垂直抗力は床と接している場合、必ず働く力です。摩擦力も、現実世界ではすべての物体に働くので、考慮しなければならない力です。
垂直抗力
垂直抗力は物体が置かれている面から受ける力のことで、向きは床に対して垂直に働きます。例えば、重さmの物体を置いて、上からFのちからで押すと、力のつりあいを考えて垂直抗力N=F+mgとなります。
もし、地面が斜めの場合でも垂直抗力は地面に垂直に働くので力の分解を水平方向、鉛直方向などで考える必要がでてくるので注意しましょう。
摩擦力
摩擦力とは、物体の動きを妨げようとする力です。また、物体が静止しているときに働く摩擦力(静止摩擦力)、と運動している物体に働く摩擦力(動摩擦力)には違いがあるので注意しましょう。しかし、どちらも力の大きさは垂直抗力に比例します。これは、身のまわりのもので考えるとわかりやすいです。重い物を押したときはなかなか物体は動かないですが、軽いものであればより簡単に動かすことができます。
まず、静止している物体にも摩擦力は働きます。そのとき、物体が動きだすまでどんどん加える力を大きくしていくとします。このとき摩擦力は少しずつ大きくなっていきます。そして、これ以上の力を加えたら、動き出す境界の力の大きさをμNと表します。このときのμは静止摩擦係数と呼ばれます。
運動している物体には常に同じ大きさの摩擦力がかかります。この時の力の大きさはμ’Nと表され、μ’のことを動摩擦係数といいます。一般にはこの動摩擦力は静止摩擦力より小さくなります。
ここで物理特有の言い回しなのですが、問題文中に”なめらかな面”という単語が出てきたら摩擦力は考慮しなくて良いという意味です。また”粗い面”という単語がでたら摩擦力を考慮しなければなりません。これらの言い回しは覚えておきましょう。(他にも静かに放す→初速度が0などがあります。)
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