲を考える. (2) 実際に積分の計算を実行しなければならないが,の具体的な積分計算はできないため,何とかしての積分を解消する必要がある.そこで, で積分

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    方針の立て方

    (1)
    いきなり範囲を考えると難しいため,まず範囲の制約を無視した\sin{\left(\left(2n+1\right)\pi x\right)}=0を解く.その後で範囲を考える.

    (2)
    実際に積分の計算を実行しなければならないが,f\left(x\right)の具体的な積分計算はできないため,何とかしてf\left(x\right)の積分を解消する必要がある.そこで,
    a\leqq x\leqq bで積分可能な関数f\left(x\right)g\left(x\right)に対して,a\leqq x\leqq b0\leqq g\left(x\right)が成り立つならば,
    \left\{\min_{\left[a,b\right]}{f\left(x\right)}\right\}\int_{a}^{b}g\left(x\right)dx\leqq\int_{a}^{b}f\left(x\right)g\left(x\right)dx\leqq\left\{\max_{\left[a,b\right]}{f\left(x\right)}\right\}\int_{a}^{b}g\left(x\right)dx
    が成り立つことを利用する.この不等式は重要な不等式のためおさえておくこと.

    (3)
    (F1)と(F2)が不等式であることから,はさみうちの原理を用いると考える.そのためにはまずI_na_kで表す必要がある.0=x_0\leqq\cdots\cdots\leqq x_{2n+1}=1であることから,積分区間を細かくちぎっていくという変形が思いつく.

    (4)
    \left|\sin{\left(\left(2n+1\right)\pi x\right)}\right|の絶対値記号を外すために,\sin{\left(\left(2n+1\right)\pi x\right)}の符号の変わり目で場合分け(積分区間をちぎる)をする.すると前問と同じ解法に帰着する.

    解答例
    (1)
    テ:2n+2
    ト:\frac{k}{2n+1}
    (2)
    kが偶数のとき,x_k\leqq x\leqq x_{k+1}の範囲で,\sin{\left(\left(2n+1\right)\pi x\right)}\geqq0
    \therefore\left\{\min_{\left[x_k,x_{k+1}\right]}{f\left(x\right)}\right\}\int_{x_k}^{x_{k+1}}\sin{\left(\left(2n+1\right)\pi x\right)}dx\leqq a_k\leqq\left\{\max_{\left[x_k,x_{k+1}\right]}{f\left(x\right)}\right\}\int_{x_k}^{x_{k+1}}\sin{\left(\left(2n+1\right)\pi x\right)}dx
    ここで,
    \int_{x_k}^{x_{k+1}}\sin{\left(\left(2n+1\right)\pi x\right)}dx=\left[-\frac{1}{\left(2n+1\right)\pi}\cos{\left(\left(2n+1\right)\pi x\right)}\right]_{x_k}^{x_{k+1}}\bigm=\frac{\left(-1\right)^k-\left(-1\right)^{k+1}}{\left(2n+1\right)\pi}\bigm=\frac{2}{\left(2n+1\right)\pi} (∵kは偶数)
    また,f\left(x\right)は増加関数のため,
    \min_{\left[x_k,x_{k+1}\right]}{f\left(x\right)}=f\left(x_k\right)
    \max_{\left[x_k,x_{k+1}\right]}{f\left(x\right)}=f\left(x_{k+1}\right)
    であるから,
    f\left(x_k\right)\frac{2}{\left(2n+1\right)\pi}\leqq a_k\leqq f\left(x_{k+1}\right)\frac{2}{\left(2n+1\right)\pi}
    証明終了.
    (3)
    x_0=0x_{2n+1}=1であるから,0\leqq x\leqq1\Longleftrightarrow x_0\leqq x\leqq x_{2n+1}
    \therefore I_n=\sum_{k=0}^{2n}\left\{\int_{x_k}^{x_{k+1}}{f\left(x\right)\sin{\left(\left(2n+1\right)\pi x\right)}}dx\right\}=\sum_{k=0}^{2n}a_k=\sum_{k=0}^{n}a_{2k}+\sum_{k=0}^{n-1}a_{2k+1}
    ここで,(F1)より,
    \sum_{k=0}^{n}{f\left(x_{2k}\right)\frac{2}{\left(2n+1\right)\pi}}\leqq\sum_{k=0}^{n}a_{2k}\leqq\sum_{k=0}^{n}{f\left(x_{2k+1}\right)\frac{2}{\left(2n+1\right)\pi}}
    (F2)より,
    -\sum_{k=0}^{n-1}{f\left(x_{2k+2}\right)\frac{2}{\left(2n+1\right)\pi}}\leqq\sum_{k=0}^{n-1}a_{2k+1}\leqq-\sum_{k=0}^{n-1}{f\left(x_{2k+1}\right)\frac{2}{\left(2n+1\right)\pi}}
    辺々を足して,
    \therefore\sum_{k=0}^{n}{f\left(x_{2k}\right)\frac{2}{\left(2n+1\right)\pi}}-\sum_{k=0}^{n-1}{f\left(x_{2k+2}\right)\frac{2}{\left(2n+1\right)\pi}}\leqq\sum_{k=0}^{n}a_{2k}+\sum_{k=0}^{n-1}a_{2k+1}\leqq\sum_{k=0}^{n}{f\left(x_{2k+1}\right)\frac{2}{\left(2n+1\right)\pi}}-\sum_{k=0}^{n-1}{f\left(x_{2k+1}\right)\frac{2}{\left(2n+1\right)\pi}}
    \therefore\frac{2}{\left(2n+1\right)\pi}f\left(x_0\right)\leqq I_n\leqq\frac{2}{\left(2n+1\right)\pi}f\left(x_{2n+1}\right)
    ここで,\lim_{n\rightarrow\infty}{f\left(x_{2n+1}\right)}=\lim_{n\rightarrow\infty}{f\left(1\right)}=f\left(1\right)より,
    \lim_{n\rightarrow\infty}{\frac{2}{\left(2n+1\right)\pi}f\left(x_0\right)}=\lim_{n\rightarrow\infty}{\frac{2}{\left(2n+1\right)\pi}f\left(x_{2n+1}\right)}=0
    よって,はさみうちの原理より,
    \lim_{n\rightarrow\infty}{I_n}=0
    証明終了.
    (4)
    ナ:\frac{1}{\pi}\int_{0}^{1}f\left(x\right)dx

    解説
    (1)
    \sin{\left(\left(2n+1\right)\pi x\right)}=0\Leftrightarrow\left(2n+1\right)\pi x=m\pi\Leftrightarrow x=\frac{m}{2n+1} (mは整数)
    区間\left[0,1\right]に属するならば,
    0\leqq\frac{m}{2n+1}\leqq1\Leftrightarrow0\leqq m\leqq2n+1
    \therefore m=0,1,2,\cdots\cdots,2n+1
    よって,求める個数は2n+2個……(答)
    m=0,1,2,\cdots\cdots,2n+1を順番に代入すると,
    x_0=0,x_1=\frac{1}{2n+1},x_2=\frac{2}{2n+1},\cdots\cdots,x_{2n+1}=1
    であることが分かる.
    \therefore x_k=\frac{k}{2n+1}……(答)

    (4)
    b_k=\int_{x_k}^{x_{k+1}}f\left(x\right)\left|\sin{\left(\left(2n+1\right)\pi x\right)}\right|dxと定義すれば,(F1)と同様に,
    f\left(x_k\right)\frac{2}{\left(2n+1\right)\pi}\leqq b_k\leqq f\left(x_{k+1}\right)\frac{2}{\left(2n+1\right)\pi}
    が成り立つ.
    また,
    J_n=\sum_{k=0}^{2n}b_k
    と書ける.
    以上より,
    \sum_{k=0}^{2n}{f\left(x_k\right)\frac{2}{\left(2n+1\right)\pi}}\leqq\sum_{k=0}^{2n}b_k=J_n\leqq\sum_{k=0}^{2n}{f\left(x_{k+1}\right)\frac{2}{\left(2n+1\right)\pi}}
    \therefore\lim_{n\rightarrow\infty}{\sum_{k=0}^{2n}{f\left(x_k\right)\frac{2}{\left(2n+1\right)\pi}}}\leqq\lim_{n\rightarrow\infty}{J_n}\leqq\lim_{n\rightarrow\infty}{\sum_{k=0}^{2n}{f\left(x_{k+1}\right)\frac{2}{\left(2n+1\right)\pi}}}
    が成り立つ.
    一方,区分求積法の考え方を用いれば,
    \lim_{n\rightarrow\infty}{\sum_{k=0}^{2n}{f\left(x_k\right)\frac{2}{\left(2n+1\right)\pi}}}=\frac{1}{\pi}\lim_{n\rightarrow\infty}{\left(\frac{2}{2+\frac{1}{n}}\right)\frac{1}{n}\sum_{k=0}^{2n}f\left(\frac{k}{2n+1}\right)}=\frac{1}{\pi}\int_{0}^{1}f\left(x\right)dx
    \lim_{n\rightarrow\infty}{\sum_{k=0}^{2n}{f\left(x_{k+1}\right)\frac{2}{\left(2n+1\right)\pi}}}=\frac{1}{\pi}\lim_{n\rightarrow\infty}{\left(\frac{2}{2+\frac{1}{n}}\right)\frac{1}{n}\sum_{k=0}^{2n}f\left(\frac{k+1}{2n+1}\right)}=\frac{1}{\pi}\int_{0}^{1}f\left(x\right)dx
    よって,はさみうちの原理より
    \lim_{n\rightarrow\infty}{J_n}=\frac{1}{\pi}\int_{0}^{1}f\left(x\right)dx……(答)

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2017年慶應大学理工|過去問徹底研究 大問2

2019.08.30

慶應大学理工|過去問徹底研究 2017年 大問2 方針の立て方 (1)特筆事項なし. (2) (シ)~(ス)について 面と垂線の問題である.面は2つの線形独立なベクトル(このようなベクトルを基底ベクトルという)の線形結合で表現される.つまり,「面と垂直」という条件を,「2つの基底ベクトルと垂直」とい

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    方針の立て方

    (1)特筆事項なし.

    (2)
    (シ)~(ス)について
    面と垂線の問題である.面は2つの線形独立なベクトル(このようなベクトルを基底ベクトルという)の線形結合で表現される.つまり,「面と垂直」という条件を,「2つの基底ベクトルと垂直」という条件に言い換えることができる.このことを利用しよう.なお,面と垂線の問題は難関大学では頻出の問題であるため,この問題ができなかった受験生は是非復習してほしい.(実はこの問題と類似の問題が2016年にも出題された)
    (セ)~(タ)について
    求めるものが\vec{\mathrm{AH}}であるため,始点をAに揃えて考えるという方針で解く.問題文でまだ使われていない情報である「線分DGの中点が点Oである」を使い,\vec{\mathrm{OD}}=-\vec{\mathrm{OG}}の等式を立てよう.
    (チ)について
    三角形のベクトル方程式を応用することで解ける.

    (3)
    前問で平面\alphaの垂線OPを考えたので,\triangleABCを底面と見て,線分DHを高さと見るという方針を思いつく.

    解答例
    (1)
    コ:3
    サ:r^2-9
    (2)
    シ:4
    ス:5
    セ:-\frac{1}{3}\left(9t+4\right)
    ソ:\frac{1}{3}\left(12t-1\right)
    タ:\frac{1}{3}\left(15t-1\right)
    チ:\frac{1}{3}
    (3)
    ツ:2\sqrt{r^2-5}

    解説

    (1)
    \triangleABCの面積 (コについて)
    \triangleABC=\frac{1}{2}\sqrt{\left|\vec{\mathrm{AB}}\right|^2\left|\vec{\mathrm{AC}}\right|^2-\left(\vec{\mathrm{AB}}\cdot\vec{\mathrm{AC}}\right)^2}=\frac{1}{2}\sqrt{10\cdot4-4}=3……(答)
    \vec{\mathrm{OB}}\cdot\vec{\mathrm{OC}}(サについて)
    \triangleABCに対して余弦定理を用いると,
    \left|\vec{\mathrm{BC}}\right|^2=\left|\vec{\mathrm{AB}}\right|^2+\left|\vec{\mathrm{AC}}\right|^2-2\vec{\mathrm{AB}}\cdot\vec{\mathrm{AC}}=18
    \triangle\mathrm{OAB}に対して余弦定理を用いると,
    \left|\vec{\mathrm{BC}}\right|^2=\left|\vec{\mathrm{OB}}\right|^2+\left|\vec{\mathrm{OC}}\right|^2-2\vec{\mathrm{OB}}\cdot\vec{\mathrm{OC}}=2r^2-2\vec{\mathrm{OB}}\cdot\vec{\mathrm{OC}}
    \therefore2r^2-2\vec{\mathrm{OB}}\cdot\vec{\mathrm{OC}}=18\Leftrightarrow\vec{\mathrm{OB}}\cdot\vec{\mathrm{OC}}=r^2-9……(答)

    (2)
    xyの値(シ,スについて)
    前問と同様に計算すると,
    \begin{cases} \vec{\mathrm{OA}}\cdot\vec{\mathrm{OB}}=r^2-5 \\ \vec{\mathrm{OA}}\cdot\vec{\mathrm{OC}}=r^2-2 \end{cases}
    が得られる.
    さて,直線OPは,平面\alphaに直交していることと,\left|\vec{\mathrm{OP}}\right|\neq0\left|\vec{\mathrm{AB}}\right|\neq0\left|\vec{\mathrm{AC}}\right|\neq0より,
    \begin{cases} \vec{\mathrm{OP}}\bot\vec{\mathrm{AB}} \\ \vec{\mathrm{OP}}\bot\vec{\mathrm{AC}} \end{cases}\Leftrightarrow\begin{cases} \vec{\mathrm{AB}}\cdot\vec{\mathrm{OP}}=0 \\ \vec{\mathrm{AC}}\cdot\vec{\mathrm{OP}}=0 \end{cases}
    また,
    \vec{\mathrm{AB}}\cdot\vec{\mathrm{OP}}=\left(\vec{\mathrm{OB}}-\vec{\mathrm{OA}}\right)\cdot\vec{\mathrm{OP}}=3\left|\vec{\mathrm{OA}}\right|^2+x\left|\vec{\mathrm{OB}}\right|^2-\left(3+x\right)\vec{\mathrm{OA}}\cdot\vec{\mathrm{OB}}+y\vec{\mathrm{OB}}\cdot\vec{\mathrm{OC}}-y\vec{\mathrm{OA}}\cdot\vec{\mathrm{OC}}=5x-7y+15 \\ \vec{\mathrm{AC}}\cdot\vec{\mathrm{OP}}=\left(\vec{\mathrm{OC}}-\vec{\mathrm{OA}}\right)\cdot\vec{\mathrm{OP}}=3\left|\vec{\mathrm{OA}}\right|^2+y\left|\vec{\mathrm{OC}}\right|^2-x\vec{\mathrm{OA}}\cdot\vec{\mathrm{OB}}+x\vec{\mathrm{OB}}\cdot\vec{\mathrm{OC}}-\left(3+y\right)\vec{\mathrm{OA}}\cdot\vec{\mathrm{OC}}=-4x+2y+6
    であるから,
    \begin{cases} \vec{\mathrm{AB}}\cdot\vec{\mathrm{OP}}=0 \\ \vec{\mathrm{AC}}\cdot\vec{\mathrm{OP}}=0 \end{cases}\Leftrightarrow\begin{cases} 5x-7y+15=0 \\ -4x+2y+6=0 \end{cases}\Leftrightarrow\begin{cases} x=4 \\ y=5 \end{cases}……(答)

    \vec{\mathrm{AH}}(セ~タについて)
    \vec{\mathrm{OD}}=-\vec{\mathrm{OG}}=-\frac{1}{3}\left(\vec{\mathrm{OA}}+\vec{\mathrm{OB}}+\vec{\mathrm{OC}}\right) \\ \therefore\vec{\mathrm{DH}}=\vec{\mathrm{AH}}-\vec{\mathrm{AD}}=\vec{\mathrm{AH}}-\vec{\mathrm{OD}}+\vec{\mathrm{OA}}=\vec{\mathrm{AH}}+\frac{1}{3}\left(4\vec{\mathrm{OA}}+\vec{\mathrm{OB}}+\vec{\mathrm{OC}}\right)\Leftrightarrow\vec{\mathrm{AH}}=\vec{\mathrm{DH}}-\frac{1}{3}\left(4\vec{\mathrm{OA}}+\vec{\mathrm{OB}}+\vec{\mathrm{OC}}\right)
    ここで,前問の結果から,
    \vec{\mathrm{OP}}=-3\vec{\mathrm{OA}}+4\vec{\mathrm{OB}}+5\vec{\mathrm{OC}}
    であるから,
    \vec{\mathrm{AH}}=t\vec{\mathrm{OP}}-\frac{1}{3}\left(4\vec{\mathrm{OA}}+\vec{\mathrm{OB}}+\vec{\mathrm{OC}}\right)\bigm=t\left(-3\vec{\mathrm{OA}}+4\vec{\mathrm{OB}}+5\vec{\mathrm{OC}}\right)-\frac{1}{3}\left(4\vec{\mathrm{OA}}+\vec{\mathrm{OB}}+\vec{\mathrm{OC}}\right)\bigm=-\frac{1}{3}\left(9t+4\right)\vec{\mathrm{OA}}+\frac{1}{3}\left(12t-1\right)\vec{\mathrm{OB}}+\frac{1}{3}\left(15t-1\right)\vec{\mathrm{OC}}……(答)

    tの値(チについて)
    前問の結果を使えば,
    \vec{\mathrm{AH}}=\vec{\mathrm{OH}}-\vec{\mathrm{OA}}\Leftrightarrow\vec{\mathrm{OH}}=\vec{\mathrm{OA}}+\vec{\mathrm{AH}}=-\frac{1}{3}\left(9t+1\right)\vec{\mathrm{OA}}+\frac{1}{3}\left(12t-1\right)\vec{\mathrm{OB}}+\frac{1}{3}\left(15t-1\right)\vec{\mathrm{OC}}
    点Hが平面\alpha上にあるとき,\vec{\mathrm{OA}}\vec{\mathrm{OB}}\vec{\mathrm{OC}}の係数の和が1となるので,
    \frac{1}{3}\left(9t+1\right)+\frac{1}{3}\left(12t-1\right)+\frac{1}{3}\left(15t-1\right)=1\Leftrightarrow t=\frac{1}{3}……(答)

    (3)
    点Dから平面\alphaに下した垂線の長さは,前問の結果より,\left|\frac{1}{3}\vec{\mathrm{OP}}\right|と等しい.
    \left|\frac{1}{3}\vec{\mathrm{OP}}\right|=\frac{1}{3}\sqrt{\vec{\mathrm{OP}}\cdot\vec{\mathrm{OP}}}=\frac{1}{3}\sqrt{\left(-3\vec{\mathrm{OA}}+4\vec{\mathrm{OB}}+5\vec{\mathrm{OC}}\right)\cdot\left(-3\vec{\mathrm{OA}}+4\vec{\mathrm{OB}}+5\vec{\mathrm{OC}}\right)}=2\sqrt{r^2-5}
    よって,求める体積は,これまでの結果をあわせると,
    \frac{1}{3}\cdot\triangle\mathrm{ABC}\cdot\frac{1}{3}\vec{\mathrm{OP}}=13\cdot3\cdot2\sqrt{r^2-5}=2\sqrt{r^2-5}……(答)

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2018年慶應大学理工|過去問徹底研究 大問1

2019.08.30

慶應義塾大学過去問徹底研究 2018年 大問1 方針の立て方 (1) 頻出問題のため特筆事項なし.(を使うにはが必要だから,方程式全体をの何乗かで割るということに気付くこともできる.) (2) 与えられた条件式が対称式であるため,とで表せると考え,変形する.また,とに課せられた条件は,のみではなく「

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    方針の立て方

    (1)
    頻出問題のため特筆事項なし.(yを使うには\frac{1}{x}が必要だから,方程式全体をxの何乗かで割るということに気付くこともできる.)

    (2)
    与えられた条件式が対称式であるため,x+yxyで表せると考え,変形する.また,xyに課せられた条件は,x^3+y^3+xy-3=0のみではなく「実数である」ことにも注意.この問題も頻出問題である.

    (3)
    \left(x-1\right)\left(x^{3n}-1\right)\left(x^3-1\right)\left(x^n-1\right)もまだ因数分解できるため,一先ず因数分解をし切って,共通因数を除外して考える.「割ること」を考えているため,和→積の変形である因数分解をなるべくしておくと良いことには気付きたい.そうすると,\left(x-\frac{-1+\sqrt3i}{2}\right)\left(x-\frac{-1-\sqrt3i}{2}\right)で割り切れることを示せれば十分と分かるため,因数定理に持ち込む方針が得られる.更に複素数のn乗の計算を求められるため,ド・モアブルの定理を使うことも見抜きたい.

    解答例
    (1)
    ア:y^2-2y+1
    イ:\frac{1\pm\sqrt3i}{2}
    (2)
    ウ:\frac{s^3-3}{3s-1}
    エ:\frac{1}{3}\leqq s\leqq2
    (3)
    n=3k+1 \left(k=0,1,2,\cdots\cdots\right)と書ける.
    \left(x-1\right)\left(x^{3n}-1\right)=\left(x-1\right)\left(x^n-1\right)\left(x^{2n}+x^n+1\right)
    \left(x^3-1\right)\left(x^n-1\right)=\left(x-1\right)\left(x^n-1\right)\left(x^2+x+1\right)=\left(x-1\right)\left(x^n-1\right)\left(x-\frac{-1+\sqrt3i}{2}\right)\left(x-\frac{-1-\sqrt3i}{2}\right)=\left(x-1\right)\left(x^n-1\right)\left\{x-\left(\cos{\frac{2}{3}\pi}+i\sin{\frac{2}{3}\pi}\right)\right\}\left\{x-\left(\cos{\left(-\frac{2}{3}\pi\right)}+i\sin{\left(-\frac{2}{3}\pi\right)}\right)\right\}
    より,x=\cos{\frac{2}{3}\pi}+i\sin{\frac{2}{3}\pi},\cos{\left(-\frac{2}{3}\pi\right)}+i\sin{\left(-\frac{2}{3}\pi\right)}のとき,x^{2n}+x^n+1=0となれば,因数定理よりx^{2n}+x^n+1\left\{x-\left(\cos{\frac{2}{3}\pi}+i\sin{\frac{2}{3}\pi}\right)\right\}\left\{x-\left(\cos{\left(-\frac{2}{3}\pi\right)}+i\sin{\left(-\frac{2}{3}\pi\right)}\right)\right\}の両方を因数に持つことになり,x^2+x+1で割り切れることが示せる.
    x^{2n}+x^n+1=x^{2\left(3k+1\right)}+x^{3k+1}+1=x^{6k+2}+x^{3k+1}+1
    であり,x=\cos{\left(\pm\frac{2}{3}\pi\right)}+i\sin{\left(\pm\frac{2}{3}\pi\right)}を代入すると,ド・モアブルの定理より,
    x^{6k+2}+x^{3k+1}+1=\cos{\left(\pm\frac{2\left(6k+2\right)}{3}\pi\right)}+i\sin{\left(\pm\frac{2\left(6k+2\right)}{3}\pi\right)}+\cos{\left(\pm\frac{2\left(3k+1\right)}{3}\pi\right)}+i\sin{\left(\pm\frac{2\left(3k+1\right)}{3}\pi\right)}+1\bigm=\cos{\left(\pm4k\pi\pm\frac{4}{3}\pi\right)}+i\sin{\left(\pm4k\pi\pm\frac{4}{3}\pi\right)}+\cos{\left(\pm2k\pi\pm\frac{2}{3}\pi\right)}+i\sin{\left(\pm2k\pi\pm\frac{2}{3}\pi\right)}+1\bigm=\cos{\left(\pm\frac{4}{3}\pi\right)}+i\sin{\left(\pm\frac{4}{3}\pi\right)}+\cos{\left(\pm\frac{2}{3}\pi\right)}+i\sin{\left(\pm\frac{2}{3}\pi\right)}+1\bigm=-\frac{1}{2}\mp\frac{\sqrt3}{2}i-\frac{1}{2}\pm\frac{\sqrt3}{2}i+1=0
    となり,題意が示せた. 証明終了.

    解説

    (1)
    yの満たす2次方程式(アについて)
    x=0は解とならない.よって,方程式の両辺をx^2で割ることができ,
    x^2-2x+3-\frac{2}{x}+\frac{1}{x^2}=0\Leftrightarrow\left(x+\frac{1}{x}\right)^2-2\left(x+\frac{1}{x}\right)+1=0
    よって,求める2次方程式は,
    y^2-2y+1=0……(答)
    〇方程式の解(イについて)
    y^2-2y+1=0を解くとy=1
    \therefore x+\frac{1}{x}=1\Leftrightarrow x^2-x+1=0 \left(x\neq0\right)
    これを解くと,
    x=\frac{1\pm\sqrt3i}{2}……(答)

    (2)
    tの式(ウについて)
    x^3+y^3+xy-3=0\Leftrightarrow\left(x+y\right)^3-3xy\left(x+y\right)+xy-3=0
    \therefore s^3-3st+t-3=0
    ここで,s=\frac{1}{3}は上式を満たさないため,s\neq\frac{1}{3}\Leftrightarrow3s-1\neq0.この下で上式をtについて解くと,
    t=\frac{s^3-3}{3s-1}……(答)
    sのとりうる値の範囲(エについて)
    s=x+y,t=xyより,x,yは次の\alphaについての2次方程式の2解である.
    \alpha^2-s\alpha+t=0
    x,yが実数であるには,この2次方程式の判別式が0以上であれば必要十分である.
    \therefore s^2-4t\geqq0
    t=\frac{s^3-3}{3s-1}より,
    s^2-4t=s^2-4\cdot\frac{s^3-3}{3s-1}=\frac{\left(s-2\right)\left\{\left(s+\frac{3}{2}\right)^2+\frac{15}{4}\right\}}{1-3s}
    \left(s+\frac{3}{2}\right)^2+\frac{15}{4}>0より,求める条件は,
    \frac{s-2}{1-3s}\geqq0\Leftrightarrow\left(s-2\right)\left(1-3s\right)\geqq0\Leftrightarrow\frac{1}{3}\leqq s\leqq2……(答)

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2017年慶應大学理工|過去問徹底研究 大問4

2019.08.30

2017年慶應大学理工|過去問徹底研究 大問4 方針の立て方 (1)操作回数は高々2回のため,実際に書き出す方が早いと判断する. (2) (ヌ)については,特筆事項なし. (ネ)については,具体的に満たすものをいくつか書き下してみることで,1と2と3のみを出す必要があることが分かる.ただし,3を必ず

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  • 2017年慶應大学理工|過去問徹底研究 大問4

    方針の立て方

    (1)操作回数は高々2回のため,実際に書き出す方が早いと判断する.

    (2)
    (ヌ)については,特筆事項なし.
    (ネ)については,具体的に満たすものをいくつか書き下してみることで,1と2と3のみを出す必要があることが分かる.ただし,3を必ず出さねばならないという前提を忘れないように気を付けること.「最大値がnになる」のような問題ではこの解法は頻出かつ最速の解法なので押さえておくこと.

    (3)
    (ノ)については,「記録される数字が2種類で,かつ片方は1」という厳しい条件が課せられていることから,残りの1種類を虱潰しに考えつくせばよいと方針を立てる.
    (ハ)については,素直に条件付き確率p_nを計算することを試す.普通に計算できるため,後は極限の計算に持ち込めばよい.厳密な議論をすると長くなるが,本学部は穴埋め式答案のため,定性的な解法で答えを求めることで得点を稼ぎたい.
    (4)
    問題文の条件を満たすために,「k回目に(1≦kn-1)の操作で初めて1が記録され,m回目(k+1mn)の操作で初めて4が記録される」という状況をまず考える.その後でとの取りうる値で総和を取れば良い.満たすものを「…」などを使って文字に書き起こしてみるとこの解法やとの取りうる値の範囲を特定できる.

    解答例
    (1)
    ニ:\frac{19}{100}
    (2)
    ヌ:\frac{36}{625}
    ネ:\frac{243}{2000}
    (3)
    ノ:\frac{5^n-2^n-3}{{10}^n}
    ハ:\frac{5}{7}
    (4)
    ヒ:\frac{1}{5}+\frac{4}{5}\left(\frac{1}{2}\right)^n-\left(\frac{3}{5}\right)^n

    解説
    カードは全て区別する.
    (1)
    \left(1,1\right)\left(1,2\right)\left(1,3\right)\left(1,4\right)とこれらの中身を入れ替えた7組の取り出し方が題意を満たす.
    \therefore\frac{1\cdot1\cdot1+2\cdot1\cdot2+2\cdot1\cdot3+2\cdot1\cdot4}{{10}^2}=\frac{19}{100}……(答)

    (2)
    〇ヌについて
    1,2,3,4のカードをそれぞれ1回ずつ引けば必要十分.
    どの順番で取り出すかで4!通り.
    \therefore\frac{4!\cdot1\cdot2\cdot3\cdot4}{{10}^4}=\frac{36}{625}……(答)
    〇ネについて
    1,2,3のカードを4回引き続ける必要がある.ただし,3のカードが出ない場合(1と2のカードしか出ない場合)は不適である.よって,求める確率は,
    \left(\frac{6}{10}\right)^4-\left(\frac{3}{10}\right)^4=\frac{243}{2000}……(答)

    (別解)
    4回の操作の内,3のカードを何回取り出すかで場合分けする.
    (ⅰ)3のカードを4回取り出す場合
    3のカードのみを取り出し続ければいい.
    \therefore\frac{3^4}{{10}^4}=\frac{81}{10000}
    (ⅱ)3のカードを3回取り出す場合
    3以外のカードを何回目の操作で取り出すかで4通り.
    3以外のカードは2か1のカードでなければならない.
    \therefore\frac{4\times\left\{\left(2+1\right)\cdot3^3\right\}}{{10}^4}=\frac{324}{10000}
    (ⅲ)3のカードを2回取り出す場合
    3以外のカードを何回目の操作で取り出すかで4C2通り.
    \therefore\frac{{_4^}\mathrm{C}_2\times\left\{\left(2+1\right)^23^2\right\}}{{10}^4}=\frac{486}{10000}
    (ⅳ)3のカードを1回取り出す場合
    3のカードを何回目の操作で取り出すかで4通り.
    \therefore\frac{4\times\left\{\left(2+1\right)^3\cdot3\right\}}{{10}^4}=\frac{324}{10000}
    以上(ⅰ)~(ⅳ)より,求める確率は,
    \frac{81+324+486+324}{10000}=\frac{243}{2000}……(答)

    (3)
    〇ノについて
    1のカード以外のカードの数字について場合分けする.
    (Ⅰ)もう1種類の数字が2の場合
    1か2のカードのみを出し続ければ必要十分.ただし,1のみをn回,または2のみをn回出すのは除外することに注意.
    \therefore\frac{3^n-1^n-2^n}{{10}^n}
    以下同様に,
    (Ⅱ)もう1種類の数字が3の場合
    \frac{4^n-1^n-3^n}{{10}^n}
    (Ⅲ)もう1種類の数字が4の場合
    \frac{5^n-1^n-4^n}{{10}^n}
    以上(Ⅰ)~(Ⅲ)より,求める確率は,
    \frac{3^n-1^n-2^n}{{10}^n}+\frac{4^n-1^n-3^n}{{10}^n}+\frac{5^n-1^n-4^n}{{10}^n}=\frac{5^n-2^n-3}{{10}^n}……(答)
    (別解)
    少し遠回りになってしまいますが,以下のような別解も有効です.
    (Ⅰ)もう1種類の数字が2の場合
    1のカードをk回(1\leqq k\leqq n-1)取り出すとき,n回の内,どのk回で1のカードを取り出すかで,{_n^}\mathrm{C}_k通りあるため,1のカードをk回取り出す確率は,
    \frac{{_n^}\mathrm{C}_k\cdot1^k\cdot2^{n-k}}{{10}^n}
    である.これを1\leqq k\leqq n-1まで足し合わせれば,1と2のカードのみを出す確率となる.
    \therefore\sum_{k=1}^{n-1}\frac{{_n^}\mathrm{C}_k\cdot1^k\cdot2^{n-k}}{{10}^n}=\frac{1}{{10}^n}\left\{\sum_{k=0}^{n}\left({_n^}\mathrm{C}_k\cdot1^k\cdot2^{n-k}\right)-2^n-1\right\}=\frac{\left(1+2\right)^n-2^n-1}{{10}^n} (\because二項定理) =\frac{3^n-2^n-1}{{10}^n}
    (ⅱ)と(ⅲ)も同様に計算することができます.
    〇ハについて
    2種類の数字が何であるかについて場合分けする.前問の(Ⅰ)~(Ⅲ)に加えて,
    (Ⅳ)2と3の場合
    \frac{5^n-2^n-3^n}{{10}^n}
    (Ⅴ)2と4の場合
    \frac{6^n-2^n-4^n}{{10}^n}
    (Ⅵ)3と4の場合
    \frac{7^n-3^n-4^n}{{10}^n}
    よって,操作をn回行った時点で,記録されている数が2種類である確率は,
    \frac{5^n-2^n-3}{{10}^n}+\frac{5^n-2^n-3^n}{{10}^n}+\frac{6^n-2^n-4^n}{{10}^n}+\frac{7^n-3^n-4^n}{{10}^n}=\frac{7^n+6^n+2\cdot5^n-2\cdot4^n-2\cdot3^n-3\cdot2^n-3}{{10}^n}
    \therefore p_n=\frac{\frac{5^n-2^n-3}{{10}^n}}{\frac{7^n+6^n+2\cdot5^n-2\cdot4^n-2\cdot3^n-3\cdot2^n-3}{{10}^n}}=\frac{5^n-2^n-3}{7^n+6^n+2\cdot5^n-2\cdot4^n-2\cdot3^n-3\cdot2^n-3}
    ここで,nが十分に大きいとき,分母は7^nが支配的となり,分子は5^nが支配的となるため(厳密な議論は補足を参照),
    \lim_{n\rightarrow\infty}{\left(p_n\right)^\frac{1}{n}}=\frac{5}{7}……(答)
    (補足)
    〇まず,nが十分大きいとき,p_n\leqq\left(\frac{5}{7}\right)^nが成り立つことを示す.
    そのために,6^n+2\cdot5^n-2\cdot4^n-2\cdot3^n-3\cdot2^n-3>0を示す.
    6^n+2\cdot5^n-2\cdot4^n-2\cdot3^n-3\cdot2^n-3\geqq2^n\cdot3^n-2^n-2^{2n+1}-3\bigm=2^n\left(3^n-2^{n+1}-1\right)-3
    ここで,3^n-2^{n+1}-1\geqq1を示す.
    3^n-2^{n+1}-1\geqq1\Leftrightarrow1\geqq\frac{2}{3^n}+2\left(\frac{2}{3}\right)^n
    であるが,右の不等式はnが十分に大きいときには成立する.
    \therefore6^n+2\cdot5^n-2\cdot4^n-2\cdot3^n-3\cdot2^n-3\geqq2^n\left(3^n-2^{n+1}-1\right)-3\bigm\geqq2^n-3
    nが十分に大きいとき,2^n-3\geqq0となるから,
    6^n+2\cdot5^n-2\cdot4^n-2\cdot3^n-3\cdot2^n-3\geqq0
    が示せる.
    \therefore7^n+6^n+2\cdot5^n-2\cdot4^n-2\cdot3^n-3\cdot2^n-3\geqq7^n
    ところで,
    5^n-2^n-3\leqq5^n
    である.
    以上より,nが十分に大きいとき,
    p_n=\frac{5^n-2^n-3}{7^n+6^n+2\cdot5^n-2\cdot4^n-2\cdot3^n-3\cdot2^n-3}\leqq\frac{5^n}{7^n}=\left(\frac{5}{7}\right)^n
    〇次に,nが十分大きいとき,\frac{1}{24}\left(\frac{5}{7}\right)^n\leqq p_nが成り立つことを示す.
    7^n+6^n+2\cdot5^n-2\cdot4^n-2\cdot3^n-3\cdot2^n-3\leqq7^n+6^n+2\cdot5^n+2\cdot4^n+2\cdot3^n+3\cdot2^n+3\bigm\leqq7^n+7^n+2\cdot7^n+2\cdot7^n+2\cdot7^n+3\cdot7^n+7^n\bigm=12\cdot7^n
    次に,5^n-2^n-3\geqq\frac{5^n}{2}を示す.
    5^n-2^n-3\geqq\frac{5^n}{2}\Leftrightarrow5^n\geqq2^{n+1}+6\Leftrightarrow1\geqq2\left(\frac{2}{5}\right)^n+\frac{6}{5^n}
    であるが,最も右の不等式はnが十分に大きいときには成立する.
    以上より,nが十分に大きいとき,
    p_n=\frac{5^n-2^n-3}{7^n+6^n+2\cdot5^n-2\cdot4^n-2\cdot3^n-3\cdot2^n-3}\geqq\frac{\frac{5^n}{2}}{12\cdot7^n}=\frac{1}{24}\left(\frac{5}{7}\right)^n
    結局,nが十分に大きいとき,
    \frac{1}{24}\left(\frac{5}{7}\right)^n\leqq p_n\leqq\left(\frac{5}{7}\right)^n
    が成り立つといえる.
    \therefore\left(\frac{1}{24}\right)^\frac{1}{n}\cdot\frac{5}{7}\leqq\left(p_n\right)^\frac{1}{n}\leqq\frac{5}{7}
    ここで,
    \lim_{n\rightarrow\infty}{\left(\frac{1}{24}\right)^\frac{1}{n}\cdot\frac{5}{7}}=\frac{5}{7}
    より,はさみうちの原理から,
    \lim_{n\rightarrow\infty}{\left(p_n\right)^\frac{1}{n}}=\frac{5}{7}……(答)

    (4)
    k回目\left(1\leqq k\leqq n-1\right)の操作で初めて1が記録され,m回目\left(k+1\leqq m\leqq n\right)の操作で初めて4が記録されるとする.この場合の確率は,
    \left(\frac{5}{10}\right)^{k-1}\cdot\frac{1}{10}\cdot\left(\frac{6}{10}\right)^{m-\left(k-1\right)}\cdot\frac{4}{10}=\frac{1}{25}\left(\frac{1}{2}\right)^{k-1}\cdot\left(\frac{3}{5}\right)^{m-\left(k-1\right)}
    よって,求める確率は,
    \sum_{k=1}^{n-1}\sum_{m=k+1}^{n}{\frac{1}{25}\left(\frac{1}{2}\right)^{k-1}\cdot\left(\frac{3}{5}\right)^{m-\left(k-1\right)}}=\sum_{k=1}^{n-1}{\left(\frac{1}{2}\right)^{k-1}\cdot\frac{\frac{1}{25}\left\{1-\left(\frac{3}{5}\right)^{n-k}\right\}}{1-\frac{3}{5}}}=\sum_{k=1}^{n-1}{\frac{1}{10}\left(\frac{1}{2}\right)^{k-1}\left\{1-\left(\frac{3}{5}\right)^{n-k}\right\}}\bigm=\sum_{k=1}^{n-1}\left\{\frac{1}{10}\left(\frac{1}{2}\right)^{k-1}-\frac{1}{5}\left(\frac{3}{5}\right)^n\left(\frac{5}{6}\right)^k\right\}=\frac{\frac{1}{10}\left\{1-\left(\frac{1}{2}\right)^{n-1}\right\}}{1-\frac{1}{2}}-\frac{1}{5}\cdot\left(\frac{3}{5}\right)^n\cdot\frac{\frac{5}{6}\left\{1-\left(\frac{5}{6}\right)^{n-1}\right\}}{1-\frac{5}{6}}=\frac{1}{5}+\frac{4}{5}\left(\frac{1}{2}\right)^n-\left(\frac{3}{5}\right)^n……(答)

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2017年慶應大学理工|過去問徹底研究 大問1

2019.08.30

慶應義塾大学過去問徹底研究 2017年 大問1 方針の立て方 (1) (ア)について. 三角関数の括弧内が不揃いなことを考えると,展開することがよいと分かる. (イ)~(エ)について. の項を作り出さねばならないことを考えると,方針が立てられる.三角関数は相互関係でつながっているため,sinになって

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  • 慶應義塾大学過去問徹底研究 2017年 大問1

    方針の立て方

    (1)
    (ア)について.
    三角関数の括弧内が不揃いなことを考えると,展開することがよいと分かる.
    (イ)~(エ)について.
    \alpha-\frac{\pi}{6}の項を作り出さねばならないことを考えると,方針が立てられる.三角関数は相互関係でつながっているため,sinになっていてほしい部分がcosになっていたり,或いはその逆だったとしても焦らずに相互関係の式を用いるようにしよう.

    (2)
    (オ)については特筆事項なし.
    (カ)~(ク)について.
    z\in Mとなる条件を丁寧に確かめる.z\in Mとなる条件はかなり厳しい条件であるため,整数a,bの領域を求めた後は,しらみつぶし的に調べていけば,全ての問題があっという間に解ける.

    (3)
    f\left(f^{-1}\left(t\right)\right)=tという関係式はおさえておきたい(というより,これは逆関数の定義を表している).後は積分方程式の解法を取れば良い.

    解答例
    (1)
    ア:y=\frac{1}{2}x
    イ:\frac{1}{4-4\beta^2}
    ウ:\frac{\beta}{1-\beta^2}
    エ:\frac{1}{1-\beta^2}
    (2)
    オ:a^2+b^2
    カ:5
    キ:8
    ク:2+i
    (3)
    ケ:-2xe^{-2x^2}

    解説

    (1)
    〇アについて
    加法定理を用いれば,
    x=\sqrt3\cos{\omega t}-\sin{\omega t},\ y=-\frac{1}{2}\sin{\omega t}+\frac{\sqrt3}{2}\cos{\omega t}
    であるから,
    y=\frac{1}{2}x……(答)

    〇イ~エについて
    y=\sin{\left\{\left(\omega t+\frac{\pi}{6}\right)+\left(\alpha-\frac{\pi}{6}\right)\right\}}=\sin{\left(\omega t+\frac{\pi}{6}\right)}\cos{\left(\alpha-\frac{\pi}{6}\right)}+\cos{\left(\omega t+\frac{\pi}{6}\right)}\sin{\left(\alpha-\frac{\pi}{6}\right)}
    -\frac{\pi}{3}<\alpha<\frac{2}{3}\piのとき,\cos{\left(\alpha-\frac{\pi}{6}\right)}>0であるから,
    \cos{\left(\alpha-\frac{\pi}{6}\right)}=\sqrt{1-\beta^2}
    であり,これを用いると,
    y=\sqrt{1-\beta^2}\sin{\left(\omega t+\frac{\pi}{6}\right)}+\frac{x\beta}{2}\Leftrightarrow y-\frac{x\beta}{2}=\sqrt{1-\beta^2}\sin{\left(\omega t+\frac{\pi}{6}\right)}
    \therefore\left(y-\frac{x\beta}{2}\right)^2=\left(1-\beta^2\right){\mathrm{sin}}^2\left(\omega t+\frac{\pi}{6}\right)=\left(1-\beta^2\right)\left\{1-{\mathrm{cos}}^2\left(\omega t+\frac{\pi}{6}\right)\right\}=\left(1-\beta^2\right)\left(1-\frac{x^2}{4}\right)
    最左辺と最右辺の等式を変形すると,
    \frac{1}{4-4\beta^2}x^2-\frac{\beta}{1-\beta}xy+\frac{1}{1-\beta^2}y^2=1……(答)

    (2)
    \left|z\right|^2(オについて)
    \left|z\right|^2=z\bar{z}=\left(a+bi\right)\left(a-bi\right)=a^2+b^2……(答)

    〇カ~クについて
    \frac{5}{z}=\frac{5\bar{z}}{\left|z\right|^2}=\frac{5a}{a^2+b^2}+\frac{5b}{a^2+b^2}i
    以下では,0\leqq a,0\leqq bの範囲で考える.
    \frac{5}{z}\in Lであるためには,

    が必要.これを図示すると,

    上図斜線部.ただし,境界は原点を除いて全て含む.
    上図より,\left(1,1\right)\left(2,1\right)\left(1,2\right)\left(2,2\right)のみを考えれば十分.
    上の4点の内,z\in Mとなるのは,\left(2,1\right)\left(1,2\right)のときで,そのとき,
    \left|z\right|^2=5……(答)
    また,n\left(M\right)は,他の象限でも同様に考えると,
    \left(\pm2,\pm1\right)\left(\pm1,\pm2\right) (複号任意)の8点で,z\in Mとなることが分かる.
    \therefore n\left(M\right)=8……(答)
    また,実部が最も大きくかつ虚部が正となるのは,\left(2,1\right)のとき.
    \therefore z=2+i……(答)

    (3)
    f\left(g\left(t\right)\right)=f\left(f^{-1}\left(t\right)\right)=t\Leftrightarrow\int_{0}^{g\left(t\right)}e^{y^2}dy=t
    が成立する.両辺をtで微分すると,
    g^\prime\left(t\right)\cdot e^{\left\{g\left(t\right)\right\}^2}=1\Leftrightarrow g^\prime\left(t\right)=e^{-\left\{g\left(t\right)\right\}^2}
    となり,さらに両辺をtで微分すると,
    g^{\prime\prime}\left(t\right)=e^{-\left\{g\left(t\right)\right\}^2}\cdot\left\{-2g\left(t\right)\right\}\cdot g^\prime\left(t\right)=-2g\left(t\right)\cdot e^{-2\left\{g\left(t\right)\right\}^2}
    最右辺がG\left(g\left(t\right)\right)と等しくなるため,
    G\left(x\right)=-2xe^{-2x^2}……(答)

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