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2016年早稲田大学理工|過去問徹底研究 大問5

2019.09.03

2016年早稲田大学理工|過去問徹底研究 大問5 方針の立て方 (1) 問題で与えられた条件を書き下すのみ.点Pに関する条件は,線分APの長さが2のみであるため,これを書き下す.すると,の式となるため,の条件を加えて図示すれば答えとなる. (2) 立体図形上の点に関する問題であるため,ベクトルで考え

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    方針の立て方

    (1)
    問題で与えられた条件を書き下すのみ.点Pに関する条件は,線分APの長さが2のみであるため,これを書き下す.すると,a,bの式となるため,a,bの条件a\geqq0,b\geqq0を加えて図示すれば答えとなる.

    (2)
    立体図形上の点に関する問題であるため,ベクトルで考える.後は自分で置いた文字(本解答の場合にはk)を消去すること(kにも条件がついていることに注意!)と,問題で与えられた条件a\geqq0,b\geqq0を加えれば答えとなる.

    (3)
    切り口は円であるため,半径を求めればよい.半径は原点と最遠点との距離になる.最遠点は自明に図形F上にあるので,図形F上の点を文字で表し,その最大値を求めればよい.

    (4)
    積分するだけ.

    解答例

    (1)
    APの長さが2のため,3+a^2+b^2=4\Leftrightarrow a^2+b^2=1
    a\geqq0,b\geqq0で図示すると,

    (上図が答え)

    (2)
    AP上の点Qは,\vec{\mathrm{OQ}}=\vec{\mathrm{OA}}+k\vec{\mathrm{AP}} \left(0\leqq k\leqq1\right)を満たす.
    \therefore\left(x,y,z\right)=\left(0,0,\sqrt3\right)+k\left(a,b,-\sqrt3\right)
    \therefore\begin{cases} x=ka \\ y=kb \\ z=\sqrt3-\sqrt3k \end{cases}
    上二式より,k=\sqrt{x^2+y^2}0\leqq k\leqq1より,0\leqq x^2+y^2\leqq1.また,a\geqq0,b\geqq0より,x\geqq0,y\geqq0
    \therefore z=\sqrt3-\sqrt{3\left(x^2+y^2\right)} (0\leqq x^2+y^2\leqq1かつx\geqq0かつy\geqq0)……(答)

    (3)
    Fx=tで切ったとき,点\left(t,0,0\right)から最も遠い点を考える.
    Fx=tの交線上の点は,
    \left(x,y,z\right)=\left(t,y,\sqrt3-\sqrt{3\left(t^2+y^2\right)}\right) (ただし,0\leqq t^2+y^2\leqq1かつt\geqq0かつy\geqq0)と表せる.
    \left(t,0,0\right)との距離は,\sqrt{y^2+3+3\left(t^2+y^2\right)-6\sqrt{t^2+y^2}}=\sqrt{4y^2-6\sqrt{t^2+y^2}+3t^2+3}
    f\left(y\right)=4y^2-6\sqrt{t^2+y^2}とおくと,
    f^\prime\left(y\right)=8y-\frac{6y}{\sqrt{t^2+y^2}}=\frac{2y\left(4\sqrt{t^2+y^2}-3\right)}{\sqrt{t^2+y^2}}
    \therefore y=\begin{cases} 0\left(\frac{3}{4}\leqq t\leqq1\right) \\ 0,\sqrt{\frac{9}{16}-t^2}\left(0\leqq t\leqq\frac{3}{4}\right) \end{cases}f^\prime\left(y\right)=0
    \frac{3}{4}\leqq t\leqq1のときf^\prime\left(y\right)\geqq0となり,距離の最大値はy=\sqrt{1-t^2}のときの\sqrt{1-t^2}となる.
    0\leqq t\leqq\frac{3}{4}のとき,増減表を描くと,

    y 0 \cdots \sqrt{\frac{9}{16}-t^2} \cdots \sqrt{1-t^2}
    f^\prime\left(y\right) 0 - 0 + +
    f\left(y\right) \searrow \nearrow

    よって,最大値となりうるのはy=0y=\sqrt{1-t^2}のとき.
    y=0のとき,距離は,\sqrt{3t^2-6t+3}=\sqrt3\left(1-t\right)となり,y=\sqrt{1-t^2}のとき,距離は,\sqrt{1-t^2}となる.
    3t^2-6t+3\leqq1-t^2\Leftrightarrow\frac{1}{2}\leqq t\leqq1より,距離の最大値は,
    \begin{cases} \sqrt3\left(1-t\right)\ \left(0\leqq t\leqq\frac{1}{2}\right) \\ \sqrt{1-t^2}\ \left(\frac{1}{2}\leqq t\leqq\frac{3}{4}\right) \end{cases}
    \frac{3}{4}\leqq t\leqq1のときの結果と合わせると,距離の最大値は,
    \begin{cases} \sqrt3\left(1-t\right) \left(0\leqq t\leqq\frac{1}{2}\right) \\ \sqrt{1-t^2} \left(\frac{1}{2}\leqq t\leqq1\right) \end{cases}
    \therefore S\left(t\right)=\begin{cases} \pi\left\{\sqrt3\left(1-t\right)\right\}^2=3\pi\left(1-t\right)^2 \left(0\leqq t\leqq\frac{1}{2}\right) \\ \pi\left(\sqrt{1-t^2}\right)^2=\pi\left(1-t^2\right) \left(\frac{1}{2}\leqq t\leqq1\right) \end{cases}……(答)

    (4)
    V=\int_{0}^{1}S\left(t\right)dt=\int_{0}^{\frac{1}{2}}{3\pi\left(1-t\right)^2}dt+\int_{\frac{1}{2}}^{1}\pi\left(1-t^2\right)dt=\left[-\pi\left(1-t\right)^3\right]_0^{\frac{1}{2}}+\left[\pi\left(t-\frac{1}{3}t^3\right)\right]_{\frac{1}{2}}^1=\frac{13}{12}\pi……(答)

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2016年早稲田大学理工|過去問徹底研究 大問4

2019.09.03

2016年早稲田大学理工|過去問徹底研究 大問4 方針の立て方 (1) 「接線の問題は接点から始める」という基本的な解法から考える. (2)(3)は典型的な三次関数と接線の問題であり特筆事項なし. 解答例 (1) よって,接点での接線は, ……(答) (2) 三次関数に複接線が存在しないことに注意す

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    方針の立て方

    (1)
    「接線の問題は接点から始める」という基本的な解法から考える.

    (2)(3)は典型的な三次関数と接線の問題であり特筆事項なし.

    解答例

    (1)
    f^\prime\left(x\right)=3x^2-1
    よって,接点\left(t,t^3-t\right)での接線は,
    y=\left(3t^2-1\right)x-2t^3
    \therefore\begin{cases} m=3t^2-1\Leftrightarrow t=\pm\sqrt{\frac{m+1}{3}}\left(m\geqq-1\right) \\ -mp+q=-2t^3 \end{cases}
    \therefore q=mp\pm2\left(\frac{m+1}{3}\right)^\frac{3}{2} \left(m\geqq-1\right)……(答)

    (2)
    三次関数に複接線が存在しないことに注意すれば,(1)の接線の方程式に\left(p,q\right)を代入したtについての三次方程式:q=\left(3t^2-1\right)p-2t^3の解が相異なる3つの実数解となれば必要十分.
    f\left(t\right)=2t^3-3pt^2+p+q((右辺)̠-(左辺))として,f\left(t\right)が極大値と極小値をもち,かつ,その2つの符号が正,負(異符号)であれば必要十分.
    f^\prime\left(t\right)=6t^2-6pt=6t\left(t-p\right)
    \therefore p\neq0かつ,f\left(0\right)f\left(p\right)<0\Leftrightarrow\left(p+q\right)\left(-p^3+p+q\right)<0
    p=0のとき,\left(p+q\right)\left(-p^3+p+q\right)=q^2\geqq0より,p\neq0という条件は\left(p+q\right)\left(-p^3+p+q\right)<0に内包される.
    \therefore\left(p+q\right)\left(-p^3+p+q\right)<0……(答)

    (3)
    前問の結果より,図示すべき条件は,
    \begin{cases} p+q<0 \\ -p^3+p+q>0 \end{cases}
    または
    \begin{cases} p+q>0 \\ -p^3+p+q<0 \end{cases}
    これを図示すると,下図.
    但し境界は含まない.

    (上図が答え)

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2016年早稲田大学理工|過去問徹底研究 大問3

2019.09.03

2016年早稲田大学理工|過去問徹底研究 大問3 方針の立て方 (1) がもっと具体的に書き下せることから具体的に書き下してみる.するとの与えられ方が数列の漸化式と同じ形式であることが見抜けて解法が得られる. (2) という重要な性質から考える.(※極限値が分かっていてその証明をしたい場合にはを利用

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    方針の立て方

    (1)
    f\left(f^{n-1}\left(z\right)\right)がもっと具体的に書き下せることから具体的に書き下してみる.するとf^n\left(z\right)の与えられ方が数列の漸化式と同じ形式であることが見抜けて解法が得られる.

    (2)
    \lim_{n\rightarrow\infty}{\left|f^n\left(z\right)-\delta\right|}=0\Leftrightarrow\lim_{n\rightarrow\infty}{f^n\left(z\right)}=\deltaという重要な性質から考える.(※極限値が分かっていてその証明をしたい場合には\lim_{n\rightarrow\infty}{\left|f^n\left(z\right)-\delta\right|}=0を利用する方が証明がしやすいことも併せておさえておこう.)

    (3)
    複素数の円の問題であることと,\left|\alpha\right|の形を作り出したいというところから,\left|f^n\left(z\right)-\frac{\beta}{1-\alpha}\right|を考えることが思いつく.

    解答例

    (1)
    f^n\left(z\right)=f\left(f^{n-1}\left(z\right)\right)=\alpha f^{n-1}\left(z\right)+\beta\Leftrightarrowf^n\left(z\right)-\frac{\beta}{1-\alpha}=\alpha\left(f^{n-1}\left(z\right)-\frac{\beta}{1-\alpha}\right)
    \therefore f^n\left(z\right)-\frac{\beta}{1-\alpha}=\left(f^1\left(z\right)-\frac{\beta}{1-\alpha}\right)\alpha^{n-1}=\left(f\left(z\right)-\frac{\beta}{1-\alpha}\right)\alpha^{n-1}=\left(z-\frac{\beta}{1-\alpha}\right)\alpha^n
    \therefore f^n\left(z\right)=\left(z-\frac{\beta}{1-\alpha}\right)\alpha^n+\frac{\beta}{1-\alpha}……(答)

    (2)
    \left|a\right|<1より,\lim_{n\rightarrow\infty}{\alpha^n}=0
    \therefore\lim_{n\rightarrow\infty}{f^n\left(z\right)}=\left(z-\frac{\beta}{1-\alpha}\right)\lim_{n\rightarrow\infty}{\alpha^n}+\frac{\beta}{1-\alpha}=\frac{\beta}{1-\alpha}
    \therefore{\mathrm{lim}}_{n\rightarrow\infty}{\left|f^n\left(z\right)-\frac{\beta}{1-\alpha}\right|}=0
    \therefore\delta=\frac{\beta}{1-\alpha}……(答)

    (3)
    \left|f^n\left(z\right)-\frac{\beta}{1-\alpha}\right|=\left|z-\frac{\beta}{1-\alpha}\right|\cdot\left|\alpha^n\right|=\left|z-\frac{\beta}{1-\alpha}\right|
    よって,\frac{\beta}{1-\alpha}を中心とする半径\left|z-\frac{\beta}{1-\alpha}\right|の円……(答)

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2019.09.03

2016年早稲田大学理工|過去問徹底研究 大問2 方針の立て方 (1) (立体の表面積)(内接球の半径)=(立体の体積)となることを利用する.内接球の半径の問題ではまずこの公式を疑いたい. (2) 表面積の比については素直に計算すれば解答が得られる.その後の最大値も,単純な微分法の問題である. (3

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    方針の立て方

    (1)
    \frac{1}{3}\times(立体の表面積)\times(内接球の半径)=(立体の体積)となることを利用する.内接球の半径の問題ではまずこの公式を疑いたい.

    (2)
    表面積の比については素直に計算すれば解答が得られる.その後の最大値も,単純な微分法の問題である.

    (3)
    aのみしか使えないため,bを消去することを考えれば良い.前問の結果を用いれば容易に消去できる.

    解答例

    (1)
    線分CDの中点をNとすると,\trianglePMNについて,下図のように,Pから線分MNにおろした垂線の足をHとして,三平方の定理より,

    PH=\sqrt{b^2-a^2}であり,これが正四角錐PABCDの高さ.
    底面積は,底面が一辺2aの正方形であることから,4a^2
    よって,正四角錐PABCDの体積は,
    \frac{1}{3}\times4a^2\times\sqrt{b^2-a^2}=\frac{4a^2\sqrt{b^2-a^2}}{3}
    一方,正四角錐PABCDの表面積は,
    4a^2+4\cdot\frac{1}{2}\cdot2a\cdot b=4a^2+4ab
    よって,求める内接球の半径をrとすると,表面積と体積の関係から,
    \frac{1}{3}\cdot\left(4a^2+4ab\right)\cdot r=\frac{4a^2\sqrt{b^2-a^2}}{3}\Leftrightarrow r=a\sqrt{\frac{b-a}{b+a}}……(答)

    (2)
    内接する球の表面積は,
    4\pi r^2=4\pi a^2\cdot\frac{b-a}{b+a}=4\pi a^2\cdot\frac{\frac{b}{a}-1}{\frac{b}{a}+1}=4\pi a^2\cdot\frac{x-1}{x+1}
    正四角錐PABCDの表面積は,4a^2+4ab=4a^2\left(1+\frac{b}{a}\right)=4a^2\left(1+x\right)
    \therefore\frac{4\pi a^2\cdot\frac{x-1}{x+1}}{4a^2\left(1+x\right)}=\frac{x-1}{\left(x+1\right)^2}\pi……(答)
    f\left(x\right)=\frac{x-1}{\left(x+1\right)^2}\piとおくと,f^\prime\left(x\right)=\frac{3-x}{\left(x+1\right)^3}\pi
    x>0に注意して増減表を描くと,

    x 0 \cdots 3 \cdots
    f\left(x\right) \mathrm{+} \mathrm{+} 0 -
    f^\prime\left(x\right) \nearrow \nearrow 最大 \searrow

    よって,求める最大値は,f\left(3\right)=\frac{\pi}{8}……(答)

    (3)
    x=3より,b=3a.よって,求める体積は,
    \frac{4a^2\sqrt{\left(3a\right)^2-a^2}}{3}=\frac{8\sqrt2}{3}a^3……(答)

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2019.09.03

2016年早稲田大学理工|過去問徹底研究 大問1 方針の立て方 (1) 実際にや,や等を求めることで方針及び解答が得られる.について考えるときには,の形を作るために与えられた式にを代入することも見抜きたい. (2) 前問での考察から,を数列と見做すと都合がいいことが分かる.そこで,やがどういう種類の

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    方針の立て方

    (1)
    実際にf\left(2,1\right)f\left(3,1\right)f\left(1,2\right)f\left(3,1\right)等を求めることで方針及び解答が得られる.f\left(m,1\right)について考えるときには,f\left(m,1\right)の形を作るために与えられた式にn=1を代入することも見抜きたい.

    (2)
    前問での考察から,f\left(m,n\right)を数列と見做すと都合がいいことが分かる.そこで,f\left(m,1\right)f\left(1,n\right)がどういう種類の数列なのかを考える.すると方針が得られる.本問はmnの二変数であるが,f\left(1,n\right)からf\left(m,n\right)を考えるという解法は,「nを固定してmを動かす」という考え方であり,一文字固定法の考え方を応用したものである.

    (3)
    f\left(m,n\right)の具体的な表式が得られているので,\left(2n-1\right)\cdot2^{m-1}が任意の正の整数を取れることを示せばよい.奇数が2n-1で表されること,2^{m-1}が偶数となることから,偶奇で別個に考えると良いという方針が立つ.

    解答例

    (1)
    m\geqq2のとき,n=1とすることで,
    f\left(m,1\right)=2f\left(m-1,1\right)
    \therefore f\left(m,1\right)=2^{m-1}f\left(1,1\right)=2^{m-1}
    f\left(1,1\right)=1=2^{1-1}より,f\left(m,1\right)=2^{m-1}m=1のときも成立.
    \therefore f\left(m,1\right)=2^{m-1}……(答)
    続いて,f\left(1,n\right)=2n-1を数学的帰納法により示す.
    n=1のとき,f\left(1,1\right)=12n-1=1より,成立.
    n=2のとき,f\left(1,2\right)=\frac{1}{2}f\left(2,2\right)=32n-1=3より,成立.
    n=3のとき,f\left(1,3\right)=\frac{1}{2}f\left(2,3\right)=\frac{1}{2^2}f\left(3,3\right)=52n-1=5より,成立.
    次に,n=k,k+1,k+2のときf\left(1,n\right)=2n-1が成り立つことを仮定する.
    すると,
    f\left(1,k+3\right)=3f\left(1,k+2\right)-3f\left(1,k+1\right)+f\left(1,k\right)\bigm=3\left\{2\left(k+2\right)-1\right\}-3\left\{2\left(k+1\right)-1\right\}+\left(2k+1\right)\bigm=2k+5\bigm=2\left(k+3\right)-1
    これは,n=k+3のときの成立を表す.
    よって,f\left(1,n\right)=2n-1……(答)

    (2)
    f\left(1,n\right)=2n-1f\left(m,n\right)=2f\left(m-1,n\right)より,f\left(m,n\right)mについて初項2n-1,公比2の等比数列とみなせるから,
    f\left(m,n\right)=\left(2n-1\right)\cdot2^{m-1}
    \therefore f\left(6,32\right)=\left(2\cdot32-1\right)\cdot2^{6-1}=2016……(答)

    (3)
    f\left(m,n\right)=\left(2n-1\right)\cdot2^{m-1}で,m=1とすれば,nを任意に設定することで,任意の奇数を取ることができる.
    一方,任意の偶数については,全ての偶数は素因数分解によって,2^x\times(奇数)とすることできるから,m-1=x\Leftrightarrow m=x+1として,nを任意に設定することで,任意の偶数を取ることができる.
    証明終了.

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2019.09.03

2017年早稲田大学理工|過去問徹底研究 大問5 方針の立て方 (1) 解についての情報しか与えられないため,本問は解を中心に考えていくという方針を得る.すると,(*)の条件を使うことになるが,これを何度も使うことで解を作ることができると考える.結局三回使うと元の解に戻ってしまうため,ここで(*)を

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    方針の立て方

    (1)
    解についての情報しか与えられないため,本問は解を中心に考えていくという方針を得る.すると,(*)の条件を使うことになるが,これを何度も使うことで解を作ることができると考える.結局三回使うと元の解に戻ってしまうため,ここで(*)を使うのは終わり.異なる解の表式が3つ(\alpha,\frac{-1}{\alpha+1},\frac{-\alpha-1}{\alpha})得られたが,これらが相異なるならこれで解探しは終わりになると期待して,これらが相異なることを確認する(具体的には\alpha=\frac{-1}{\alpha+1}\frac{-1}{\alpha+1}=\frac{-\alpha-1}{\alpha}\alpha=\frac{-\alpha-1}{\alpha}を計算して,これを満たす\alphaが存在しないことを示せれば十分である).あとは,求めるものが係数であることから,解と係数を結びつける公式,つまり,解と係数の関係を使えば解答が得られる.

    (2)
    f\left(x\right)の具体的な表式が得られたため,普通の微分法の問題で解いていけばよい.

    (3)
    またしても解に着目しているため,x=2\cos{\theta}を出発点として,(1)と同様に(*)を繰り返し用いることで,解を全て出し尽くすことを考える.後は本解答の通り,それらが,2\cos{2\theta}2\cos{3\theta}と一致することを示す.

    (4)
    \thetaを求めるので,三角方程式を立式する必要があると考える.
    さて,(3)では,x=2\cos{\theta}から出発して(*)を繰り返し使ったが,x=2\cos{2\theta}から始めてもいいはずである.それを実際に試してみることで三角方程式を導ける.

    解答例

    (1)
    f\left(x\right)=0は3次方程式のため,少なくとも1つの実数解が存在する.その実数解をx=\alphaとする.
    すると,g\left(\alpha\right)=\frac{-1}{\alpha+1}も解であり,よって,g\left(g\left(\alpha\right)\right)=\frac{-1}{g\left(\alpha\right)+1}=\frac{-\alpha-1}{\alpha}も解であり,よって,g\left(g\left(g\left(\alpha\right)\right)\right)=\frac{-1}{g\left(g\left(\alpha\right)\right)+1}=\alphaも解である.
    ここで,\alpha=\frac{-1}{\alpha+1}を仮定すると,\alpha^2+\alpha+1=0となり,\alphaは実数とはならないため不適.
    \alpha=\frac{-\alpha-1}{\alpha}を仮定すると,\alpha^2+\alpha+1=0となり,\alphaは実数とはならないため不適.
    \frac{-1}{\alpha+1}=\frac{-\alpha-1}{\alpha}を仮定すると,\alpha^2+\alpha+1=0となり,\alphaは実数とはならない.
    よって,x=\alpha,\frac{-1}{\alpha+1},\frac{-\alpha-1}{\alpha}は互いに相異なる3つの実数解であり,代数学の基本定理より,これがf\left(x\right)=0の解の全てである.
    3次方程式の解と係数の関係より,
    \begin{cases} \alpha+\frac{-1}{\alpha+1}+\frac{-\alpha-1}{\alpha}=-1 \\ \alpha\cdot\frac{-1}{\alpha+1}+\frac{-1}{\alpha+1}\cdot\frac{-\alpha-1}{\alpha}+\frac{-\alpha-1}{\alpha}\cdot\alpha=p \\ \alpha\cdot\frac{-1}{\alpha+1}\cdot\frac{-\alpha-1}{\alpha}=-q \end{cases}
    第三式より,q=-1
    第一式より,\alpha^3+\alpha^2-2\alpha-1=0.これと,f\left(\alpha\right)=0\Leftrightarrow\alpha^3+\alpha^2+p\alpha+q=0\Leftrightarrow\alpha^3+\alpha^2+p\alpha-1=0を比較すると,p=-2
    \therefore\left(p,q\right)=\left(-2,-1\right)……(答)

    (2)
    f\left(x\right)=0が3つの実数解をもつことは前問の議論の通り.以下では,その3つの実数解が-2<x<2の範囲にあることを示す.
    f\left(x\right)=x^3+x^2-2x-1より,f\left(-2\right)=-10f\left(0\right)=-10である.
    f\left(x\right)は連続関数であるから,中間値の定理より,-2<x<-1-1<x<00<x<2のそれぞれの範囲にf\left(x\right)=0となるxが存在する. 証明終了

    (3)
    2\cos{\theta}f\left(x\right)=0の解であるため,
    f\left(2\cos{\theta}\right)=0\Leftrightarrow8{\mathrm{cos}}^3\theta+4{\mathrm{cos}}^2\theta-4\cos{\theta}-1=0…①
    が成立する.また,
    g\left(2\cos{\theta}\right)=\frac{-1}{2\cos{\theta}+1}も解となる.
    ここで,\frac{-1}{2\cos{\theta}+1}=2\cos{2\theta}を示す.
    \frac{-1}{2\cos{\theta}+1}=2\cos{2\theta}を示すには,これを変形した8{\mathrm{cos}}^3\theta+4{\mathrm{cos}}^2\theta-4\cos{\theta}-1=0を示せば必要十分だが,これは,①より成立するため,\frac{-1}{2\cos{\theta}+1}=2\cos{2\theta}   証明終了
    さて,g\left(g\left(2\mathrm{cos}{\theta}\right)\right)=\frac{-2\cos{\theta}-1}{2\cos{\theta}}も解となる.
    ここで,\frac{-2\cos{\theta}-1}{2\cos{\theta}}=2\cos{3\theta}を示す.
    \frac{-2\cos{\theta}-1}{2\cos{\theta}}=2\cos{3\theta}を示すには,これを変形した\left(2\cos{\theta}-1\right)\left(8\cos^3\theta+4\cos^2\theta-4\cos{\theta}-1\right)=0を示せば必要十分だが,これは,①より成立するため,\frac{-2\cos{\theta}-1}{2\cos{\theta}}=2\cos{3\theta}   証明終了
    まとめると,g\left(2\cos{\theta}\right)=2\cos{2\theta}g\left(g\left(2\cos{\theta}\right)\right)=2\cos{3\theta}であり,g\left(2\mathrm{cos}{\theta}\right)g\left(g\left(2\mathrm{cos}{\theta}\right)\right)f\left(x\right)=0の解であるから,2\cos{2\theta}2\cos{3\theta}f\left(x\right)=0の解である. 証明終了

    (4)
    前問の議論よりg\left(2\cos{2\theta}\right)=g\left(g\left(2\mathrm{cos}{\theta}\right)\right)=2\cos{3\theta}が成り立つ.
    さらに,前問で示したg\left(2\cos{\theta}\right)=2\cos{2\theta}について,\theta\rightarrow2\thetaと置き換えると,g\left(2\cos{2\theta}\right)=2\cos{4\theta}が成り立つ.
    \therefore\cos{3\theta}=\cos{4\theta}が成り立つ必要であり,これを解くと,
    3\theta=2n\pi\pm4\theta (nは整数)\Leftrightarrow\theta=-2n\pi,\frac{2n\pi}{7}
    0<\theta<\piより,\theta=\frac{2}{7}\pi,\frac{4}{7}\pi,\frac{6}{7}\piである必要であると分かる.
    \theta=\frac{2}{7}\pi,\frac{4}{7}\pi,\frac{6}{7}\piに対して,x=2\cos{\theta}は相異なる3つの実数となり,これで十分であることも分かる.
    よって,\theta=\frac{2}{7}\pi,\frac{4}{7}\pi,\frac{6}{7}\pi……(答)

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2017年早稲田大学理工|過去問徹底研究 大問4

2019.09.03

早稲田大学理工過去問徹底研究 2017年 大問4 方針の立て方 (1) まずはの表式を求めることを考える.はとの二文字の式であるが,与えられた関係式(漸化式)がを固定してを動かしていることから,はについての数列と見て考えるのがよさそうだと気付く.この漸化式は普通に解けるタイプのものではないから,試し

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    方針の立て方

    (1)
    まずはp_k\left(t\right)の表式を求めることを考える.p_k\left(t\right)ktの二文字の式であるが,与えられた関係式(漸化式)がtを固定してkを動かしていることから,p_k\left(t\right)kについての数列と見て考えるのがよさそうだと気付く.この漸化式は普通に解けるタイプのものではないから,試しにp_1\left(t\right)p_2\left(t\right)p_3\left(t\right)等を求めると,解法を得られる.数列の問題は代入して解法を得られることが多いため,困ったら代入して計算してみよう.
    また,シグマ内のコンビネーションは二項定理で変形することも重要な解法であるためおさえておくこと.

    (2)
    p_k\left(t\right)が確率である」という情報を使っていないことに気付ければ解法が得られる.確率の総和は1であるから,前問の解答と=にすればよい.
    (3)
    今度はkを固定してtを動かす.要は,p_k\left(t\right)tの一変数関数であるから,微分をして求めればよい.

    (4)
    代入して計算する.やはりシグマ内のコンビネーションが出てくるため,これを二項定理で変形する.

    解答例

    (1)
    まず,p_k\left(t\right)=\frac{a^k\cdot n!}{k!\left(n-k\right)!}t^nであることをkについての数学的帰納法で示す.
    k=0のとき,(右辺)=\frac{a^0\cdot n!}{0!n!}t^n=t^n.よって,成立.
    k=m(m1\leqq m\leqq n-1を満たす自然数)のときの成立を仮定.つまり,p_m\left(t\right)=\frac{a^m\cdot n!}{m!\left(n-m\right)!}t^nを仮定する.
    すると,
    p_{m+1}\left(t\right)=a\cdot\frac{n-\left(m+1\right)+1}{m+1}\cdot p_m\left(t\right)(\because漸化式)=a\cdot\frac{n-\left(m+1\right)+1}{m+1}\cdot\frac{a^m\cdot n!}{m!\left(n-m\right)!}t^n (\because帰納法の仮定)=\frac{a^{m+1}\cdot n!}{\left(m+1\right)!\left\{n-\left(m+1\right)\right\}!}t^n
    となり,これはk=m+1での成立を意味する.
    以上,数学的帰納法によりp_k\left(t\right)=\frac{a^k\cdot n!}{k!\left(n-k\right)!}t^n={{_n^}C}_ka^kt^nであることが示せた. 証明終了.
    さて,途中で二項定理を用いれば,
    \sum_{k=0}^{n}{p_k\left(t\right)}=\sum_{k=0}^{n}{{{_n^}C}_ka^kt^n}=t^n\sum_{k=0}^{n}{{{_n^}C}_ka^k\cdot1^{n-k}}=t^n\left(a+1\right)^n……(答)

    (2)
    k=0,1,2,\cdots\cdots,nより,\sum_{k=0}^{n}{p_k\left(t\right)}は全事象の確率の和である.
    \therefore\sum_{k=0}^{n}{p_k\left(t\right)}=1
    \therefore t^n\left(a+1\right)^n=1
    t\left(a+1\right)>0より,t\left(a+1\right)=1
    \therefore a=\frac{1-t}{t}……(答)

    (3)
    p_k\left(t\right)={{_n^}\mathrm{C}}_k\left(\frac{1-t}{t}\right)^kt^n={{_n^}\mathrm{C}}_k\left(1-t\right)^kt^{n-k}
    k\neq0,nのとき,
    \frac{d}{dt}p_k\left(t\right)={{_n^}\mathrm{C}}_k\left\{-k\left(1-t\right)^{k-1}t^{n-k}+\left(1-t\right)^k\left(n-k\right)t^{n-k-1}\right\}={{_n^}\mathrm{C}}_k\left(1-t\right)^{k-1}t^{n-k-1}\left(-nt+n-k\right)
    よって,t=0,\frac{n-k}{n},1のとき,\frac{d}{dt}p_k\left(t\right)=0
    増減表を描くと,

    t 0 \cdots \frac{n-k}{n} \cdots 1
    \frac{d}{dt}p_k\left(t\right) 0 \mathrm{+} 0 - 0
    p_k\left(t\right) \nearrow 最大 \searrow

    \therefore T_k=\frac{n-k}{n}
    k=0のとき,p_0\left(t\right)=t^nより,T_0=1=\frac{n-k}{n}
    k=nのとき,p_n\left(t\right)=\left(1-t\right)^nより,T_n=0=\frac{n-k}{n}
    よって,全てのkに対して,
    \therefore T_k=\frac{n-k}{n}……(答)

    (4)
    E=\sum_{k=0}^{n}{\frac{n-k}{n}\cdot{{_n^}\mathrm{C}}_k\left(1-t\right)^kt^{n-k}}=\sum_{k=0}^{n-1}{\frac{n-k}{n}\cdot{{_n^}C}_k\left(1-t\right)^kt^{n-k}}=t\sum_{k=0}^{n-1}{\frac{\left(n-1\right)!}{k!\left(n-1-k\right)!}\left(1-t\right)^kt^{n-1-k}}\bigm=t\sum_{k=0}^{n-1}{{{_n^}C}_k\left(1-t\right)^kt^{n-1-k}}=t\left\{\left(1-t\right)+t\right\}^{n-1}(二項定理)=t
    \therefore E=t……(答)

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2017年早稲田大学理工|過去問徹底研究 大問3

2019.09.03

早稲田大学理工過去問徹底研究 2017年 大問3 方針の立て方 (1) (ⅰ)ABCは共通しているためここを共通の底面と見ると,高さの問題に還元できると考える.すると,点Dと点PからABCへの垂線を引くことが思い浮かび,解法を得る. (ⅱ)前問と同様にABCを底面として見る方針で考える.一先ず前問と

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    方針の立て方

    (1)
    (ⅰ)\triangleABCは共通しているためここを共通の底面と見ると,高さの問題に還元できると考える.すると,点Dと点Pから\triangleABCへの垂線を引くことが思い浮かび,解法を得る.
    (ⅱ)前問と同様に\triangleABCを底面として見る方針で考える.一先ず前問と同様に点Dからの垂線を考えれば,\vec{\mathrm{AB}}\vec{\mathrm{AC}}は垂線と垂直であり,四面体ABCPの高さに寄与しないことも分かる.

    (2)
    前問は全て始点がAになっていたので,前問の考え方を活かすには本問のベクトルも始点をAに揃えて考えると都合がいいと見抜く.すると,同様に四面体ABCIの体積を考察すればよいと思いつく.後は面との距離rの情報を体積に変換すればよい.

    (3)
    前問の「距離rの情報を体積に変換」したときの考え方が,内接球の半径から体積を求めるときの考え方と同じであるというところから解法を得る.

    解答例

    (1)
    (ⅰ)
    \triangleABC含む平面が水平になるように立体を見る.

    上図のように,点Dから\triangleABCを含む平面に下した垂線と,Pから\triangleABCを含む平面に下した垂線は,相似比から,1\colon\left|t\right|となる.底面を\triangleABCとして考えれば,
    \therefore\frac{V_P}{V}=\left|t\right|……(答)
    (ⅱ)
    前問と同様に\triangleABCを含む平面が水平になるように立体を見て,Pから\triangleABCを含む平面に垂線を下したとき,垂線の長さに影響を与えるのは\vec{\mathrm{AD}}のみである(\because\vec{\mathrm{AB}}\vec{\mathrm{AC}}は垂線と直交).
    \frac{V_P}{V}=\left|d\right|……(答)

    (2)
    Iの位置ベクトルの式を,始点をAにして書き直すと,
    \vec{\mathrm{AI}}=\frac{\beta\vec{\mathrm{AB}}+\gamma\vec{\mathrm{AC}}+\delta\vec{\mathrm{AD}}}{\alpha+\beta+\gamma+\delta}
    \triangleABCを底面と見て,前問と同様の議論を行えば,四面体ABCIの体積をV_Iとして,
    \frac{V_I}{V}=\left|\frac{\delta}{\alpha+\beta+\gamma+\delta}\right|=\frac{\delta}{\alpha+\beta+\gamma+\delta}
    となる.また,\triangleABCの面積は\deltaのため,
    V_I=\frac{1}{3}\delta r
    と書ける.
    \therefore\frac{\frac{1}{3}\delta r}{V}=\frac{\delta}{\alpha+\beta+\gamma+\delta}\Leftrightarrow r=\frac{3V}{\alpha+\beta+\gamma+\delta}……(答)

    (3)
    \triangleABC以外の面についても前問の議論を行えば,点Iは四面体ABCDの全ての面との距離が\frac{3V}{\alpha+\beta+\gamma+\delta}であることが分かる.これは,点Iが四面体ABCDの内接球の中心であることに他ならない.
    証明終了.

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2017年早稲田大学理工|過去問徹底研究 大問2

2019.09.03

早稲田大学理工過去問徹底研究 2017年 大問2 方針の立て方 (1)基本問題であるため特筆事項なし. (2)絶対値問題の初動捜査である符号の変わり目で場合分け(分割)を行う. (3)典型的な微分法の最大最小問題であり特筆事項なし. 解答例 (1) よって,増減表を描くと, また,で軸と交わる. よ

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    方針の立て方

    (1)基本問題であるため特筆事項なし.
    (2)絶対値問題の初動捜査である符号の変わり目で場合分け(分割)を行う.
    (3)典型的な微分法の最大最小問題であり特筆事項なし.

    解答例

    (1)
    f^\prime\left(x\right)=-ae^{-a\left(x-2\right)}-a\left(2-ax\right)e^{-a\left(x-2\right)}=a\left(ax-3\right)e^{-a\left(x-2\right)}
    よって,増減表を描くと,

    x \cdots \frac{3}{a} \cdots
    f^\prime\left(x\right) - 0 \mathrm{+}
    f\left(x\right) \searrow -e^{2a-3} \nearrow

    \lim_{x\rightarrow-\infty}{f\left(x\right)}=\infty
    \lim_{x\rightarrow\infty}{f\left(x\right)}=0
    また,x=\frac{2}{a}x軸と交わる.
    よって,
    (上図が答え)

    (2)
    p=\frac{3}{a}である.x=\frac{2}{a}f\left(x\right)が正から負に符号変化することに注意すると,
    S=\int_{0}^{\frac{2}{a}}f\left(x\right)dx+\int_{\frac{2}{a}}^{\frac{3}{a}}\left\{-f\left(x\right)\right\}dx
    ここで,
    \int f\left(x\right)dx=\int{2e^{-a\left(x-2\right)}}dx+\int{\left(-ax\right)e^{-a\left(x-2\right)}}dx\bigm=-\frac{2}{a}e^{-a\left(x-2\right)}+xe^{-a\left(x-2\right)}-\int e^{-a\left(x-2\right)}dx(第2項に部分積分)=-\frac{2}{a}e^{-a\left(x-2\right)}+xe^{-a\left(x-2\right)}+\frac{1}{a}e^{-a\left(x-2\right)}+C\bigm=\left(x-\frac{1}{a}\right)e^{-a\left(x-2\right)}+C(Cは積分定数)
    \therefore S=\left[\left(x-\frac{1}{a}\right)e^{-a\left(x-2\right)}\right]_0^{\frac{2}{a}}-\left[\left(x-\frac{1}{a}\right)e^{-a\left(x-2\right)}\right]_{\frac{2}{a}}^{\frac{3}{a}}=\frac{e^{2a}}{a}\left(1+2e^{-2}-2e^{-3}\right)……(答)

    (3)
    1+2e^{-2}-2e^{-3}>0に注意して,\frac{e^{2a}}{a}の最小値を考える.
    g\left(a\right)=\frac{e^{2a}}{a}とする.
    g^\prime\left(a\right)=\frac{\left(2a-1\right)e^{2a}}{a^2}
    増減表を描くと,

    a \cdots \frac{1}{2} \cdots
    g^\prime\left(a\right) - 0 \mathrm{+}
    g\left(a\right) \searrow 最小 \nearrow

    よって,Sを最小にするaの値は,a=\frac{1}{2}……(答)

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2017年早稲田大学理工|過去問徹底研究 大問1

2019.09.03

早稲田大学理工過去問徹底研究 2017年 大問1 方針の立て方 (1) 消すべき文字はであるが,はPQ上の点を代入することで消滅するため,実質消去すべき文字はのみである.そのため,二点を代入して,連立方程式として解けばよいことが分かる. (2) への変換であるため,をの式に書き直せばよい. (3)

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    方針の立て方

    (1)
    消すべき文字はz,\bar{z},\bar{\beta}であるが,z,\bar{z}はPQ上の点を代入することで消滅するため,実質消去すべき文字は\bar{\beta}のみである.そのため,二点を代入して,連立方程式として解けばよいことが分かる.

    (2)
    z\rightarrow wへの変換であるため,zwの式に書き直せばよい.

    (3)
    \trianglePQRの内部を求める問題であるが,\trianglePQRの辺(領域の境界)について考え,その内部と考えればよい.複素共役は複素数平面では実軸対称性を持つことに注意すると,余計な計算をしないで済む.

    解答例

    (1)
    z=1を通るので,\beta+\bar{\beta}+1=0
    z=\alphaを通るので,\beta\alpha+\bar{\beta}\bar{\alpha}+1=0
    二式から\bar{\beta}を削除して,
    \beta=\frac{1-\bar{\alpha}}{\bar{\alpha}-\alpha}=\frac{1-\left(\frac{1}{2}-\frac{\sqrt3}{6}i\right)}{\left(\frac{1}{2}-\frac{\sqrt3}{6}i\right)-\left(\frac{1}{2}+\frac{\sqrt3}{6}i\right)}=-\frac{1}{2}+\frac{\sqrt3}{2}i……(答)

    (2)
    z=\frac{1}{w}であるから,(1)のPQの式に代入して,
    \frac{\beta}{w}+\frac{\bar{\beta}}{\bar{w}}+1=0\Leftrightarrow\left(\bar{w}+\bar{\beta}\right)\left(w+\beta\right)=\beta\bar{\beta}\Leftrightarrow\left|w+\beta\right|^2=1\left(\because\beta\bar{\beta}=1\right)
    よって,-\betaを中心とする半径1の円……(答)

    (3)
    直線QRを表す式は,\frac{z+\bar{z}}{2}=\frac{1}{2}\Leftrightarrow z+\bar{z}=1である.
    z=\frac{1}{w}を代入すると,
    \frac{1}{w}+\frac{1}{\bar{w}}=1\Leftrightarrow\left(\bar{w}-1\right)\left(w-1\right)=1\Leftrightarrow\left|w-1\right|^2=1
    よって,直線QR上を点wが動くときの軌跡は,1を中心とする半径1の円.
    直線PR上を動くときは,直線PRが直線PQの複素共役であることを考えると,-\bar{\beta}を中心とする半径1の円.
    求める範囲は,(2)の円と,上記の2円の計3円で囲まれた領域であり,図示すると,

    また,面積については,

    上図のように考えれば,求める面積は,中心角\frac{2}{3}\piの扇形から,正三角形を取り除いた中心角\frac{1}{3}\piの扇形を2つ引いた面積と等しくなる(扇形の半径はどれも1)ため,
    \frac{1}{2}\cdot1^2\cdot\frac{2}{3}\pi-2\cdot\left(\frac{1}{2}\cdot1^2\cdot\frac{1}{3}\pi-\frac{1}{2}\cdot1\cdot1\cdot\sin{\frac{\pi}{3}}\right)=\frac{\sqrt3}{2}……(答)

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