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2017年慶應大学経済学部|過去問徹底研究 大問1

2019.10.07

方針の立て方 (1) 典型問題であるため特筆事項なし. (2) 前問と同様の解法を用いると考える. 前問では,中心座標が与えられていたためここから考えられたが,本問では中心座標が与えられていない.そこで,まずは中心を文字で置くことから始める.すると前問の解法の流れが使える. (3) まずは,半径の情

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  • 方針の立て方

    (1)
    典型問題であるため特筆事項なし.

    (2)
    前問と同様の解法を用いると考える.
    前問では,中心座標が与えられていたためここから考えられたが,本問では中心座標が与えられていない.そこで,まずは中心を文字で置くことから始める.すると前問の解法の流れが使える.

    (3)
    まずは,半径の情報が与えられている円C_1の議論をする.(1)や(2)と同様に中心座標を文字で置いて議論すれば良い.
    解答に至るには円C_2の中心に関する議論が必要になるから,円C_1と円C_2の情報をつなげる(というより円C_1の情報を円C_2の情報に変換する)ことを考える.本問では線分\mathrm{P}_\mathrm{1}\mathrm{P}_\mathrm{2}の長さの情報が与えられているため,これを使ってやれば良い.直線l_aの傾きが三角比でよく見る\sqrt3という値であることから,図形的に考えれば良いと直観する.

    解答例

    (1)1
    (2)3
    (3)(4)16
    (5)5
    (6)9
    (7)(8)-4
    (9)3

    解説

    (1)
    中心が\left(1,3+\sqrt{10}\right)であり,y軸と接することから,円Cの半径は1である.……(答)
    また,円Cは直線l_aと接することから,中心\left(1,3+\sqrt{10}\right)と直線l_aとの距離は半径の長さ1と等しくなる.
    \therefore\frac{\left|a\cdot1-\left(3+\sqrt{10}\right)\right|}{\sqrt{a^2+\left(-1\right)^2}}=1\Leftrightarrow\left(a-3-\sqrt{10}\right)^2=a^2+1\Leftrightarrow a=3……(答)

    (2)
    円の中心の座標を\left(\alpha,\beta\right)(\alpha,\betaは実数)とおく.すると,円Cの方程式は,
    \left(x-\alpha\right)^2+\left(y-\beta\right)^2=4
    まず,y軸と接することから,\alpha=\pm2
    また,円Cは直線l_a\colon y=2xと接することから,中心\left(\alpha,\beta\right)と直線l_aとの距離は半径の長さ2と等しくなる.
    \therefore\frac{\left|2\cdot\alpha-\beta\right|}{\sqrt{2^2+\left(-1\right)^2}}=2\Leftrightarrow\left|2\alpha-\beta\right|=2\sqrt5\Leftrightarrow2\alpha-\beta=\pm2\sqrt5\Leftrightarrow\beta=2\alpha\pm2\sqrt5
    よって,円の中心は\left(-2,-4-2\sqrt5\right),\left(-2,-4+2\sqrt5\right),\left(2,4-2\sqrt5\right),\left(2,4+2\sqrt5\right)の4点.この4点からなる平行四辺形の面積が求める面積であり,
    4\cdot4\sqrt5=16\sqrt5……(答)

    (3)
    C_1の中心座標を\left(1,\alpha\right)(\alphaは正の実数.また,x座標が1となることは,半径が1であることとy軸に接することから明らか)とおく.
    すると,円C_1の方程式は,
    \left(x-1\right)^2+\left(y-\alpha\right)^2=1
    と書ける.これが直線l_a\colon y=\sqrt3xと接することから,中心\left(1,\alpha\right)と直線l_aとの距離は半径の長さ1と等しくなる.
    \therefore\frac{\left|\sqrt3\cdot1-\alpha\right|}{\sqrt{\left(\sqrt3\right)^2+\left(-1\right)^2}}=1\Leftrightarrow\left|\sqrt3-\alpha\right|=2\Leftrightarrow\sqrt3-\alpha=\pm2\Leftrightarrow\alpha=\sqrt3\pm2
    \alphaは正の実数であることより,\alpha=\sqrt3+2が適当.
    よって,円C_1の方程式は\left(x-1\right)^2+\left(y-\sqrt3-2\right)^2=1であり,直線l_a\colon y=\sqrt3xとの接点\mathrm{P}_1の座標を求めると\left(\frac{2+\sqrt3}{2},\frac{3+2\sqrt3}{2}\right)と分かる.
    下図のように考えると,\mathrm{P}_2の座標は\left(\frac{2+\sqrt3}{2}+2,\frac{3+2\sqrt3}{2}+2\sqrt3\right)=\left(\frac{6+\sqrt3}{2},\frac{3+6\sqrt3}{2}\right)と分かる.

    C_2の中心の座標を\left(\beta,\gamma\right)(\beta,\gammaはともに正の実数)とすると,y軸と接することから円C_2の半径は\betaとなる.
    また,中心\left(\beta,\gamma\right)は,点\mathrm{P}_2\left(\frac{6+\sqrt3}{2},\frac{3+6\sqrt3}{2}\right)を通る直線l_a\colon y=\sqrt3xの法線上にある.その法線の方程式は,y=-\frac{1}{\sqrt3}x+2+4\sqrt3であるから,\gamma=-\frac{1}{\sqrt3}\beta+2+4\sqrt3となる.
    更に,中心\left(\beta,\gamma\right)と直線l_a\colon y=\sqrt3xとの距離は半径\betaと等しくなるから,
    \frac{\left|\sqrt3\beta-\gamma\right|}{\sqrt{\left(\sqrt3\right)^2+\left(-1\right)^2}}=\beta\Leftrightarrow\sqrt3\beta-\gamma=\pm2\beta
    \gamma=-\frac{1}{\sqrt3}\beta+2+4\sqrt3と連立し,更に\betaが正の実数であることを用いれば,
    \beta=9-4\sqrt3……(答)

2017年慶應大学経済学部|過去問徹底研究 大問6

2019.10.06

方針の立て方 (1) 絶対値の問題では,絶対値の中身の正負で場合分けをする.すると,を境目にして場合分けが生じることが分かるため,本解答の(ⅰ)~(ⅲ)のように場合分けすることが分かる. (2) 考える図形を図示して,どこの面積を求めれば良いかを特定する.後は積分計算を行うだけ. (3) 解析を行う

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  • 方針の立て方

    (1)
    絶対値の問題では,絶対値の中身の正負で場合分けをする.すると,x=-1,0を境目にして場合分けが生じることが分かるため,本解答の(ⅰ)~(ⅲ)のように場合分けすることが分かる.

    (2)
    考える図形を図示して,どこの面積を求めれば良いかを特定する.後は積分計算を行うだけ.

    (3)
    解析を行うには,点\mathrm{A},\mathrm{B}の座標を具体的に書き下す必要があるが,そのままでは全部で(点\mathrm{A},\mathrm{B}がどの関数上に乗っているかで)6通りを考えることになる.高々6通りであるから,このまま考えても良いが,もう少し絞れないかを検討してみる.実際に満たす点\mathrm{A},\mathrm{B}を具体的に考えると,点\mathrm{A}y軸の左側,点\mathrm{B}y軸の右側になければならないと分かるから,点\mathrm{B}は必ずF\left(x\right)=-\frac{1}{2}x^2+2x+\frac{3}{2}上に乗っていると分かる.これより,考えるべきパターンは2通りに減少する.後は,本解答のように解析するのみ.

    解答例

    (1)
    \left|x+1\right|=\begin{cases} -x-1\left(x\leqq-1\right) \\ x+1\left(-1\leqq x\right) \end{cases},\int_{-1}^{x}\left(1-\left|t\right|\right)dt=\begin{cases} \int_{-1}^{x}\left(1+t\right)dt\left(x\leqq0\right) \\ \int_{-1}^{0}\left(1+t\right)dt+\int_{0}^{x}\left(1-t\right)dt\left(0\leqq\ x\right) \end{cases}となる.
    (ⅰ)x\leqq-1のとき
    F\left(x\right)=-x-1+\int_{-1}^{x}\left(1+t\right)dt=-x-1+\left[t+\frac{1}{2}t^2\right]_{-1}^x=\frac{1}{2}x^2-\frac{1}{2}
    (ⅱ)-1\leqq x\leqq0のとき
    F\left(x\right)=x+1+\int_{-1}^{x}\left(1+t\right)dt=x+1+\left[t+\frac{1}{2}t^2\right]_{-1}^x=\frac{1}{2}x^2+2x+\frac{3}{2}
    (ⅲ)0\leqq xのとき
    F\left(x\right)=x+1+\int_{-1}^{0}\left(1+t\right)dt+\int_{0}^{x}\left(1-t\right)dt=x+1+\left[t+\frac{1}{2}t^2\right]_{-1}^0+\left[t-\frac{1}{2}t^2\right]_0^x=-\frac{1}{2}x^2+2x+\frac{3}{2}
    以上,(ⅰ)~(ⅲ)より,
    F\left(x\right)=\begin{cases} \frac{1}{2}x^2-\frac{1}{2}\left(x\leqq-1\right) \\ \frac{1}{2}x^2+2x+\frac{3}{2}\left(-1\leqq x\leqq0\right) \\ -\frac{1}{2}x^2+2x+\frac{3}{2}\left(0\leqq x\right) \end{cases}……(答)

    (2)
    前問で求めたF\left(x\right)のグラフを描くと,

    上図.
    よって,求める面積は,
    \int_{-1}^{0}\left(\frac{1}{2}x^2+2x+\frac{3}{2}\right)dx+\int_{0}^{2+\sqrt7}\left(-\frac{1}{2}x^2+2x+\frac{3}{2}\right)dx=\left[\frac{1}{6}x^3+x^2+\frac{3}{2}x\right]_{-1}^0+\left[-\frac{1}{6}x^3+x^2+\frac{3}{2}x\right]_0^{2+\sqrt7}=\frac{19+7\sqrt7}{3}……(答)

    (3)
    a<0かつ0<bが必要であり,\mathrm{B}\left(b,-\frac{1}{2}b^2+2b+\frac{3}{2}\right)となる.
    (ⅰ)a\leqq-1のとき
    \mathrm{A}\left(a,\frac{1}{2}a^2-\frac{1}{2}\right)となる.
    よって,\mathrm{A},\mathrm{B}を結ぶ線分の中点の座標は,\left(\frac{a+b}{2},\frac{a^2-b^2}{4}+b+\frac{1}{2}\right)と書ける.これが\left(0,\frac{3}{2}\right)であるとき,
    \begin{cases} \frac{a+b}{2}=0 \\ \frac{a^2-b^2}{4}+b+\frac{1}{2}=\frac{3}{2} \end{cases}\Leftrightarrow\begin{cases} a=-1 \\ b=1 \end{cases}
    これはa\leqq-1かつ0<bを満たす.よって,\mathrm{A}\left(-1,0\right),\mathrm{B}\left(1,3\right)となる.
    このとき傾きmは,m=\frac{3}{2}となる.
    (ⅱ)-1\leqq a<0のとき
    \mathrm{A}\left(a,\frac{1}{2}a^2+2a+\frac{3}{2}\right)となる.
    よって,\mathrm{A},\mathrm{B}を結ぶ線分の中点の座標は,\left(\frac{a+b}{2},\frac{a^2-b^2}{4}+a+b+\frac{3}{2}\right)と書ける.これが\left(0,\frac{3}{2}\right)であるとき,
    \begin{cases} \frac{a+b}{2}=0 \\ \frac{a^2-b^2}{4}+a+b+\frac{3}{2}=\frac{3}{2} \end{cases}\Leftrightarrow a+b=0
    -1\leqq a<0より,0<b\leqq1.これは0<bを満たす.よって,\mathrm{A}\left(a,\frac{1}{2}a^2+2a+\frac{3}{2}\right),\mathrm{B}\left(-a,-\frac{1}{2}a^2-2a+\frac{3}{2}\right)となる.
    このとき傾きmは,m=\frac{-\frac{1}{2}a^2-2a+\frac{3}{2}-\left(\frac{1}{2}a^2+2a+\frac{3}{2}\right)}{-a-a}=\frac{a+4}{2}となる.
    -1\leqq a<0より,\frac{3}{2}\leqq\frac{a+4}{2}<2\Leftrightarrow\frac{3}{2}\leqq m<2
    以上,(ⅰ)と(ⅱ)より,求める範囲は,
    0<b\leqq1,\frac{3}{2}\leqq m<2……(答)

2017年慶応大学経済学部|過去問徹底研究 大問5

2019.10.06

方針の立て方 全て基本問題であり,特筆事項なし. 解答例 (1) よって,の実部はで,虚部は0……(答) よって,の実部はで,虚部は……(答) (2) のとき,,. ……(答) (3) より,の実部はで,虚部はである. よって,求める範囲は は全ての実数,……(答) (4) 真数条件より, の実部は

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  • 方針の立て方

    全て基本問題であり,特筆事項なし.

    解答例

    (1)
    z\bar{z}=\left|z\right|^2=\left(a^x\mathrm{cos} {y}\right)^2+\left(a^x\mathrm{sin} {y}\right)^2=a^{2x}
    よって,z\bar{z}の実部はa^{2x}で,虚部は0……(答)
    z^2=\left\{a^x\mathrm{cos} {y}+\left(a^x\mathrm{sin} {y}\right)i\right\}^2=a^{2x}\left\{{\mathrm{cos}}^2y-{\mathrm{sin}}^2y+2i\mathrm{sin} {y}\mathrm{cos} {y}\right\}=a^{2x}\mathrm{cos} {2y}+ia^{2x}\mathrm{sin} {2y}
    よって,z^2の実部はa^{2x}\mathrm{cos} {2y}で,虚部はa^{2x}\mathrm{sin} {2y}……(答)

    (2)
    x=0のとき,z^2=\mathrm{cos} {2y}+i\mathrm{sin} {2y}z=\cos{y}-i\sin{y}
    \therefore z^2+\bar{z}=0\Leftrightarrow\left(\mathrm{cos}{2y}+\mathrm{cos} {y}\right)+i\left(\mathrm{sin}{2y}-\mathrm{sin} {y}\right)=0
    \therefore\begin{cases} \mathrm{cos}{2y}+\mathrm{cos} {y}=0 \\ \mathrm{sin}{2y}-\mathrm{sin} {y}=0 \end{cases}\Leftrightarrow\begin{cases} 2{\mathrm{cos}}^2y+\mathrm{cos} {y}-1=0 \\ 2\mathrm{sin}{y}\mathrm{cos} {y}-\mathrm{sin} {y}=0 \end{cases}\Leftrightarrow\begin{cases} \left(2\mathrm{cos}{y}-1\right)\left(\mathrm{cos}{y}+1\right) \\ \mathrm{sin}{y}\left(2\mathrm{cos}{y}-1\right)=0 \end{cases}\Leftrightarrow\begin{cases} \mathrm{cos}{y}=-1,\frac{1}{2} \\ \mathrm{sin}{y}=0,\mathrm{cos} {y}=\frac{1}{2} \end{cases}\Leftrightarrow\begin{cases} y=\frac{1}{3}\pi,\pi,\frac{5}{3}\pi \\ y=0,\frac{\pi}{3},\pi,\frac{5}{3}\pi \end{cases}\Leftrightarrow y=\frac{1}{3}\pi,\pi,\frac{5}{3}\pi……(答)

    (3)
    \bar{z}=a^x\mathrm{cos} {y}-ia^x\mathrm{sin} {y}より,\bar{z}の実部はa^x\mathrm{cos} {y}で,虚部は-a^x\mathrm{sin} {y}である.
    \therefore a^x\mathrm{cos} {y}>-a^x\mathrm{sin} {y}\Leftrightarrow\mathrm{cos} {y}+\mathrm{sin} {y}>0\Leftrightarrow\sqrt2\sin{\left(y+\frac{\pi}{4}\right)}>0\Leftrightarrow0\leqq y<\frac{3}{4}\pi,\frac{7}{4}\pi<y<2\pi
    よって,求める範囲は
    xは全ての実数,0\leqq y<\frac{3}{4}\pi,\frac{7}{4}\pi<y<2\pi……(答)

    (4)
    真数条件より,
    \begin{cases} a^x\mathrm{cos} {y}>0 \\ a^x\mathrm{sin} {y}>0 \end{cases}\Leftrightarrow\begin{cases} \mathrm{cos}{y}>0 \\ \mathrm{sin}{y}>0 \end{cases}\Leftrightarrow 0<y<\frac{1}{2}\pi
    wの実部は\log_a{\left(a^x\cos{y}\right)}=x+\log_a{\cos{y}}で,虚部は\log_a{\left(a^x\sin{y}\right)}=x+\log_a{\sin{y}}であるから,x+\log_a{\cos{y}}>x+\log_a{\sin{y}}\Leftrightarrow\log_a{\frac{\cos{y}}{\sin{y}}}>0
    0<a<1より,
    0<\frac{\cos{y}}{\sin{y}}<1
    真数条件0<y<\frac{1}{2}\piを考慮すれば,0<\frac{\cos{y}}{\sin{y}}は必ず満たされ,\frac{\cos{y}}{\sin{y}}<1\Leftrightarrow\cos{y}-\sin{y}<0\Leftrightarrow\sqrt2\sin{\left(y+\frac{3}{4}\pi\right)}<0\Leftrightarrow\frac{\pi}{4}<y<\frac{\pi}{2}となる.
    よって,求める範囲は
    xは全ての実数,\frac{1}{4}\pi<y<\frac{1}{2}\pi……(答)

2017年慶應大学経済学部|過去問徹底研究 大問4

2019.10.06

方針の立て方 (1)(2)は典型問題であり特筆事項なし. (3)について,の中心が訊かれていることとの半径の情報が与えられていることから,の中心を文字でおき,の方程式を立式することを考える.その後は交点の座標を出し,計算すれば良い. 解答例 (1) 上の点をとおくと,であることより,実数を用いて,

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  • 方針の立て方

    (1)(2)は典型問題であり特筆事項なし.
    (3)について,Sの中心が訊かれていることとSの半径の情報が与えられていることから,Sの中心を文字でおき,Sの方程式を立式することを考える.その後は交点の座標を出し,計算すれば良い.

    解答例

    (1)
    l上の点を\left(x,y,z\right)とおくと,\vec{\mathrm{AB}}=\vec{\mathrm{OB}}-\vec{\mathrm{OA}}=\left(-2,2,1\right)であることより,実数tを用いて,
    \left(x,y,z\right)=\left(1,0,\frac{1}{2}\right)+t\left(-2,2,1\right)=\left(1-2t,2t,\frac{1}{2}+t\right)
    と書ける.
    よって,yz平面(x=0)との交点はt=\frac{1}{2}のときであり,座標は\left(0,1,1\right)……(答)

    (2)
    \mathrm{P}\left(1-2t,2t,\frac{1}{2}+t\right)(ただしtは実数)として,
    \mathrm{CP}=\sqrt{\left(1-2t-9\right)^2+\left\{2t-\left(-3\right)\right\}^2+\left(\frac{1}{2}+t\right)^2}=\sqrt{9t^2+45t+\frac{293}{4}}=\sqrt{9\left(t+\frac{5}{2}\right)^2+67}
    よって,t=-\frac{5}{2}のとき\mathrm{CP}は最小となる.
    \therefore\mathrm{P}\left(6,-5,-2\right)……(答)

    (3)
    球面Sの中心の座標は直線\mathrm{OC}上になることから,実数sを用いて,\left(9s,-3s,0\right)と書ける.よって,球面Sの方程式は,
    \left(x-9s\right)^2+\left(y+3s\right)^2+z^2=1
    と書ける.
    これと直線l\colon\left(x,y,z\right)=\left(1-2t,2t,\frac{1}{2}+t\right)との交点は,
    \left(1-2t-9s\right)^2+\left(2t+3s\right)^2+\left(\frac{1}{2}+t\right)^2=1\Leftrightarrow9t^2+\left(48s-3\right)t+90s^2-18s+\frac{1}{4}=0\Leftrightarrow t=\frac{1-16s\pm2\sqrt{-26s^2+10s}}{6}
    よって,
    \mathrm{Q}\left(1-2\cdot\frac{1-16s+2\sqrt{-26s^2+10s}}{6},2\cdot\frac{1-16s+2\sqrt{-26s^2+10s}}{6},\frac{1}{2}+\frac{1-16s+2\sqrt{-26s^2+10s}}{6}\right),\mathrm{R}\left(1-2\cdot\frac{1-16s-2\sqrt{-26s^2+10s}}{6},2\cdot\frac{1-16s-2\sqrt{-26s^2+10s}}{6},\frac{1}{2}+\frac{1-16s-2\sqrt{-26s^2+10s}}{6}\right)
    と表せる(t2\sqrt{-26s^2+10s}の係数の\pmのどちらを点\mathrm{Q},点\mathrm{R}とするかは本来決められないが,上記のように+の方を点\mathrm{Q}-の方を点\mathrm{R}とおいて一般性を失わない).
    これより,
    \vec{\mathrm{QR}}=\left(-\frac{4\sqrt{-26s^2+10s}}{3},\frac{4\sqrt{-26s^2+10s}}{3},\frac{2\sqrt{-26s^2+10s}}{3}\right)
    \therefore\left|\vec{\mathrm{QR}}\right|=\sqrt{\left(-\frac{4\sqrt{-26s^2+10s}}{3}\right)^2+\left(\frac{4\sqrt{-26s^2+10s}}{3}\right)^2+\left(\frac{2\sqrt{-26s^2+10s}}{3}\right)^2}=2\sqrt{-26s^2+10s}=2\sqrt{-26\left(s-\frac{5}{26}\right)^2+\frac{25}{26}}
    よって,s=\frac{5}{26}のとき,線分\mathrm{QR}の長さは最大値2\sqrt{\frac{25}{26}}=\frac{5\sqrt{26}}{13}を取る.……(答)
    また,このとき中心の座標は,\left(9\cdot\frac{5}{26},-3\cdot\frac{5}{26},0\right)=\left(\frac{45}{26},-\frac{15}{26},0\right)……(答)

2017年慶應大学経済学部|過去問徹底研究 大問3

2019.10.06

方針の立て方 (1)は基本問題であり,(2)~(4)は樹形図を描き出すことで解答を得られるため,特筆事項なし. 解答例 (36)(37)(38)(39)(40) (41)(42)(43) (44)(45)(46) (47)(48)(49)(50)(51) 解説 (1) 題意を満たすのは,「さいころを

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  • 方針の立て方

    (1)は基本問題であり,(2)~(4)は樹形図を描き出すことで解答を得られるため,特筆事項なし.

    解答例

    (36)(37)(38)(39)(40)\frac{35}{256}
    (41)(42)(43)\frac{1}{16}
    (44)(45)(46)\frac{3}{16}
    (47)(48)(49)(50)(51)\frac{13}{256}

    解説

    (1)
    題意を満たすのは,「さいころを8回投げ終わったときにA,Bが両方4のマスにいて,最後の1回のさいころ投げで偶数の目が出て,Aが5のマスに移動する」という場合のみ.
    8回の内,どの4回でAが進むかで{{_8^}\mathrm{C}}_4通りあるため,求める確率は,
    {{_8^}\mathrm{C}}_4\left(\frac{1}{2}\right)^4\left(\frac{1}{2}\right)^4\times\frac{1}{2}=\frac{35}{256}……(答)

    (2)
    1回のさいころ投げで1マス進む駒を表示するとして,題意を満たす場合を樹形図に描き出すと,

    となる.
    これより,奇数回目のさいころ投げで樹形図は2またに分岐することが分かる.
    よって,題意を満たすさいころの目の出し方は2^5通りで,それぞれの目の出し方は確率\left(\frac{1}{2}\right)^9で起こる.よって,求める確率は,
    2^5\cdot\left(\frac{1}{2}\right)^9=\frac{1}{16}……(答)

    (3)
    1回のさいころ投げで1マス進む駒を表示するとして,題意を満たす場合を樹形図に描き出すと,

    となる.
    よって,題意を満たすさいころの目の出し方は3通りで,それぞれの目の出し方は確率\left(\frac{1}{2}\right)^4で起こる.よって,求める確率は,
    3\times\left(\frac{1}{2}\right)^4=\frac{3}{16}……(答)

    (4)
    Aが先に上がる確率は対称性から\frac{1}{2}
    1回のさいころ投げで1マス進む駒を表示するとして,「Aが先に上がり,かつ,ゲームを開始してからさいころを4回投げたときまで常にBが先行する」場合を樹形図に描き出すと,

    となる.これよりAが先に上がり,かつ,ゲームを開始してからさいころを4回投げたときまで常にBが先行する確率は,
    2\times\left(\frac{1}{2}\right)^8+9\times\left(\frac{1}{2}\right)^9=\frac{13}{512}
    よって,求める条件付き確率は,
    \frac{\frac{13}{512}}{\frac{1}{2}}=\frac{13}{256}……(答)

2017年慶應大学経済学部|過去問徹底研究 大問2

2019.10.05

方針の立て方 (1) の値については特筆事項なし.については,何とかに代入して,を作り出すことを考える.するとがとなるようにすると,他の項はやとなるから扱いやすい. (2)(3) 典型問題であり特筆事項なし.回答欄の形式から,複雑な式は簡単にまとまるのではないかと考える.すると,を使うことが思いつく

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  • 方針の立て方

    (1)
    f\left(0\right)の値については特筆事項なし.f\left(2\alpha\right)については,何とか\alpha,\betaに代入して,f\left(2\alpha\right)を作り出すことを考える.するとf\left(\alpha+\beta\right)f\left(2\alpha\right)となるようにすると,他の項はf\left(\alpha\right)f\left(0\right)となるから扱いやすい.

    (2)(3)
    典型問題であり特筆事項なし.回答欄の形式から,複雑な式は簡単にまとまるのではないかと考える.すると,2f\left(\alpha\right)f\left(\beta\right)=f\left(\alpha+\beta\right)+f\left(\alpha-\beta\right)を使うことが思いつく.

    (4)については解説の通り.

    解答例

    (10)1
    (11)2
    (12)(13)-1
    (14)(15)-2
    (16)2
    (17)2
    (18)(19)-1
    (20)2
    (21)3
    (22)2
    (23)1
    (24)(25)-1
    (26)2
    (27)1
    (28)1
    (29)(30)-1
    (31)(32)01
    (33)(34)-1
    (35)2

    解説

    (1)
    f\left(0\right)((10)について)
    \alpha=\beta=0を代入すると,
    f\left(0\right)\geqq1,2f\left(0\right)f\left(0\right)=f\left(0\right)+f\left(0\right)\Leftrightarrow f\left(0\right)\geqq1,f\left(0\right)=1
    \therefore f\left(0\right)=1……(答)
    f\left(2\alpha\right)((11)~(13)について)
    \alpha=\betaを代入すると,f\left(0\right)=1より,
    f\left(\alpha\right)\geqq1,2f\left(\alpha\right)f\left(\alpha\right)=f\left(2\alpha\right)+f\left(0\right)\Leftrightarrow f\left(\alpha\right)\geqq1,f\left(2\alpha\right)=2\left\{f\left(\alpha\right)\right\}^2-1
    \therefore f\left(2\alpha\right)=2\left\{f\left(\alpha\right)\right\}^2-1……(答)

    (2)
    \left(x+\frac{1}{x}\right)^2=x^2+2+\frac{1}{x^2}\Leftrightarrow x^2+\frac{1}{x^2}=\left(x+\frac{1}{x}\right)^2-2……(答)
    これと,f\left(2\alpha\right)=2\left\{f\left(\alpha\right)\right\}^2-1\Leftrightarrow\left\{f\left(\alpha\right)\right\}^2=\frac{f\left(2\alpha\right)+1}{2}より,
    x^2+\frac{1}{x^2}=\left\{2f\left(\alpha\right)\right\}^2-2=4\left\{f\left(\alpha\right)\right\}^2-2=4\cdot\frac{f\left(2\alpha\right)+1}{2}-2=2f\left(2\alpha\right)……(答)

    (3)
    \left(x^2+\frac{1}{x^2}\right)\left(x+\frac{1}{x}\right)=x^3+\frac{1}{x^3}+x+\frac{1}{x}\Leftrightarrow x^3+\frac{1}{x^3}=\left(x^2+\frac{1}{x^2}\right)\left(x+\frac{1}{x}\right)-1\left(x+\frac{1}{x}\right)……(答)
    これと,2f\left(\alpha\right)f\left(\beta\right)=f\left(\alpha+\beta\right)+f\left(\alpha-\beta\right)\alpha\rightarrow2\alpha,\beta\rightarrow\alphaとした式:2f\left(2\alpha\right)f\left(\alpha\right)=f\left(3\alpha\right)+f\left(\alpha\right)\Leftrightarrow f\left(3\alpha\right)=2f\left(2\alpha\right)f\left(\alpha\right)-f\left(\alpha\right)を用いれば,
    x^3+\frac{1}{x^3}=2f\left(2\alpha\right)\cdot2f\left(\alpha\right)-1\cdot2f\left(\alpha\right)=2\left\{2f\left(2\alpha\right)f\left(\alpha\right)-f\left(\alpha\right)\right\}=2f\left(3\alpha\right)……(答)

    (4)
    (2)と(3)より,
    x^n+\frac{1}{x^n}=2f\left(n\alpha\right)……(答)
    が成り立つと推測できる.
    n=k-1,kでの①の成立が仮定されているため,
    x^{k-1}+\frac{1}{x^{k-1}}=2f\left(\left\{k-1\right\}\alpha\right)
    x^k+\frac{1}{x^k}=2f\left(k\alpha\right)
    が仮定されている.
    ここで,
    \left(x^k+\frac{1}{x^k}\right)\left(x+\frac{1}{x}\right)=x^{k+1}+\frac{1}{x^{k+1}}+x^{k-1}+\frac{1}{x^{k-1}}\Leftrightarrow x^{k+1}+\frac{1}{x^{k+1}}=\left(x^k+\frac{1}{x^k}\right)\left(x+\frac{1}{x}\right)-1\left(x^{k-1}+\frac{1}{x^{k-1}}\right)……(答)
    と,2f\left(\alpha\right)f\left(\beta\right)=f\left(\alpha+\beta\right)+f\left(\alpha-\beta\right)で\alpha\rightarrow k\alpha,\beta\rightarrow\alphaとした式:2f\left(k\alpha\right)f\left(\alpha\right)=f\left(\left\{k+1\right\}\alpha\right)+f\left(\left\{k-1\right\}\alpha\right)\Leftrightarrow f\left(\left\{k+1\right\}\alpha\right)=2f\left(k\alpha\right)f\left(\alpha\right)-f\left(\left\{k-1\right\}\alpha\right)を用いれば,
    x^{k+1}+\frac{1}{x^{k+1}}=2f\left(k\alpha\right)\cdot2f\left(\alpha\right)-1\cdot2f\left(\left\{k-1\right\}\alpha\right)=2\left[2f\left(k\alpha\right)f\left(\alpha\right)-f\left(\left\{k-1\right\}\alpha\right)\right]=2f\left(\left\{k+1\right\}\alpha\right)……(答)
    が成り立つと分かる.

    (5)
    f\left(\left\{k+1\right\}\alpha\right)=2f\left(k\alpha\right)f\left(\alpha\right)-f\left(\left\{k-1\right\}\alpha\right)\Leftrightarrow f\left(k\alpha\right)=\frac{f\left(\left\{k-1\right\}\alpha\right)+f\left(\left\{k+1\right\}\alpha\right)}{2f\left(\alpha\right)}
    より,
    \sum_{k=1}^{n-1}f\left(k\alpha\right)=\sum_{k=1}^{n-1}\frac{f\left(\left\{k-1\right\}\alpha\right)+f\left(\left\{k+1\right\}\alpha\right)}{2f\left(\alpha\right)}=\frac{f\left(0\right)+f\left(\alpha\right)+2f\left(2\alpha\right)+2f\left(3\alpha\right)+\cdots\cdots+f\left(\left\{n-1\right\}\alpha\right)+f\left(n\alpha\right)}{2f\left(\alpha\right)}=\frac{2\sum_{k=1}^{n-1}f\left(k\alpha\right)+f\left(0\right)+f\left(n\alpha\right)-f\left(\alpha\right)-f\left(\left\{n-1\right\}\alpha\right)}{2f\left(\alpha\right)}\Leftrightarrow\sum_{k=1}^{n-1}f\left(k\alpha\right)=\frac{1-f\left(\alpha\right)-f\left(\left\{n-1\right\}\alpha\right)+f\left(n\alpha\right)}{2\left\{f\left(\alpha\right)-1\right\}}
    f\left(0\right)=1を用いれば,
    \therefore S_n=f\left(0\right)+\frac{1-f\left(\alpha\right)-f\left(\left\{n-1\right\}\alpha\right)+f\left(n\alpha\right)}{2\left\{f\left(\alpha\right)-1\right\}}=\frac{1-f\left(\alpha\right)+f\left(\left\{n-1\right\}\alpha\right)-f\left(n\alpha\right)}{2\left\{1-f\left(\alpha\right)\right\}}


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