<この記事は2018年9月13日に更新されました> 4技能入試に向けて外部試験導入が進んでいる昨今、大学入試においても英検1級を取得するメリットは非常に大きいです。 国際教養学部に入学するのであれば入学後のことを考えるのであれば必須の選択肢になるでしょう。 実際の過去問は公式サイトで最新
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<この記事は2018年9月13日に更新されました>
4技能入試に向けて外部試験導入が進んでいる昨今、大学入試においても英検1級を取得するメリットは非常に大きいです。
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国際教養学部に入学するのであれば入学後のことを考えるのであれば必須の選択肢になるでしょう。実際の過去問は公式サイトで最新3回分が無料で公開されています。
マイナーチェンジされることもありますが、大枠はほとんど変わりませんので最新の問題(2018年第1回)をもとに傾向と対策をみていきましょう。まず試験全体の話ですが、現在はリーディング・リスニング・ライティングの問題を解く1次試験と試験官と対面で英語を話す2次試験に分かれています。
将来的に1日で試験を行うようになる可能性はありますが、しばらくは現行の試験形態のままで行われるでしょう。
まずは筆記試験について対策をお伝えしていきます。英検1級の筆記試験は、制限時間100分間で、リーディング大問3つとライティング1問で構成されています。
一次試験の合格点は、リーディング・リスニング・ライティング合わせて例年2100点/2550点程度を取ることです。各技能850点満点で均等にスコアが分配されるため、バランスよく力をつけることが大切です。
筆記試験問題形式
Reading 90分
第1問 語彙25問、第2問 長文穴埋め2題、第3問 長文3題、第4問 英作文(120-150words)
Listening 約30分
Part1 Dialogues、Part2 Passages、Part3 Real-Life
リーディングセクション
英検1級の筆記試験は、制限時間100分間で、
リーディング大問3つとライティング1問で構成されています。
大学上級程度のレベルである1級は、合格率もおおよそ10% と低く難関であるため、 各技能の特徴や勉強法を正しく学び対策をする必要があるでしょう 。 問題形式
短文の語句空欄補充25問、長文の語句空欄補充6問、長文の内容一致選択10問で構成されています。解答形式は4肢選択です。
第1問 語彙
大問1の短文の語句空欄補充では、文脈に合う適切な語句を補います。この語彙問題でどれだけ点数を稼ぐことができるかが勝負の分かれ目になるでしょう。この大門は単語の難易度が異常に高いです。
専門的な分野における単語や社会性の高い単語が出題されるため、幅広い分野での単語の知識が必要となります。もちろん、一つでも多くの単語を覚えたほうが良いのですが、接頭語や接尾語などの語源を使って単語を推測することも行えると効率的に単語を覚えることができるでしょう。第2問 空所補充
長文の語句空所補充ではパッセージの空所に文脈に合う適切な語句を補います。
長文とは言っても4,5段落程度の短い文章ですので語数は多くありません。内容も平易で問題も答えやすいものばかりとなっています。
第3問 内容一致
長文の内容一致選択では、パッセージの内容に関する質問に答えます。ここも文章量は多くなりますが、そこまで難しくありません。ミスをなくして解けるようにしていきましょう。
頻出テーマ
主なトピックとしては、社会生活一般、芸術、文化、歴史、教育、科学、自然・環境、医療、テクノロジー、ビジネス、政治などです。
読解において注意すべきことは、論理展開とパラフレーズ(同じ言葉を別の意味で言い換える)です。
英検一級は二級や準一級と比べて合計語彙数が増え、単語のレベルも高くなるため、正確な和訳をすることがより困難となります。そこで、まず意識しなくてはいけないのが文章がどのように展開されているかを考えることです。
その際、接続詞や文頭の副詞は目印としてチェックしましょう。文章の話題がどのように変化しているかを理解できれば、たとえわからない単語に出くわしても焦らずに内容をつかむことができます。
また、同じ展開の中では、文章の形が異なっていても内容はパラフレーズされています。
まずは、そういった点に注意しながら、各段落ごとの内容をつかむ訓練をして下さい。リスニングセクション
英検1級のリスニング試験は、制限時間約35分間で、第1部〜第4部の構成です。
準1級と比較すると、第4部に「インタビューの内容一致選択」という問題が追加されています。
また、リーディングと同様、リスニングにおいても単語レベルが高度になります。
問題を解く時間は一問約10秒ほどなので、一発で確実に聞き取り、また問題についても速読のスピードを上げる必要があるでしょう。問題形式
会話の内容一致選択10問、文の内容一致選択10問、Real-Life形式の内容一致選択5問、インタビューの内容一致選択2問で構成されています。放送回数はそれぞれ一度で、解答形式は4肢選択です。
大問ごとの解説
第1部の会話の内容一致選択では、会話の内容に関する質問に答えます。会話内容としては、日常の中で起こりうるようなものが主で、比較的点数を稼ぎやすいパートです。
第2部の文の内容一致選択では、短いパッセージの内容に関する質問に答えます。
第3部では、「situation」を読み、リスニングの内容から「Question」を解くという形式をとります。質問と問題を読解する時間は与えられるため、そこからある程度の内容をつかむ必要があるでしょう。
第4部では、約3分間のインタビュー形式のリスニングを行います。聞き取る時間が長い分、話の展開を意識したり、状況を推測する力が求められます。
頻出テーマ
第1部では、日常で行われる会話が展開されます。しかし、内容はビジネスや経済問題など、社会性のある内容が頻出です。
第2部では、文化・テクノロジー・医療など、社会的・科学的なテーマがほとんどで、バラエティに富んでいます。
第3部では、電話の内容や公共の場でのアナウンスなど、日常生活における内容が主です。
第4部はインタビュアーとゲストの対話とないっており、トピックについての良し悪しや理由などを話します。リスニング対策
リスニング対策として、まずは単語量を増やしましょう。
英検1級の単語レベルは、大学上級程度で、語彙数は10000〜15000語に及びます。英検1級の専門的な内容も含まれるため、聞き取りには単語の知識を蓄えることが重要です。また、 CNNやNHKのworld radioなど、生きた英文を聞き取る訓練をしましょう。リスニングだけではなく、ディクテーションやシャドウイングもできたらなお良いです。その際、気をつけなくてはならないのは、文章の論理展開です。特に第2部や第4部は長めの英文が読まれるため、接続詞やキーワードに注意しながら、メリハリをつけて読むことを心がけましょう。
ライティングセクション
英検1級のライティングは、2級や準1級と比べて解答文字数が増えるため、理由づけのための知識が必要となります。
日頃からニュースなどを見て、自分なりの意見を考え、関心を持つこと重要でしょう。問題は一題で、指定されたトピックについて書きます。一次試験の筆記試験で大問4として出題され、200〜240字のエッセイを作ります。
点数の内訳は、内容・構成・語彙・文法各8点で、32点満点です。問題形式
英作文1題となっています。解答形式は記述式です。
解答時間はリーディングと合わせて100分間なので、20分から25分間で解くことを目安にしましょう。頻出テーマ
頻出テーマは、 社会性のあるテーマが主となります。教育や環境、科学技術や経済など、内容は多岐に渡りますが、いずれのテーマであっても、はっきりとした自分の意見と明確な理由づけをすれば対応できるでしょう。
ライティング対策
ライティングで点数を取るためには、なによりも減点されないということが大切です。
したがって、文法や、構成で減点されないように、簡単な単語を使っても構いません。
しかし、同じ言い回しはなるべく避けた方が良いでしょう。また、ライティングで非常に重要なのは構成です。ライティングというのはある程度型が決まっています。例えば、「主張→理由1→理由2→再主張」「主張→理由→譲歩→再主張」と言った論理構成です。
論理の展開に使うTherefore, Of course, In addition などの接続詞は予め確認しておくと良いでしょう。英検1級では、200〜240字と字数が多く設けられているため、本論部分では理由を3つほどあげると良いでしょう。問題を読んだ段階で、主張と理由の構成をある程度考え、メモすると一段と書きやすくなります。
闇雲にはじめず、まず計画を立ててから始めるのが鉄則です。
また、ライティングでありがちなミスは、時制の不一致、冠詞や複数形sのつけ忘れ、主張と理由が噛み合っていない、省略形になっている、などが挙げられます。
見直す際は、そう言った点に注目しましょう。字数をカウントしている時間はないため、日頃から英作文を書き、ある程度の目安を理解しておくと良いです。
ライティングで効率的に成績を上げるためには?
ライティングで成績を効率的に上げるためには、ネイティブのチェックや英語ができる人に添削を受けるのが一番の近道です。
どの言葉を使ったら良いのかなどの語義選択、冠詞の使い方、英文法の間違いなど英作文を始めた頃には迷うことが多いと思います。
また、こうしたことができてないとなかなか英作文で点数を伸ばすことが難しいでしょう。特に英文法の間違いを修正されることなく、間違って覚えてしまうと成績はいつまでたっても上がりません。どのようにしたらよいのか、効率的に成績を上げるためにはどうしたら良いのか気になる方は一度ご相談いただければと思います。こちらからお申し込みできます。
スピーキングセクション
英検1級の二次試験は、約10分間の個人面接で、面接委員2人と行います。2級や準1級とは異なり、スピーチ形式となるため、頭の中で論理を組み立てる力が必要です。また、すぐに意見を発言できるように、日頃から社会性の高い知識を蓄え、それに対して意見を持っていることが前提となります。
問題形式
自由会話、スピーチ、Q&Aの構成で成り立っています。
自由会話
面接委員と簡単な日常会話を行います。名前や級の確認などに加え、受験者自身について説明するような内容や、受験会場まで何で来たか、といったやりとりがされます。
簡単なやりとりのため、難しく考える必要はありませんが、発音を意識しながら流暢に話すことを心がけましょう。スピーチ
5つのトピックから1つを選び、その内容についての準備する時間として1分間与えられます。スピーチ内容を考える際は、ライティングと同じように、論理的な構成を意識して下さい。
賛成・反対のトピックがほとんどなので、まず自分の立場を明確にし、根拠を示すための肉付けをする、という流れで考えます。具体例として、自分の経験を話したり、Of courseなどで譲歩の内容を加えるのも良いでしょう。Q&A
スピーチの内容やトピックに関連した質問に答えます。
練習時に頻出トピックに対しての質問を自分で何個か想定して、できる限りその場で考えて困るということはなくしましょう。
また、もちろん想定外は起こりうるものですので、すぐに返答できない場合は、無言にならずWell…やLet me see…とコミュニケーション意欲があるアピールするということはどの級でも当たり前のことですが行いましょう。
解答の論理性も大事ですが、英語力を計測する試験ですので無言になってしまっては英語力を図ることはできません。頻出テーマ
過去と出題例としては、社会性のある内容が主であり、 科学の発展は常に有益か、芸術への財政的支援増加の是非、世界経済における日本の役割、選挙権の行使を義務化するべきか、遺伝子組み換え食品の安全性、公共の場における治安改善の必要性などが出題されました。
スピーキング対策
英検1級の評価項目は、「Short Speech」「Interaction」「Grammar and Vocabulary」「Pronunciation」4つです。各10点満点の合計40点満点となっています。
○Short Speech:与えられたトピックについて主要な点とその根拠をまとめ、首尾一貫したメッセージを組み立てる能力をはかる。
○Interaction:質問に対する応答と会話を継続する能力をはかる。
○Grammar and Vocabulary:幅広い範囲の語彙・文法を正確かつ適切に運用する能力をはかる。
○Pronunciation:正確な子母音の発音・音変化、適切なアクセント・イントネーションを運用する能力をはかる。