こんにちは。早慶専門塾HIRO ACADEMIAです。 近年、参考書ルートやオンラインコーチング塾が注目を集めています。特にYouTubeやSNSでは、 「この参考書ルートで偏差値30から東大合格!」といった情報があふれています。 しかし、安易にこれらの方法に飛びつくのは非常に危険です。 今回は、1
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- こんにちは。早慶専門塾HIRO ACADEMIAです。
近年、参考書ルートやオンラインコーチング塾が注目を集めています。特にYouTubeやSNSでは、
「この参考書ルートで偏差値30から東大合格!」といった情報があふれています。しかし、安易にこれらの方法に飛びつくのは非常に危険です。
今回は、10年以上の指導実績を持つ当塾が、参考書ルートやコーチング塾の問題点と、その対策について詳しく解説していきます。
[toc]はじめに
参考書ルート・コーチング塾の現状
現在、多くの受験生が参考書ルートやコーチング塾に注目しています。
その背景には:
参考書ルート・コーチング塾人気の背景
- コロナ禍でのオンライン学習の普及
- YouTubeなどでの情報発信の活発化
- 従来型の塾への不満(画一的な指導など)
- 時間や場所に縛られない学習スタイルへの憧れ
- SNSでの成功体験の共有
コロナ禍より前からオンライン指導をしていた身からすると、オンラインへの信頼度が転換したのを実感しました。
なぜ今この話題が重要なのか
参考書ルートやコーチング塾の最大の問題は、学習の精度が明確化しにくい点にあるでしょう。
多くの学習の場合、
結果が出るのは3ヶ月程度先になってきます。特に注意が必要なケース:
- 現在の偏差値が40台以下の人
- 基礎が十分に身についていない人
- 自己管理が苦手な人
- 学習習慣が確立していない人
- モチベーションの維持が難しい人
参考書ルート・コーチングの2つの致命的問題
参考書を進めることの何が問題なのか?を具体的に説明していきます。
個人差を無視した画一的アプローチの限界
参考書ルートの最大の問題点は、「誰でも同じように効果が出る」という誤った前提に立っていることです。
集団指導が画一的と批判をする一方で、
参考書ルートも個人の理解度を無視して画一的になってしまっています。実際の受験生には、以下のような大きな個人差が存在します:
1. 学習スタイルが違う
人によって、学習内容を吸収しやすい方法は大きく異なります。
たとえば、視覚的に学ぶのが得意なタイプの人は、図表やイラストなどのビジュアル要素を用いることで理解が進みやすくなります。一方、音声を通じて耳から情報を得ることが得意なタイプの人にとっては、授業の録音を繰り返し聞いたり、音声教材を活用したりするのが効果的です。
また、実際に手を動かして学ぶタイプの人は、ノートをしっかり取る、問題を自分で書き出して解くといったアクティブな学習によって知識を定着させやすくなります。
それぞれの学習スタイルを理解し、自分に合った手法を選ぶことが、効率良く学力を伸ばすための第一歩です。
2. 理解度が違う
学習内容の理解度や科目ごとの得手・不得手は、受験生によってまちまちです。
たとえば、数学は得意だが英語が苦手なケースや、暗記力には自信があるものの応用力を要求される問題に弱いケースなど、さまざまなパターンが存在します。さらに、基礎力の差が大きいと、同じ問題集をこなすにも大幅に時間がかかることもあります。
こうした個人差を把握せずに一律の勉強法を当てはめると、うまく成績が伸びない原因にもなりかねません。
自分の得意分野や苦手分野を正確に見極め、段階的かつ計画的な学習アプローチをとることが鍵となります。3. 学習環境の違い
学習環境もまた、人によって大きく変わります。たとえば、学校の授業進度が早い・遅いかによって、自宅での復習や予習に割く時間のバランスは大きく左右されます。また、部活やアルバイト、家族の事情などで自由に使える勉強時間が限られる人もいるでしょう。
さらに、家庭環境や周囲のサポート体制が手厚いかどうかによって、勉強に対するモチベーションの保ち方も変わってきます。自分自身の置かれた状況を客観的に見つめ直し、時間や学習場所を工夫するなど、最適なスタイルを築くための対策を講じることが大切です。指導をしている人であればわかりますが、
同じ参考書でも、人によって効果は大きく異なります。ヒロアカでは生徒一人一人の学習状況に合わせて指導を変更
当塾ヒロアカでは単にルートを管理するだけではなく、
生徒の学習への取り組み方、理解度に応じて指導を変えています。思考力・応用力が必要な問題まで手が回らない
多くのコーチング塾は、「参考書をこなせば成績が上がる」という安易な発想に基づいています。
もちろん、一番最初の段階であれば通用する部分もあります。しかし、実際の入試で求められる力は、
入試で必要な3つの力
- 初見の問題への対応力→ 基本パターンを応用できる力
- 複数の知識を組み合わせる力→ 教科・単元を横断した思考力
- 時間内に解答を導き出す力→ 効率的な問題解決能力
これらの力は、単に参考書を進めるだけでは身につきません。
学校のテストを暗記している乗り切っているのと同じ感覚で、参考書をただ暗記しているだけで成績が上がるほど甘くはないです。
参考書学習で陥りやすい3つの罠
コーチング塾では参考書学習をしていくことになりますが、
ここでは参考書学習で陥りやすい問題点をお伝えしていきます。自分と参考書のレベルが合ってない3つの罠
参考書選びでよくある失敗例について、具体的に3つのパターンを見ていきましょう。
1つ目の罠:難易度が高すぎる参考書を選んでしまう
極端な例として、現在の偏差値が45程度の状態で、いきなり東大対策で有名な鉄緑会の参考書に挑戦してしまうというものがあります。
これは、基礎が十分に固まっていない段階で難しい問題に取り組むことになり、
ほとんどの場合、理解が追いつかず挫折してしまいます。このような失敗を避けるためには、まずは基礎レベルの教材から始めて、段階的に難易度を上げていく学習方法を徹底することが重要です。
2つ目の罠:基礎を軽視してしまう
特に数学の学習でよく見られるのが、基本的な問題集をすっ飛ばして、いきなり応用問題集に取り組もうとするケースです。これは非常に危険な選択です。応用問題は基礎的な知識や考え方を組み合わせて解く必要があるため、基礎が不完全な状態では太刀打ちできません。対策としては、基礎的な問題集での完全理解を最優先することです。
基本問題が9割以上正解できるようになってから、次のステップに進むべきでしょう。3つ目の罠:安易な参考書選び
典型的なのが、Amazonのランキングで上位に入っている参考書を、
内容やレベルを十分に確認せずに購入してしまうケースです。
確かにランキング上位の参考書は質が高い可能性が高いのですが、それが必ずしも自分に合っているとは限りません。
自分のレベルに合っているかどうかは吟味するべし!
これらの失敗は、いずれも焦りや安易な判断から生じることが多いものです。
参考書選びは受験勉強の成否を左右する重要な要素ですので、慎重に、そして計画的に行うようにしましょう。特に数学や英語では、基礎固めが極めて重要です。
アップデート情報見逃しの罠
注意すべき問題点とは?
- 数年前の合格体験記→ 入試制度や傾向が変化している
- 学校の先生の推奨教材→ 最新の教材を把握していない場合が多い
- 親世代の経験則→ 現代の入試事情とかけ離れている
完成度軽視の罠
「やった」と「できる」は全く別物です。
できていないのに、ルートがあるから先に進まなくてはと思い、焦って進んでしまって
焦って先に進んでしまって何も身につかないと言うのはよくありがちです。
以下のような学習は避けていきましょう。
よくある間違った学習法:
1. 解答を写すだけ
多くの受験生が陥りがちな問題として、解答をただノートに写すだけで満足してしまうケースが挙げられます。
たとえば、「とにかく正解を移せば理解したことになる」という思い込みは危険です。
回答プロセスを考えずに暗記に頼るだけでは、同じタイプの問題でしか対応できなくなり、応用力が身に付かない原因にもなります。
大切なのは、なぜその解法に至るのかを自分の言葉で説明できるようになることであり、そのプロセスをすっ飛ばすと本質的な学力を伸ばす機会を逃してしまうのです。2. 解説を読んだだけで満足
問題を解いて間違えたときに、解説をサッと読んで「なるほど」と納得して終わりにしてしまうケースも、学習効果を妨げる大きな要因の一つです。
解説を読んで頭では理解したつもりでも、次に同じパターンの問題が出ると解けないことがよくあります。実際に自分で解法を再現し、もう一度同じ問題を解き直してみてはじめて「本当にわかった」と言えます。
このプロセスを踏まないと、似たような問題に再び出会ったときにつまずく可能性が高くなってしまいます。3. 間違えた問題を放置
学習の効率を大きく落としてしまう原因として、間違えた問題をそのままにしておく、いわゆる「放置グセ」も挙げられます。
誤答の原因を分析せず、何が分からなかったのかを明確にしないと、また同じミスを繰り返してしまうリスクが高まります。
どこでどうつまずいているかを理解することは、学力向上のために欠かせないステップです。
逆に言えば、誤答の原因さえ突き止めれば、次に同じ間違いをしないように対策を打つことができ、学習効率もぐんと上がります。なぜ参考書ルートでは結果が出ないのか
基礎の軽視
参考書ルートの最大の問題点は、基礎固めの重要性を軽視していることです。
基礎軽視による具体的な弊害:
- 応用問題で詰まる→ 基本原理が理解できていないため、少しのひねりで解けなくなる
- 新しい問題に対応できない→ 暗記に頼った学習では初見問題に太刀打ちできない
- 本質的な理解が不足→ 公式や解法を丸暗記するだけで、なぜそうなるのかが分からない
特に早慶レベルの入試では、基礎を応用する力が重要です。
ヒロアカでの参考書学習のアプローチ
当塾においても参考書学習を推奨していますが、
他の単に参考書のペース管理をしているだけの塾とは違って、
授業を行い、細かく指導を行うことで、単に暗記をするだけでなく、
成績を上げていくための基礎学力をつけていきます。完成度重視の学習法
HIRO ACADEMIAでは、以下のような完成度重視の学習を推奨しています:
[ptimeline]
[ti label="STEP1" title="理解度確認"]
– 授業内で確認テスト実施
– 全範囲からランダム出題
[/ti]
[ti label="STEP2" title="弱点把握"]
– 間違いの原因分析
– 理解が不十分な分野の特定
– つまずきポイントの整理
[/ti]
[ti label="STEP3" title="応用演習"]
– 合宿・集団授業で応用レベル確認
– 時間を意識した演習
– 早慶の入試に即したオリジナル実践問題
[/ti]
[/ptimeline]理論から根本的に理解するのが合格への足がかりとなります。
理解度に応じた段階的学習
各段階で以下のポイントを意識しましょう:
ポイント1:基礎の完全理解
- 基本問題の徹底演習→ 90%以上の正答率を目指す
- 解法の言語化→ 人に説明できるレベルまで
- プロセスの理解→ なぜその解法になるのか
ポイント2:標準問題への挑戦
- 基礎知識の応用方法
- 解法パターンの習得
- 時間配分の意識
よくある質問と回答
Q1: 参考書は何冊あれば十分ですか?
A1:
- 1冊の完全理解を優先すべき→ 例:英語なら基本文法書1冊を完璧に
- 理解度80%以上を目安に次へ進む
- 科目ごとの目安:
– 英語:3〜4冊
– 数学:2〜3冊
– その他:2〜3冊
Q2: 参考書を途中で変更しても良いですか?
A2: 以下の場合は変更を検討しましょう:
1つ目の場合 明確な理由がある場合
- 解説が自分に合わない
- レベルが合っていない
- 学習効果が実感できない
2つ目の場合 変更前にすべきこと
- 現在の参考書での学習状況の分析
- 変更理由の明確化
- 新しい参考書の選定基準の確認
まとめ
参考書学習やコーチング塾での学習を成功に導くためには、以下の3つのポイントを押さえることが重要です:
ポイント1・基礎を疎かにしない
- 基本問題の完全理解を最優先する
- 応用問題に進む前に、基礎の定着度を確認する
- 理解度90%以上を目指して取り組む
ポイント2・個人に合った学習計画を立てる
- 現在の学力を正確に把握する
- 無理のないペース設定を心がける
- 定期的に理解度をチェックする
ポイント3・完成度にこだわる
- 「やった」で満足せず、「できる」までやり切る
- 間違えた問題は必ず理解を深める
- 応用力を養うための段階的な学習を心がける
これらの点を意識しながら、焦らず着実に学習を進めていくことで、確実な学力向上につながっていきます。
一時的な成果ではなく、入試本番で通用する本物の学力を目指しましょう。