ページ目次【英文熟考(改訂版)】上・下の使い方、レベルを徹底解説英文熟考の概要英文熟考の特徴英文熟考のレベル英文熟考・上のレベル英文熟考・下のレベル英文熟考の使い方英文熟考(改訂版)の変更点・違い英文熟考が難しい・・・場合は英文熟考を終えた後にすること 【英文熟考(改訂版)】上・下の使い方、レベルを
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【英文熟考(改訂版)】上・下の使い方、レベルを徹底解説
英文解釈力は、英語学習において非常に重要な要素です。
正確な英文解釈を行うことができないと、
英文を深く理解することは困難です。今回は、英文解釈力向上のための名著「英文熟考」について、概要、特徴、使い方などを解説します。
[toc]英文熟考の概要
「英文熟考」は、英文読解力向上のための参考書です。上下2冊からなり、各冊に70題の例文と解説が収録されています。
文法や語彙力だけでは英文は読めないことを突き詰め、正確な読解力を養成することを目的としています。英文熟考の特徴
英文熟考の主な特徴は以下の3点です。
- ・豊富な例文と分かりやすい解説
- ・音声付きで、聴解力も養える
- ・難易度が上がるにつれ段階的学習が可能
例文の選定から解説まで、非常にこだわりが感じられる名著です。
【神書】解説がかなりくわしく、わかりやすい
文法解説が丁寧
英文熟考の解説では、文法項目ごとに丁寧な説明がなされています。
文型や動詞の働きなど基礎的な文法から、倒置や仮定法といった応用的な文法まで、項目ごとに分かりやすく解説されています。構文の取り方が明確
解説では、英文の構文をどのように取るべきかが明確に示されています。
主語、動詞、目的語などの文構成要素の取り方が詳細に解説されており、正しい構文の取り方を学べます。訳の解釈が具体的
単に訳を示すだけでなく、なぜそのように訳すのかという解釈の根拠が具体的に解説されています。
英文がどのような意味内容なのかを正確に理解する手がかりが示されています。例文の趣旨に触れている
例文のテーマや趣旨にも触れ、単なる形式的な解説に留まらず、文章の意味内容を深く理解できる解説となっています。
単語の意味・用法が詳述
英文中の単語について、その意味や用法が詳しく解説されています。
単なる意味の提示にとどまらず、その単語のニュアンスや文脈に応じた用法など、実際の読解に必要な情報が提供されています。単語だけでなく、熟語や慣用表現の意味についても、分かりやすく解説されています。一語一語の意味の合成では分からない熟語のニュアンスを正確に理解できます。
同じ単語でも、品詞によって意味や用法が異なる場合がありますが、そうした品詞別の違いについても詳述されています。
また、単語の読み方やアクセントについて、発音記号を用いて表記されているため、発音のイメージを掴みやすくなっています。英文熟考の構成
各冊ともに、熟考編、単語チェック、英文分析の3部構成となっています。
熟考編に例文が提示され、自力で訳を考えます。単語チェックで意味を確認し、英文分析で訳し方を学びます。
QRコードを読み取れば、例文の音声も聞けるようになっています。改訂版になって音声がだいぶ聞きやすくなりました。
英文熟考のレベル
英文解釈に自信がない中上級者におすすめです。
英検2級程度の語彙力があれば、上巻から取り組めます。文法力不足の初心者は入門書を優先することをアドバイスします。開始段階 共通テスト6割 共通テスト8割 開始段階(偏差値) 偏差値55〜 偏差値60〜 到達段階 GMARCH、関関同立 早慶 英検レベル 英検2級 英検準1級 理想の開始時期 高校2年冬 高校3年春〜夏 この2冊を完璧にするだけで、十分に早慶に合格する英文解釈力の基礎学力を身につけることができます。
英文熟考・上のレベル
英文熟考の上巻は、英文法の基礎的な項目を扱っています。
文型や動詞の働き、関係代名詞、不定詞、動名詞などの基本的な文法事項が中心となっています。分詞、関係代名詞が苦手→得意に
準動詞の中でも苦手な人の多い分詞ですが、処理を間違えてしまう人が多数です。
具体的にどのように処理をしたら良いのか、丁寧に解説をしています。また、もう一つ苦手な人の多い関係代名詞についてもできるように
処理の仕方の詳しい解説があります。この本をつかって後置修飾のマスターをしてください。後置修飾を前から処理ができるようにならないと英語を前から読むことができません。
等位接続詞の処理の仕方
英語の処理で結構適当に処理されがちな等位接続詞ですが、
正直この等位接続詞の処理が適切にできるかどうかは、
大きく合否を握っている部分の一つの要素でしょう。英文熟考・上だけはありか?
GMARCHまでの合格を目指しているので英文熟考だけであればアリです。
ですが、早慶や英語の難しい大学を考えているのであれば、難しいでしょう。
共通テストで高得点を狙いたい!、GMARCHにどうしてもいきたいというのであれば、
英文熟考・上で合格可能です。英文熟考・下のレベル
英文熟考の下巻は、より高度な文法項目を扱っています。
倒置構文、比較構文、仮定法、名詞構文など、応用的な文法事項が取り上げられています。倒置構文で情報構造について解説
情報構造の説明はあまりされている教材がないのですが、
英文熟考ではなぜ倒置が起こるのか?ということの説明で情報構造の説明をされています。情報構造についてはこちらの記事で詳しく説明しています。
[nlink url="https://hiroacademia.jpn.com/blog/5minutes/5mineg/johoukouzou/"]名詞構文の解説は珍しいが・・
名詞構文についての解説があるので、苦手な人はこちらの教材を使って理解を進めてみましょう。
ただし結構難しい例文を使っているので、もう少し簡単めの問題で名詞構文の練習をしたい人は、
ポラリス英文解釈を使うと良いでしょう。
[nlink url="https://hiroacademia.jpn.com/blog/sankosyo/eigo/porarisueibunkaisyaku/"]名詞構文についてはこちらの記事で詳しく説明しています。
[nlink url="https://hiroacademia.jpn.com/blog/sankosyo/eigo/meishikobun-2/"]英文熟考・下だけはありか?
基本的な英文読解の教材(入門英文問題精講、基礎英文解釈の技術100、ポラリス英文解釈、基本はここだ!)のような基礎レベルの教材が、終わっていて偏差値が60程度あれば理解することは可能です。英文熟考・下だけで早慶レベルまで問題ないです。
英文熟考・下は倒置、比較、仮定法、名詞構文といった難しい部分が主体となってわかりやすく詳しく解説しているので、
「ポレポレ」「透視図」「クラシック」といった最上級英文解釈教材のつなぎになります。
*この辺りの教材をやるのは時間のある人だけで構わないです。英文熟考の使い方
次の手順で学習します。
[ptimeline]
[ti label="STEP1" title="文構造確認"]熟考編の例文に、自力で構文・訳を考える[/ti]
[ti label="STEP2" title="単語確認"]単語チェックで意味を確認[/ti]
[ti label="STEP3" title="内容チェック"]英文分析を読み、正解の構文・訳を学ぶ[/ti]
[ti label="STEP4" title="音声で読み取る"]音声を聞き、発音とイントネーションを確認[/ti]
[ti label="STEP5" title="定期復習"]チェックした例文を繰り返し復習[/ti]
[/ptimeline]単語力が追い付かない場合は、辞書を併用することをおすすめします。
英文熟考(改訂版)の変更点・違い
2023年に英文熟考が改訂されましたが、単に解説が新しくなっただけではなくて文章自体が大きく変更になりました。
上巻は最後の方が変更になっています。特に、下巻についてはほとんどの英文が変更(70例文中60例文ほどが変更)になったのほとんど違う本です。
英文熟考が難しい・・・場合は
英文熟考上は、基本的なレベルとなっているのでもしこれが読めない・・という場合は、
[nlink url="https://hiroacademia.jpn.com/blog/sankosyo/eigo/hijiimanabu/"]
基本的な英文の文法の理解や文法用語が抜けている可能性があります。
その場合は、『入門英文問題精講』や『肘井の読解のための英文法』のような教材をやってみると良いでしょう。英文熟考を終えた後にすること
英文熟考の学習が一通り終わったら、次のステップとして、長文読解力の養成を目指します。
英文解釈の技法を実践的に活用するため、長文問題集や過去問題集などで応用力を高めることが大切です。長文問題集は『The Rules』シリーズや『ポラリス』、『ぐんぐん読める英語長文』、同じ竹岡先生の『Spuremacy』をやってみると良いでしょう。
【The Rules/ルールズ】早慶必須の英語長文問題集(レベル・使い方)
【The Rules】と【ポラリス】の順番はどのように行うのが効率的なのか【英語長文 ポラリス(0,1,2,3)】(レベル、使い方を徹底解説)
【早稲田】合格する英語長文の参考書を紹介【レベル・学部別】上と下の間のレベルは結構差がある、というか上の内容が頭に入り、
使いこなせるまでに時間はかかるので、上を終えた後に長文問題集を何個かやっておくのはおすすめです。英文熟考を終えたら基本は過去問レベルの長文を解くことも可能です。
入試までに時間に余裕がある人は・・
入試までに半年以上時間が残っていて、共通テストで9割程度取れる生徒は
『ポレポレや英文読解』、『透視図』、『英文解釈クラシック』といった上級の英文解釈の教材をやっていくのが良いでしょう。
同じ竹岡先生の『英文読解の原則125』もおすすめです。【使い方】英文読解の透視図のレベル(難しい文章を読める!)
【使い方】ポレポレ英文読解プロセス50のレベル(早慶の難しい文章を読める!)
ポレポレ透視図どっち?英語読解の全体の勉強法についてはこちらの記事で記載しています。
[nlink url="https://hiroacademia.jpn.com/blog/program/english-benkyo/"]