慶應商学部2022年の講評
例年、高いレベルの争いになる慶應商学部ですが、
今年は問題の形式の違いがあり、大変だったと思います。
長文は、まず大問数が例年よりも増えました。
ただでさえ時間に余裕のない慶應商学部ですが、、、
これは痛かったと思います。
また、問題形式は例年とは違った形式の問題が出題され、
論の構成を問われる問題が出題され、
文法問題の形式が若干変更になりました。
以前出ていた1パラグラフ長文問題が出題されたため、
4以降は、文法だから簡単!と時間と思っていた人は、
大変だったと思います。
時間配分は固定ではなく、
テストに合わせて柔軟に変更していけるようにしましょう。
高得点を取る必要のあった慶應商学部ですが、
問題量の増加と問題の難化により、
合格最低点は下がっているでしょう。願望ですが。。。
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慶應商学部2022年長文
大問3がやや読みづらく、問題も解きづらかったですが、
大問1,2の読解は例年通り読みやすかったと思います。
慶應商の2022年の長文の出典
慶應商学部の長文の傾向として、
インターネットの記事から出題されます。
一昔前はIT系の記事を出していましたが、
今年度は、
音楽サービスSpotify に以前まで勤めていたWillPageの
著作『Tarzan Economics』から出題されました。
慶應商学部に合格するためには、
速く読んで、速く処理することが必要不可欠。
偏差値65程度を安定して取れるようになったのであれば、 定期的にインターネットにて長文を読んでいくと良いでしょう。
基礎学力がついてない段階で、
長文をたくさん読んでもほとんど成績が上がりません。
まずは基礎的なフレーズ、単語、文法、構文を覚えていくことに集中しましょう。
慶應商学部2022年長文の解答解説
今回は、問題形式に変更のあった大問1を見ていきます。
(3),(4)が新傾向の問題で論の展開を問われる問題でした。
とはいえ、
論の構成がわかる→速く読めるという構造になるので、
商学部に合格圏になる人は、
多少戸惑ったとは思いますが、すぐに解けたと思います。
速く読むためにはどうしたら良いのか?
英語の勉強法については、こちらに記載していますので、読んでみてください。
解答を載せておきます。
大問1
(ⅰ)(1) 4 (2) 2
(ⅱ)(3) 4 (4) 3 (5) 3 (6) 2 (7) 2 (8) 4 (9) 1 (10) 3
大問2
(ⅰ)(11) 1 (12) 3 (13) 4 (14) 3
(ⅱ)(15) 1 (16) 2 (17) 2 (18) 1 (19) 3
大問3
(ⅰ)(20) 3 (21) 1 (22) 1
(ⅱ)(23) 2 (24) 1 (25) 3 (26) 4 (27) 3 (28) 4
慶應商学部2022年文法問題
文法パート以前出題されていた、
1パラグラフ問題が出題されて、やや難易度が上がりましたが、
4択の文法問題についても結構特殊な表現を聞いてくるタイプで
「知っているかどうか」が差を分けた問題だったので、
文法問題が思ったほど取れなかった人が多かったと思います。
また、記述空所補充問題については、
10年以上続いている慶應商学部の名物問題です。
これだけ出題されているということは、
対策をしたかどうかで差がでているということです。
こちらの記事で対策について述べています。
慶應商の2023年に向けてどうすればよいか
さて、来年度に向けて慶應商学部を受けるにあたりどうしたら良いのかを確認していきます。
まず慶應商学部を受けるにあたり、
かなり高いレベルでの戦いになることは覚悟しておいてください。
合格最低点が8割近くになったこともある学部です。
本文内でも何度も伝えていますが、、、
いかに速く読んで速く解くことができるのかを考えて、対策を積んでいきましょう。
長文の読み方を考えなおす
英語が苦手な人は根本的に英語の読み方を
考え直していく必要があるでしょう。
とはいえ、難しいことではなく、基本的なことの積み重ねです。
具体的にみていくと、
2022年に出題された長文を見てみます。
The first thing to acknowledge about diversity is that it can be difficult. In the U.S., where the dialogue of inclusion is relatively advanced, even the mention of the word “diversity” can lead to anxiety and conflict. Supreme Court justices disagree on the virtues of diversity and the means for achieving it. Corporations spend billions of dollars to attract and manage diversity both internally and externally, yet they still face discrimination lawsuits, and the leadership ranks of the business world remain predominantly white and male.
まず1文目をみてください。
The first thing to acknowledge about diversity is that it can be difficult.
ここにitがあるのですが、
このitを意識しないで読んでいたらその時点で文章は読めなくなってしまいます。
文字面を追うだけでなく、つながりを考えていきましょう。
今回はこのitは、diversityを指していますね。
ということから、1文目では、
diversityがcan be difficult.ということです。
ここがわかると、この後のパラグラフはわかったも同然です。
なぜならば、このあとは全て言い換えだからです。
次の文の文頭にある、
In the U.S.というのはdiversityの状況がどのようにdifficultなのかを説明しており、
アメリカ国内のSupreme Court、Corporationsにおいてもdifficultな状況になっていることが、
その後の主語を追っていくことで理解をすることができます。
ということから、こんなに長い85文字は
The first thing to acknowledge about diversity is that it can be difficult. In the U.S., where the dialogue of inclusion is relatively advanced, even the mention of the word “diversity” can lead to anxiety and conflict. Supreme Court justices disagree on the virtues of diversity and the means for achieving it. Corporations spend billions of dollars to attract and manage diversity both internally and externally, yet they still face discrimination lawsuits, and the leadership ranks of the business world remain predominantly white and male.
it can be difficult.と4文字に要約することができます。
速読ができるようになりたい!という人はまずは、
悪戯に目を動かすことを考えるのではなく、
このような論の移動の仕方を見て考えると慶應商学部の問題に対応することが、
できるのではないかと思います。
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