方針の立て方 (1) (サ)については特筆事項なし. (シ)との関係を問われているため,の形を具体的に書き下してみると方針を得やすい.すると,が必要だと分かるため,部分積分の際にの項を微分すればよいと分かる. (2)前問で漸化式を求めたので,漸化式を利用することを考える.本解答のような漸化式を用いて
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方針の立て方
(1)
(サ)については特筆事項なし.
(シ)との関係を問われているため,の形を具体的に書き下してみると方針を得やすい.すると,が必要だと分かるため,部分積分の際にの項を微分すればよいと分かる.(2)前問で漸化式を求めたので,漸化式を利用することを考える.本解答のような漸化式を用いてやまで下げる解法は頻出のためおさえておこう.
(3)極限値が1と与えられているため,で考える.(※を直接示す方針でも間違いではないが,はさみうちの原理が使いにくくなる.)変形をしていくとの評価が必要になる.一項差のため,まずは前問(2)の結果を使おうと試みるが,前問は積(二項の掛け算)の形であるため使えない.そこで,(1)の(シ)の結果なら,分数の形を作り出せると考え,をかに変形することを考える.
(4)のままでは解法が思い浮かばないため,一先ず変形してとする.二項の掛け算の形が出てきているため,(2)の結果を使うという方針が立つ.(※(2)の結果をここまで使っていないので,(2)の結果を使うのではと疑うことでも方針が立つ.)
解答例
(1)
サ:
シ:
(2)
ス:
(3)
ここで,の範囲で,であるから,であり,積分区間で,等号は常に成立しないことから,
が成立する.(1)の(シ)の結果と合わせると,
よって,
であり,はさみうちの原理より,
これは,数列が1に収束することに他ならない.
証明終了.
(4)
セ:解説
(1)
〇(サについて)
これは,下図斜線部に示した四分円の面積を表す.
……(答)
〇(シについて)
一方で,
……(答)(2)
前問の結果より,
(ⅰ)が偶数のとき,
ここで,
より,
(ⅱ)が奇数のとき,
ここで,
より,
以上,(ⅰ)と(ⅱ)より,
……(答)(4)
前問の結果より,
である.これより,
……(答)