仮定法は、現在、過去の実現していないことを、if 節で「仮定して」、ありえない現実を強調するような表現方法といえます。 仮定法の仕組みとは?(通常のifとの違い) 仮定法の文と if 節の文はどう違うのでしょうか。 通常の if 節 (if +主語 + 動詞の現在形 ~)は、実現する可能性のある未
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- 仮定法は、現在、過去の実現していないことを、if 節で「仮定して」、ありえない現実を強調するような表現方法といえます。
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仮定法の仕組みとは?(通常のifとの違い)
仮定法の文と if 節の文はどう違うのでしょうか。
通常の if 節 (if +主語 + 動詞の現在形 ~)は、実現する可能性のある未来の事実を単に仮定していう場合に使います。
たとえば、雨がもうすぐ降りそうな場合。
未来で起こりうる単なる可能性の有無の事なので、 if 節を使います。If 節の動詞は、未来のことでも単なる仮定ならば現在形を使います。大昔はwillも使っていたけれど、現在では「意思」の意味「~していただければ」、「~という事になるのなら」という場合のみwill + 現在形とします。
If it rains, I could use my new umbrella.
(もし、雨が降ったら、新しい傘が差せるのになあ)
仮定法は、その時点で「ありえない事実」(あるいはそれ以前の過去に「起こらなかった事実」)について使い、期待、失望などを表現します。
If節でないほうの文には、過去の助動詞 would、could、might のどれかが使われます。would は単に推測・推量で、「~だろう」、could は可能性、能力で、「~できるのに/できたのに」などの意味です。
たとえば、あなたは可愛い雨傘を買ったので早く使ってみたいとします。
新しい傘を使う時、楽しいですよね。しかし、今、空を見ると、晴れており、天気予報を見ると、降水確率0%、雨は全然降らなさそうです。
このような場合、その時点で「ありえない事実」(あるいはそれ以前の過去に「起こらなかった事実」)について、仮定法過去が使われます。
If it rained, I could use my new umbrella.
(雨が降っていたら新品の傘をさせるのになあ。)
ここで、「晴れていても、差せばいいんじゃない?」というのは、無しですよ!
晴れの日にさせる傘は、日傘だけですよね。
If I had my umbrella, I would not be caught in the rain. I should have brought my new umbrella.
(傘を持っていれば、雨に降られなかったのになあ。傘を持ってくれば良かったなあ。)
一方、家に帰り、傘を持って行かなかったことを少し後悔します。
過去に起こらなかった事実については、仮定法過去完了を使います。
If I had had my new umbrella, I would not have been caught in the rain.)
(新しい傘を持っていたら、雨に降られなかったのになあ。)
【仮定法過去とは】なぜ現在形ではなく、過去形なの?
ちなみに、なぜ仮定法では「現在」について述べているのに、「過去形」を使用するかについては、「事実と違いますよ、仮定ですよ」、という事が分かりやすく、単なる現在の事実と区別しやすいから、という理由のようです。
日本語でも、「もしお金があるなら、・・・なあ」とはあまり言わず、「もしお金があったら、・・・なあ」と言いますが、これと似ていますよね。
【 If 節を省略する場合】
仮定法の文章では、If 節が省略されている場合があります。突然、過去形や過去完了形になっているような場合は、if節の省略を疑って自分で if を補ってみてはいかがでしょうか。意外と、意味が分かりやすくなりますよ。
How clever you are! I could not do such a thing.
(あなたはなんて頭が良いんだ。もし僕があなたなら、僕にはできないよ。)
【should について】
一方、If 節で使われることのあるshould は、万一の可能性を表し、「(万一/ひょっとして~なら、)だっただろう」という意味です。
If it should rain tomorrow, I would stay here.
(明日万一雨が降ったら、私はここにいるだろう。)
Should it rain tomorrow, I would stay here.
(明日万一雨が降ったら、私はここにいるだろう。)
If が省略されてShould と主語が倒置することもありますが、意味は同じです。