anyとsomeの違いってわかりますか?
多くの人がこの2つを肯定文、否定文といった状況に応じて使い分ける表裏一体の単語というものとして理解しているかと思います。
ですが、その理解ではいつまで経っても使いこなすことができません。
今回はそんな使い分けのわかりづらい英単語であるsomeとanyの使い分けについて、お話していきます。
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AnyとSomeの意味
まずはSomeとAnyの意味から確認していきましょう。
Someは「いくつかの」という意味。
Anyは「どれも」という意味です。
There are some vegetables at the market.
(マーケットにはいくつかの野菜がある。)
Someが修飾している名詞はVegetablesと複数形になっていますね。
基本的にはSomeの後には複数形が続きます。
I have some time.
(いくらか時間あるよ。)
Someは数えることができない名詞、もしくは不可算名詞と共に使うことができます。
Timeは数えることができない不可算名詞ですよね。
He doesn’t have any friends.
(彼には友達がいない)
AnyもSomeと同様、名詞の複数形と不可算名詞を修飾します。
ここでAnyが修飾しているのは、Friendsです。
We’ll stop at some restaurant.
(どこかのレストランに立ち寄るよ)
この文で注目したいのはrestaurantと単数形になっているということです。
Some+単数名詞となると「なんらかの」という意味になります。
つまりどのレストランに立ち寄るかは決まっていないけど、どこかには立ち寄るというニュアンスになります。
『Some』 VS 『Any』
SomeとAnyが使われるときは、ある人やモノ等の数を断定しない時です。
つまりSomeとAnyは、曖昧な性格の持ち主なのです。
I have some oranges. (私はいくつかのオレンジを持っているよ)
「私」が持っているオレンジは4個かもしれませんし、10個かもしれません。
分かっているのは1個以上ということです。
曖昧ですよね。
I have three oranges.
(私は3つオレンジを持っている)
この文では「私」は3つオレンジを持っていると言っています。
はっきりしていますよね。
オレンジを3つ持っているという事実が大切です。
そんなはっきりとしない性格の持ち主のSomeとAnyの違いは、
Someは基本的には肯定文で使われる。
Anyは基本的には疑問文、否定文で使われるということです。
*「基本的には」と書いてある点に注意して下さい。このルールを単純化して、学校で教わった人がanyは肯定文で使うことができない!と思ってしまう人が多いようです。
肯定文のSome
肯定文とは、簡単に言えば否定文や疑問文じゃない文のことです。
My friends gave me some presents.
(友達がいくつかのプレゼントをくれた。)
プレゼントの数は重要ではないので、Someが使われています。
もしかしたら3つかもしれないし、15個プレゼントをもらったかもしれません。
疑問文のSome
Someは基本的には肯定文で使用されると言いました。
しかし例外もあるのです。
何かを与える・何かをもらうと決めたときにSomeは疑問文でも使われます。
Would you like some milk?
(もう少しミルク入りますか?)
この文では「You」に対して「ミルク」を与えようとしていますね。
何かを提供しようとするときSomeは疑問文で使われることが可能です。
Can I have some cookies?
(いくつかクッキーを食べてもいいですか?)
この文では「Cookies」をもらっていいかと尋ねています。
何かをリクエストするときにはSomeを疑問文で使うことは可能ですね。
Anyの使い方
AnyはSomeと違い否定文・疑問文で使用されます。
例文で確認していきましょう。
I don’t have any friends.
僕には友達がいません。
否定を表すdon’tがあります。
だからsomeではなくanyですね。
Have you seen any good films recently?
最近いい映画見ましたか?
この疑問文は何かを提供したり、リクエストしたりしているものではありませんね。
そのためsomeではなくanyが使われています。
SomeとAnyは訳さなくてもいい!?
Someは「いくつかの」、Anyは「どれか」という意味だと紹介しました。
しかしSomeとAnyの意味は訳さない方が自然です。
例えば
I don’t have any friends.
僕には友達がいません
この例文ではAnyの「どれも」という訳はしていません。
このようにAnyは訳す必要がないときが多いのです。
She doesn’t have any time.
彼女には時間がありません
この例文でもAnyの訳はされていませんね。
これはSomeも同様です。
Someは「いくつかの、いくらかの」と訳しても自然ですが、訳さなくてもいい時もあります。
その理由はAnyとSomeは数を気にしていないからです。
はっきりとしない性格のAnyとSomeが修飾する名詞の数は大切ではないのです。
I have some frineds.
私には友達がいます。
この文章で大切なのは、何人友達いるのかということではなく、友達がいるという事実です。
だから無理にSomeを訳す必要はありません。
Do you have any money?
お金を持っていますか?
大切なのはお金をもっているかどうかで、いくらお金を持っているかということではありません。
肯定文で使われるAny
Anyが肯定文で使われるときは
「何でもいい」、「どれでもいい」という意味になります。
Which book should I read?
どの本を読めばいいですか?
Any one. どれでもいいよ。
Oneとは前の文ですでに出たBookのことです。
肯定文で使われているから、「どの本でも読んでいいよ」となっていますね。
You can ask my help any time.
いつでも手助けしますよ。
肯定文で使われているAnyが修飾しているのはTimeですね。
したがった「いつでも」と訳されています。
SomeとAnyの違いは分かりましたね。
後はとことん練習するのみです。
繰り返し解いていくうちに感覚として身についていきます。