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2018年慶応義塾大学環境情報数学|過去問徹底研究 大問1

2019.09.20

方針の立て方 (1) 実際に題意を満たすサイコロを目の出し方を考えることで方針を得る.複数のサイコロの問題ではサイコロは区別したほうが処理しやすい. (2) 「少なくとも」の問題であるため,基本解法である余事象で解くと考える.後は全問と同様に題意を満たすサイコロの目の出し方を考えれば,解答を得られる

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  • 方針の立て方

    (1)
    実際に題意を満たすサイコロを目の出し方を考えることで方針を得る.複数のサイコロの問題ではサイコロは区別したほうが処理しやすい.

    (2)
    「少なくとも」の問題であるため,基本解法である余事象で解くと考える.後は全問と同様に題意を満たすサイコロの目の出し方を考えれば,解答を得られる.

    (3)
    これも題意を満たすパターンを考えることで方針を得られる.

    解答例

    (1)(2)(3)(4)……\frac{02}{09}
    (5)(6)(7)(8)……\frac{03}{04}
    (9)(10)(11)(12)(13)(14)……\frac{025}{162}

    解説

    サイコロを区別して考え,一つ目のサイコロの目がx,二つ目のサイコロの目がyであったとき,この目の出方を\left(x,y\right)と表す.
    (1)
    題意を満たすサイコロの目の出し方は,\left(1,3\right),\left(2,4\right),\left(3,5\right),\left(4,6\right)とこれらを入れ替えた計8通り.全ての目の出し方は6^2=36通りのため,求める確率は,
    \frac{8}{36}=\frac{2}{9}……(答)

    (2)
    余事象で考える.36通りの目の出し方の中で,差が1か2となる出し方は,\left(1,2\right),\left(2,3\right),\left(3,4\right),\left(4,5\right),\left(5,6\right),\left(1,3\right),\left(2,4\right),\left(3,5\right),\left(4,6\right)とこれらを入れ替えた計18通りであり,これらを除いた18通りの目の出し方を2回すれば余事象の条件が満たされる.よって,余事象の確率は,
    \left(\frac{18}{36}\right)^2=\frac{1}{4}
    である.よって,求める確率は,
    1-\frac{1}{4}=\frac{3}{4}……(答)

    (3)
    箱1の玉を取り出す事象を①,箱2の玉を取り出す事象を②,それ以外の箱を確認する事象を③と表すことにする.1回の操作で,①が起こる確率は\frac{10}{36}=\frac{5}{18},②が起こる確率は\frac{2}{9},③が起こる確率は1-\frac{5}{18}-\frac{2}{9}=\frac{1}{2}である.
    題意を満たすパターンは,「○12」,「○21」,「1○2」,「2○1」,「112」,「221」の6通りであり,前4つが起こる確率はそれぞれ\frac{5}{18}\cdot\frac{2}{9}\cdot\frac{1}{2}であり,「112」が起こる確率は\frac{5}{18}\cdot\frac{5}{18}\cdot\frac{2}{9},「221」が起こる確率は\frac{2}{9}\cdot\frac{2}{9}\cdot\frac{5}{18}である.よって,求める確率は,
    4\times\frac{5}{18}\cdot\frac{2}{9}\cdot\frac{1}{2}+\frac{5}{18}\cdot\frac{5}{18}\cdot\frac{2}{9}+\frac{2}{9}\cdot\frac{2}{9}\cdot\frac{5}{18}=\frac{25}{162}……(答)

2018年慶応義塾大学環境情報|過去問徹底研究 大問6

2019.09.20

方針の立て方 実際に題意を満たす円の中心を考えてみる.すると,題意を満たす条件を見抜くことができる.また,四角形に含まれているという条件も忘れずに考慮すること.本問で問われているのは「に含まれ,かつ,四角形に含まれる点」である.最後の答えの表式に沿うように,被っている条件は消すこと. 面積の方は領域

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  • 方針の立て方

    実際に題意を満たす円の中心を考えてみる.すると,題意を満たす条件を見抜くことができる.また,四角形\mathrm{AMGN}に含まれているという条件も忘れずに考慮すること.本問で問われているのは「Sに含まれ,かつ,四角形\mathrm{AMGN}に含まれる点」である.最後の答えの表式に沿うように,被っている条件は消すこと.
    面積の方は領域の図示ができれば問題ない.計算を簡単にするためにy軸での対称性を見抜きたい.

    解答例

    (111)(112)(113)(114)……\frac{\sqrt{03}}{06}
    (115)……2
    (116)(117)……03
    (118)(119)……03
    (120)(121)……01
    (122)(123)……03
    (124)(125)……-1
    (126)(127)……16
    (128)(129)……-9
    (130)(131)……03
    (132)(133)……03

    解説

    (1)
    四角形\mathrm{AMGN}の辺および内部の点を\mathrm{P}\left(x,y\right)とおく.

    左図のように,点\mathrm{P}から,辺\mathrm{AB},\mathrm{BC},\mathrm{CA}へ垂線(図では実線)を引き,順番にl_1,l_2,l_3とする.また,点\mathrm{P}と,点\mathrm{A},\mathrm{B},\mathrm{C}を結び,その線分(図では破線)を順番にL_1,L_2,L_3とする.
    すると,求める領域は,
    max\left\{l_1,l_2,l_3\right\}\geqq min\left\{L_1,L_2,L_3\right\}
    を満たす点\mathrm{P}の集合である.
    四角形\mathrm{AMGN}では,max\left\{l_1,l_2,l_3\right\}=l_2=y,min\left\{L_1,L_2,L_3\right\}=L_1=\sqrt{x^2+\left(y-\sqrt3\right)^2}となるから,上記の条件は
    y\geqq\sqrt{x^2+\left(y-\sqrt3\right)^2}\Leftrightarrow y\geqq\frac{\sqrt3}{6}\left(x^2+3\right)
    となる.また,点\mathrm{P}が四角形\mathrm{AMGN}内にある条件は,
    \begin{cases} y\leqq\sqrt3x+\sqrt3 \\ y\leqq-\sqrt3x+\sqrt3 \\ y\geqq\frac{\sqrt3}{3}x+\frac{\sqrt3}{3} \\ y\geqq-\frac{\sqrt3}{3}x+\frac{\sqrt3}{3} \end{cases}
    である.この内,下2つはy\geqq\frac{\sqrt3}{6}\left(x^2+3\right)に内包される(\because\frac{\sqrt3}{6}\left(x^2+3\right)\geqq\pm\frac{\sqrt3}{3}x+\frac{\sqrt3}{3}\Leftrightarrow\left(x\mp1\right)^2\geqq0)ので,結局,求める条件は,
    \begin{cases} y\geqq\frac{\sqrt3}{6}\left(x^2+3\right) \\ y\leqq\sqrt3\left(x+1\right) \\ y\leqq-\sqrt3\left(x-1\right) \end{cases}

    求める面積は,y軸での対称性を考えれば,
    2\int_{3-2\sqrt3}^{0}\left\{\left(\sqrt3x+\sqrt3\right)-\left(\frac{\sqrt3}{6}x^2+\frac{\sqrt3}{2}\right)\right\}dx=\left[-\frac{\sqrt3}{9}x^3+\sqrt3x^2+\sqrt3x\right]_{3-2\sqrt3}^0=16-9\sqrt3……(答)
    また、領域Sの面積は、対称性を考えると3倍と分かる……(答)

2018年慶応義塾大学環境情報数学|過去問徹底研究 大問5

2019.09.20

方針の立て方 (1) まずは三角形を作図する.その後は内接円の半径を求める問題であるため,面積についての等式を立てる方針で考える.そのため,三角形の面積を求めることになるが,その過程で直角三角形であることに気付くと,中心の座標を求めやすい. (2) 前問とほとんど同じ解法であり,特筆事項なし. 解答

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    (1)
    まずは三角形を作図する.その後は内接円の半径を求める問題であるため,面積についての等式を立てる方針で考える.そのため,三角形の面積を求めることになるが,その過程で直角三角形であることに気付くと,中心の座標を求めやすい.

    (2)
    前問とほとんど同じ解法であり,特筆事項なし.

    解答例

    (85)(86)……03
    (87)(88)……-1
    (89)(90)……05
    (91)(92)……10
    (93)(94)……-1
    (95)(96)……02
    (97)(98)……-1
    (99)(100)……02
    (101)(102)……02
    (103)(104)……05
    (105)(106)……25
    (107)(108)(109)(110)……\frac{03}{05}

    解説

    (1)
    三角形の頂点は,\left(0,-1\right),\left(2\sqrt2,2\sqrt2-1\right),\left(\sqrt2,3\sqrt2-1\right)である.よって,長さは,2,2,2\sqrt5となり,4^2+2^2=\left(2\sqrt5\right)^2が成り立つため,この三角形は長さ2\sqrt5の辺を斜辺とする直角三角形である.

    求める内接円の半径をrとすると,三角形の面積について等式が立てられて,
    \frac{1}{2}r\left(4+2+2\sqrt5\right)=\frac{1}{2}\cdot4\cdot2\Leftrightarrow r=3-\sqrt5……(答)
    次に中心を求める.ベクトルを利用する.
    \left(\sqrt2,3\sqrt2-1\right)-\left(2\sqrt2,2\sqrt2-1\right)=\left(-\sqrt2,\sqrt2\right)
    \left|\left(-\sqrt2,\sqrt2\right)\right|=2
    \left(0,-1\right)-\left(2\sqrt2,2\sqrt2-1\right)=\left(-2\sqrt2,-2\sqrt2\right)
    \left|\left(-2\sqrt2,-2\sqrt2\right)\right|=4
    より,
    \left(2\sqrt2,2\sqrt2-1\right)+\left(3-\sqrt5\right)\cdot\frac{\left(-\sqrt2,\sqrt2\right)}{2}+\left(3-\sqrt5\right)\cdot\frac{\left(-2\sqrt2,-2\sqrt2\right)}{4}=\left(\sqrt{10}-\sqrt2,2\sqrt2-1\right)……(答)

    (2)
    \triangle\mathrm{OAB}=\frac{1}{2}\cdot2\cdot3=3より,体積は,\frac{1}{3}\cdot3\cdot5=5……(答)
    次に表面積を求める.
    \triangle\mathrm{OAB}=3\triangle\mathrm{OAC}=\frac{1}{2}\cdot2\cdot5=5,\triangle\mathrm{OBC}=\frac{1}{2}\cdot3\cdot5=\frac{15}{2},\triangle\mathrm{CAB}=\frac{1}{2}\sqrt{\left|\vec{\mathrm{CA}}\right|^2\left|\vec{\mathrm{CB}}\right|^2-\left(\vec{\mathrm{CA}}\cdot\vec{\mathrm{CB}}\right)^2}=\frac{1}{2}\sqrt{29\cdot34-{25}^2}=\frac{19}{2}より,
    3+5+\frac{15}{2}+\frac{19}{2}=25……(答)
    求める内接球の半径をrとすると,四面体の体積についての等式が立てられて,
    \frac{1}{3}\cdot r\cdot25=5\Leftrightarrow r=\frac{3}{5}……(答)

2018年慶応義塾大学環境情報数学|過去問徹底研究 大問4

2019.09.20

方針の立て方 どれも10進法に直して処理し,その後,元の進数に直せばよい. 解答例 (72)(73)(74)……642 (75)(76)……14 (77)(78)……10 (79)(80)……12 (81)(82)……07 (83)(84)……15 解説 (1) ……(答) (2) よって,……(答

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  • 方針の立て方

    どれも10進法に直して処理し,その後,元の進数に直せばよい.

    解答例

    (72)(73)(74)……642
    (75)(76)……14
    (77)(78)……10
    (79)(80)……12
    (81)(82)……07
    (83)(84)……15

    解説

    (1)
    {2018}_{\left(10\right)}={642}_{\left(18\right)}……(答)

    (2)
    {516}_{\left(n\right)}={5n^2+n+6}_{\left(10\right)}={2018}_{\left(10\right)}
    \therefore5n^2+n+6=2018\Longleftrightarrow\left(n-14\right)\left(5n+71\right)=0\Leftrightarrow n=14,-\frac{71}{5}
    よって,n=14……(答)

    (3)
    x^2-{22}_{\left(8\right)}x+{120}_{\left(8\right)}=0\Leftrightarrow x^2-{18}_{\left(10\right)}x+{80}_{\left(10\right)}=0\Leftrightarrow\left(x-8_{\left(10\right)}\right)\left(x-{10}_{\left(10\right)}\right)=0\Leftrightarrow x=8_{\left(10\right)},{10}_{\left(10\right)}\Leftrightarrow x={10}_{\left(8\right)},{12}_{\left(8\right)}……(答)

    (4)
    {23}_{\left(m\right)}={2m+3}_{\left(10\right)}
    {114}_{\left(m\right)}={m^2+m+4}_{\left(10\right)}
    \therefore x^2-{23}_{\left(m\right)}x+{114}_{\left(m\right)}=0\Longleftrightarrow x^2-\left(2m+3\right)_{\left(10\right)}x+\left(m^2+m+4\right)_{\left(10\right)}=0
    5_{\left(m\right)}=5_{\left(10\right)}より,
    {25}_{\left(10\right)}-\left(2m+3\right)_{\left(10\right)}\cdot5_{\left(10\right)}+\left(m^2+m+4\right)_{\left(10\right)}=0\Leftrightarrow m^2-9_{\left(10\right)}+{14}_{\left(10\right)}=0\Leftrightarrow\left(m-2_{\left(10\right)}\right)\left(m-7_{\left(10\right)}\right)=0\Leftrightarrow m=2_{\left(10\right)},7_{\left(10\right)}
    5_{\left(m\right)}の表記が可能なのは,m=7_{\left(10\right)}……(答)
    \therefore x^2-\left(2\cdot7+3\right)_{\left(10\right)}x+\left(7^2+7+4\right)_{\left(10\right)}=0\Leftrightarrow x^2-{17}_{\left(10\right)}x+{60}_{\left(10\right)}=0\Leftrightarrow\left(x-5_{\left(10\right)}\right)\left(x-{12}_{\left(10\right)}\right)=0\Leftrightarrow x=5_{\left(10\right)},{12}_{\left(10\right)}=5_{\left(7\right)},{15}_{\left(7\right)}
    よって,求めるもう1つの解は,{15}_{\left(7\right)}……(答)

2018年慶應義塾大学環境情報数学|過去問徹底研究 大問3

2019.09.20

方針の立て方 ガウス記号のある数列の問題では基本的には書き出すことから規則性をつかむ.(2)以降は,の値が同じをまとめてみる考え方,即ち,群数列の考え方をする. (1) 実際に書き出すことで解答を得る. (2) 前問で得られた規則性を使う.の値が1つ上がるのはが平方数となるときであることに気付ければ

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    ガウス記号\left[\quad\right]のある数列の問題では基本的には書き出すことから規則性をつかむ.(2)以降は,\left[\sqrt{n+1}\right]の値が同じnをまとめてみる考え方,即ち,群数列の考え方をする.
    (1)
    実際に書き出すことで解答を得る.

    (2)
    前問で得られた規則性を使う.\left[\sqrt{n+1}\right]の値が1つ上がるのはn+1が平方数となるときであることに気付ければ,後はケアレスミスに注意して考えるのみ.平方数の差を取ると奇数となることは知識として押さえておくとよい.今回も「\left[\sqrt{n+1}\right]=mとなるnは”2m+1”個」というところで,奇数が出てきている.

    (3)
    a_nとの違いに気づければ,解法を得る.nが奇数のとき\left(-1\right)^n\left[\sqrt{n+1}\right]は負の値となる.整数や数列の問題では,前問や本問のように偶奇に着目して規則性を見つけることがよくある.

    (4)
    問題文中ではっきりと言われていないため題意がつかみにくいが,答えの表式が「a_n=」となっていることから,一般項を求める問題であるということにまず気付くこと.後は(2)(3)とで群数列として扱ってきたことを踏まえ,群数列の解法を取ればよい.

    解答例

    (53)(54)……19
    (55)(56)……-1
    (57)(58)……30
    (59)(60)……81
    (61)(62)……06
    (63)(64)……-2
    (65)……3
    (66)(67)……-3
    (68)(69)……05
    (70)(71)……06

    解説

    (1)
    順番に書き出してみると,
    a_2=2
    a_3=3
    a_4=5
    a_5=7
    a_6=9
    a_7=11
    a_8=13
    a_9=16
    a_{10}=19……(答)
    b_1=1
    b_2=0
    b_3=1
    b_4=-1
    b_5=1
    b_6=-1
    b_7=1
    b_8=-1
    b_9=2
    b_{10}=-1……(答)
    (2)
    n\left[\sqrt{n+1}\right]の関係を以下の表にまとめる.

    n \left(0\right) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 \cdots
    \left[\sqrt{n+1}\right] \left(1\right) 1 1 2 2 2 2 2 3 3 3 3 3 3 3 4 \cdots

    ここから,\left[\sqrt{n+1}\right]=1となるnは(n=0を含めて)3個あり,\left[\sqrt{n+1}\right]=2となるnは5個あり,\left[\sqrt{n+1}\right]=3となるnは7個あり,……,\left[\sqrt{n+1}\right]=mとなるn2m+1個あると分かる.
    \left[\sqrt{n+1}\right]は数列\left\{a_n\right\}の階差数列である.よって,
    a_{30}=a_1+1\cdot2+2\cdot5+3\cdot7+4\cdot9+5\cdot6=100となる.
    数列\left\{a_n\right\}は明らかに単調増加列であるので,求めるnの範囲は,n\geqq30……(答)

    (3)
    n\left(-1\right)^n\left[\sqrt{n+1}\right]の関係を以下の表にまとめる.

    n \left(0\right) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 \cdots
    \left(-1\right)^n\left[\sqrt{n+1}\right] \left(1\right) -1 1 -2 2 -2 2 -2 3 -3 3 -3 3 -3 3 -4 \cdots

    よって,
    \sum_{n=0}^{2}{\left(-1\right)^n\left[\sqrt{n+1}\right]}=1
    \sum_{n=3}^{7}{\left(-1\right)^n\left[\sqrt{n+1}\right]}=-2
    \sum_{n=8}^{14}{\left(-1\right)^n\left[\sqrt{n+1}\right]}=3
    \vdots
    \sum_{n=m^2-1}^{\left(m+1\right)^2-2}{\left(-1\right)^n\left[\sqrt{n+1}\right]}=\left(-1\right)^{m+1}m
    が成り立つと分かる.
    1+\left(-2\right)+3+\left(-4\right)+5+\left(-6\right)+7+\left(-8\right)+9=5
    である.ここで,

    n \cdots 77 78 79 80 \cdots
    \left(-1\right)^n\left[\sqrt{n+1}\right] \cdots -8 8 -8 9 \cdots

    であるから,\left(-1\right)^n\left[\sqrt{n+1}\right]は数列\left\{a_n\right\}の階差数列であることに注意して,
    b_{80}=b_1+\sum_{n=1}^{79}{\left(-1\right)^n\left[\sqrt{n+1}\right]}=1+0+\left(-2\right)+3+\left(-4\right)+5+\left(-6\right)+7+\left(-8\right)=-4
    b_{81}=b_{80}+\left(-1\right)^{80}\left[\sqrt{80+1}\right]=-4+9=5
    よって求めるnは,n=81……(答)

    (4)
    (2)の議論を応用すれば,\left[\sqrt k\right]=mとなる自然数k2m+1個あると分かる.よって,\left[\sqrt k\right]=1,2,3,\cdots,m-1となる自然数kの個数の総数は,\sum_{k=1}^{m-1}\left(2k+1\right)=m^2-1個と分かる.
    よって,1\leqq k\leqq nまでのn個の自然数kのうち,\left[\sqrt k\right]=mとなるkの個数は,n-\left(m^2-1\right)個あると分かる.
    \therefore a_n=\sum_{k=1}^{m-1}k\left(2k+1\right)+m\left\{n-\left(m^2-1\right)\right\}=\frac{6mn-2m^3-3m^2+5m}{6}……(答)

2018年慶應義塾環境情報数学|過去問徹底研究 大問2

2019.09.20

方針の立て方 (1) 平易な問題のため特筆事項なし. (2) 前問の問題を利用するために,変数変換をして,の形に近づけることを考える.変数変換をした際には変換後の文字の範囲に気を付けよう. また,本問には別解として絶対値の中身の正負で場合分けして考察する解法もある. 解答例 (15)(16)…… (

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  • 方針の立て方

    (1)
    平易な問題のため特筆事項なし.

    (2)
    前問の問題を利用するために,変数変換をして,\left|p-1\right|+\left|q-1\right|の形に近づけることを考える.変数変換をした際には変換後の文字の範囲に気を付けよう.
    また,本問には別解として絶対値の中身の正負で場合分けして考察する解法もある.

    解答例

    (15)(16)……01
    (17)(18)(19)(20)……\frac{01}{04}
    (21)(22)(23)(24)……\frac{03}{04}
    (25)(26)……\frac{9}{4}
    (27)(28)……\frac{1}{4}
    (29)(30)……\frac{1}{2}
    (31)(32)……01
    (33)(34)(35)(36)……\frac{-1}{04}
    (37)(38)……\frac{3}{4}
    (39)(40)……\frac{3}{2}
    (41)(42)……02
    (43)(44)(45)(46)……\frac{01}{02}
    (47)(48)……01
    (49)(50)……02
    (51)(52)……-1

    解説

    (1)
    線形計画法の考え方で考えれば,\left(p,q\right)=\left(1,\frac{1}{4}\right)\left(p,q\right)=\left(2,1\right)のどちらかで最小値となる.
    \left(p,q\right)=\left(1,\frac{1}{4}\right)を代入すると,\left|1-1\right|+\left|\frac{1}{4}-1\right|=\frac{3}{4}であり,\left(p,q\right)=\left(2,1\right)を代入すると,\left|2-1\right|+\left|1-1\right|=1であるから,答えは,
    p=1,q=\frac{1}{4},m=\frac{3}{4}……(答)

    (2)
    2x+y=p,2xy=qとおく.x,yが実数のため,2x\left(p-2x\right)=q\Leftrightarrow-4x^2+2px-q=0の判別式は非負である.
    \therefore p^2-4q\geqq0\Leftrightarrow q\leqq\frac{p^2}{4}
    よって,前問で\left|q-1\right|の箇所を\left|q-a\right|としたものとして考えられる.線形計画法で考えれば,aが小さいときには,最小値は\begin{cases} p=1 \\ q=\frac{1}{4} \end{cases}\Leftrightarrow\begin{cases} x=\frac{1}{4} \\ y=\frac{1}{2} \end{cases}でとり,値を大きくするとあるaで,最小値は\begin{cases} p=1 \\ q=\frac{1}{4} \end{cases}\Leftrightarrow\begin{cases} x=\frac{1}{4} \\ y=\frac{1}{2} \end{cases}\begin{cases} p=2\sqrt a \\ q=a \end{cases}\Leftrightarrow\begin{cases} x=\frac{\sqrt a}{2} \\ y=\sqrt a \end{cases}の両方でとり,それよりaの値が大きくなると,最小値は\begin{cases} p=2\sqrt a \\ q=a \end{cases}\Leftrightarrow\begin{cases} x=\frac{\sqrt a}{2} \\ y=\sqrt a \end{cases}でとる.
    \begin{cases} p=1 \\ q=\frac{1}{4} \end{cases}\Leftrightarrow\begin{cases} x=\frac{1}{4} \\ y=\frac{1}{2} \end{cases}\begin{cases} p=2\sqrt a \\ q=a \end{cases}\Leftrightarrow\begin{cases} x=\frac{\sqrt a}{2} \\ y=\sqrt a \end{cases}の両方で最小値となるのは,\left|1-1\right|+\left|\frac{1}{4}-a\right|=\left|2\sqrt a-1\right|+\left|a-a\right|が成立するときであり,これを解くと,a>\frac{1}{4}より,a=\frac{9}{4}である.
    よって,
    (ⅰ)\frac{1}{4}<a<\frac{9}{4}の場合,\begin{cases} p=1 \\ q=\frac{1}{4} \end{cases}\Leftrightarrow\begin{cases} x=\frac{1}{4} \\ y=\frac{1}{2} \end{cases}のとき,m=\left|1-1\right|+\left|\frac{1}{4}-a\right|=a-\frac{1}{4}……(答)
    (ⅱ)a=\frac{9}{4}の場合,\begin{cases} p=1 \\ q=\frac{1}{4} \end{cases}\Leftrightarrow\begin{cases} x=\frac{1}{4} \\ y=\frac{1}{2} \end{cases}または,\begin{cases} p=2\sqrt a=3 \\ q=a=\frac{9}{4} \end{cases}\Leftrightarrow\begin{cases} x=\frac{3}{4} \\ y=\frac{3}{2} \end{cases}のとき,m=\left|1-1\right|+\left|\frac{1}{4}-\frac{9}{4}\right|=2……(答)
    (ⅲ)\frac{9}{4}<aの場合,\begin{cases} p=2\sqrt a \\ q=a \end{cases}\Leftrightarrow\begin{cases} x=\frac{\sqrt a}{2} \\ y=\sqrt a \end{cases}のとき,m=\left|2\sqrt a-1\right|+\left|a-a\right|=2\sqrt a-1……(答)


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